サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

【ネットストア】カレンダー全品ポイント最大10倍キャンペーン

【HB】丸善丸の内本店×hontoブックツリー 編集者がオススメする他社の本!(~12/10)

  1. hontoトップ
  2. 本の通販ストア
  3. 小説・文学
  4. この本が、世界に存在することに

電子書籍化お知らせメール

商品が電子書籍化すると、メールでお知らせする機能です。
「メールを登録する」ボタンを押して登録完了です。
キャンセルをご希望の場合は、同じ場所から「メール登録を解除する」を押してください。

電子書籍化したら知らせてほしい

この本が、世界に存在することに(ダ・ヴィンチブックス)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.1 148件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • 国内送料無料

紙の本

この本が、世界に存在することに (ダ・ヴィンチブックス)

著者 角田 光代 (著)

本への愛情をこめて角田光代が描く新境地。泣きたくなるほどいとおしい、ふつうの人々の「本をめぐる物語」があなたをやさしく包みます。心にしみいる9つの短編を収録。【「TRC ...

もっと見る

この本が、世界に存在することに (ダ・ヴィンチブックス)

1,512(税込)

ポイント :14pt

現在お取り扱いができません

電子書籍化お知らせメールヘルプ

メールを登録する

新刊お知らせメール登録

この著者の新着情報

一覧を見る

あわせて読みたい本

この商品に興味のある人は、こんな商品にも興味があります。

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

このセットに含まれる商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

商品説明

本への愛情をこめて角田光代が描く新境地。泣きたくなるほどいとおしい、ふつうの人々の「本をめぐる物語」があなたをやさしく包みます。心にしみいる9つの短編を収録。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧

旅する本 5-27
だれか 29-43
手紙 45-66

著者紹介

角田 光代

略歴
〈角田光代〉1967年神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒業。「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞、「まどろむ夜のUFO」で野間文芸新人賞、「対岸の彼女」で直木賞を受賞。

この著者・アーティストの他の商品

前へ戻る

  • 対象はありません

次に進む

みんなのレビュー148件

みんなの評価4.1

評価内訳

紙の本

この本こそ、まさに「世界に存在することに」感謝し、出合えたことを幸せに感じた一冊でした。

2005/06/09 21:47

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み終わって思ったことはまずこの本こそ「世界に存在することに」すごく感謝し、出合ったことを幸福に感じました。
おそらく誰の中でも一冊は劇的な出合いをした本があると思います。
出合った瞬間に世界がガラリと変わり、もう読む前の自分には戻れないほどの衝撃を受ける一冊、私にとっては15歳の時に読んだ平中悠一氏の「she’s rain」、19歳の時に読んだ村上春樹氏の「
ノルウェイの森」は今でもその出合った時の衝撃を忘れられない本です。その時のことを読みながらふと思い出し、本のすごさを改めて感じた一冊です。
9つの短編の中で私が好きなのは「ミツザワ書店」と「さがしもの」です。
「ミツザワ書店」では本屋のおばあさんの「だってあんた、開くだけでどこへでも連れてってくれるものなんか、本しかないだろう」という言葉にウンウンと頷きました。
子供の頃は特に本を開けば私は魔法使いになり、空を飛び、冒険をしていましたし、今では謎を解いたり、時には胸を打たれて泣いたりと本を開けばそこには新しい世界が待っています。
そして「さがしもの」では本の物語でありながらそれ以上に生きる姿勢に頷かされました。つらいとき、主人公の頭に思い浮かぶのは亡き祖母の「できごとよりも考えのほうがこわい。」という言葉。確かに人は悪い方へ悪い方へと物事を考えていき、それから前に進めなくなることの方が多いのですよね。そして過ぎ去ってしまえば全て記憶の沈殿でしかない・・。
本の前で「あぁ確かにそうだよなぁ」と深く思った言葉です。
本の物語でもあり、恋愛の物語でもあり、人生の物語でもある。
角田氏の開く扉はとてつもなく広く大きく、そして今回も私を色々な世界につれていってくれました。本好きの方には必読の一冊です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

ほんの小説

2005/06/12 22:51

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 若い頃に開高健という作家に出会えたことを今もある種の喜びを持って心に思うことがある。きっと誰にもそのような作家なり作品があるだろうが、十代後半で出会った作家の片言隻句が未だに微かな影となって頭の中をよぎることがあるのだから、若い頃の吸収力というのはいかにも怖ろしい。その開高健はよく「小説というのは小さなお話にすぎない」と、彼自身の小説は決して小さくもなかったが、自虐的に何度も書いていた。
 開高の「小さいお話」というのはたわいもないという意味なのだろうが、どのような長編小説であっても考えてみればたわいもない作り話だというのも頷けることだ。しかし、それがどんなにたわいもない話であったとしても、読んだ人の心に深く染み入る時、それらの小説は決して「小さな話」ではなく重石のように重く大きくその人の心の有り様に影響を与える。いわんや本という形をもった時、私たちはその時々で忘れない思い出を持つことになる。
 直木賞作家角田光代によるこの本は、本について書かれた九つの短編小説集である。そのどれもが本というものを媒体にして切なく懐かしい世界を描いている。本は世界に開く扉であり、いつの時代にも行ける時間飛行機である。そんな単純なことが書かれただけの「小さな話」なのにどうしてこんなに胸を打つのだろう。誰もが本にまつわるそんな小さな、けれど深い思い出を持っているからかもしれない。
 「ほんの二十歳で」とか「ほんのお礼で」とか使われる<ほんの>という言葉には、小さいとか少ないといった意味を強めるのに使われて、「ただそれだけの」という意味があるそうだが、その一方で「本当に」とか「まことの」という意味もあるそうだ。角田の九つの短編小説はそういうことでいえば「ほんの小さい話」でもあり、「本当の小説」でもある。そして、これは間違いないが、「本の小説」なのだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

この本が世界に存在することに感謝——いつの日か、そう思える本と出会える日を夢見て……

2005/06/18 11:02

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:どーなつ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「旅する本」
「だれか」
「手紙」
「彼と私の本棚」
「不幸の種」
「引き出しの奥」
「ミツザワ書店」
「さがしもの」
「初バレンタイン」
の9編収録。
どれも本に纏わる短編ばかり。
流れる雰囲気は全て穏やかで、特別起承転結があるわけでもなく、盛り上がりにかける。
それなのに、何故か心に残る本でした。
全ての話で、何かしらそれぞれ人生の転機になる本との出会いをしています。
●「旅する本」は、自分が昔古本屋に売った本と、異国の地で再会してしまうという、ちょっと愉快で不思議な話。
自分が小さい頃ラクガキしたお札が、数年後にお釣りとして戻ってきたという話を聞いたことがありますが、こういう「再会」ってかなり嬉しいものですよね。元気だったか?とは違いますけど、ここに辿り着くまでに、どんな旅をして、どんな人の手を渡ったんだろう、って。それだけでも1冊分の物語ができそうですよね。
●「ミツザワ書店」は、一人のお婆さんが経営するお店。棚にはいろんな種類の本が雑多といれられ、本は平積み。店員のお婆さんは本に読みふけっている。今でもたまにこういう書店を見かけます。古びた本の匂いと、統一性のない本の並び。さぁ目当ての本を見つけてみろよ、と挑戦されているような気になるのです。
だけど、なんともノスタルジックを感じさせるお店のこういう雰囲気が好きなんですよね。ミツザワ書店のお婆さんじゃないですけど、本から世界が広がるんです。自分は一歩も動かなくても、世界を旅できる。
都会の大型書店だと、いい意味でも悪い意味でも、整理されていて纏まりがあって、綺麗で明るくて。探す喜びっていうものがあまり感じられないのですよね。探したいものを掘り当てた時の感動も、本を手にする時の醍醐味だと思っていますから、新刊とかはともかく、たまには古書店でじっくり腰を据えて本と向き合いたいな、と。
うちの近所にも「ミツザワ書店」があればいいのに。
●●●●●
日々湯水の如く発売される本の数々。
その中から私が手に取る本って、ほんの一握りなんですよね。
まだ私の読んでない数多くの本の山の中に、きっと私の人生を変える本がたくさんある筈。
だけど残念ながら、まだそういう本には出会えてないのですよね。素敵だな、おもしろいな、と思う本はあっても、一生側に置いておきたいってまではいかなくて。
この角田作品、「この本が、世界に存在することに」も、そういう意味では人生を変える本ではありませんでした。
だけど、この本を読めたことで、その1冊(ひょっとしたら何十冊かも)に出会える日が、楽しみになってきました。読みたい、読みたい、って熱望している本の中から、偶然出会えるかもしれない。だけどたぶん何気なく手にした本の中に、ビビビってくるものがあるんだろうなって思います。
なんでこんな本を手にしたんだろうって、たまにあるんですよね。大概棚に戻しますけど、ひょっとしたらそういう無意識の行動は、私の意思じゃなくて、本の意思なのかもしれません。本が私を呼んでいるのかも。
そんなシックスセンスを大事にしながら、今後も本を手にとっていきたいです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

私には本がある

2005/06/26 21:25

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナカムラマサル - この投稿者のレビュー一覧を見る

「本」をテーマにした9つの短編が収められている。
本書に登場する「本」は、「自分の言葉で、自分自身の言葉だけで、何かを言えないものか」と思わせる本であったり、読むたびに「自分が今もゆっくり成長を続けている」と分からせてくれる本であったり、その本を通過していった無数のだれかを思い起こさせてくれるような本である。おもに「本」を読む側に焦点を当てており、著者の本に対する愛情がひしひしと感じられる1冊だ。
本書を読んだ後、「神さま、この本が世界に存在することに感謝します」と思えた本のあれこれに思いを巡らせた。そして、これからもそう思える本と出会っていきたい、と切に思った。
「旅」、「恋愛」、「学生時代」といった言葉にときめいてしまう方には、特におすすめしたい1冊。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

読書家をターゲットにした本というのが、販売戦略上にはあって、これもその一種とはいえるんだけど、あざとくならない点は流石、角田さん

2005/08/11 19:44

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

さてさて、そそっかしい私のことですから、この本を単純に「本をめぐるエッセイ集」と思い込んだとしても、不思議ではないでしょう。なんといってもブックデザイン自体が、エッセイしてますもの。それから、出版社であるメディアファクトリー、私にとってはOVAやゲームの会社なんですね。だから、やっぱりエッセイ。
そういうわけで、読み始めて目をパチクリしてしまったわけです。ゲッ、小説じゃん。この間も、いかにも読書好きを狙った森谷明子『れんげ野原のまんなかで』て小説があったよな、狙いにそっくり嵌りこんで絶賛してた人が多いけど、私一人反旗を翻したりしたしなあ、ちょっとターゲットにされるってのもなんだしなあ、なんて思ったわけです。
18歳の時、涙をのんで売り払った文庫本との縁を、旅や年齢と重ねて描く「旅する本」、恋人とタイを旅する24歳の私の「だれか」、恋人と喧嘩して独り旅を決行する「手紙」。
本が好きで、相手の読む本も大好きで一緒に暮らし始めた二人だけれど「彼と私の本棚」、大学時代、付き合っていた彼が私の友人を好きになった。時間が経っても私の心に残る「不幸の種」、男の子が苦手だった私が、あるときから急に異性から誘われるようになり、しまいには、男好き、やりまんと呼ばれて「引き出しの奥」。
小説を書き始めた主人公の心にいつまでも引っかかっていたのは、小さい時から買い物をしていた近所の書店だった「ミツザワ書店」、入院して死を覚悟した祖母からの頼みごとに、必死でこたえようとする14歳の少女の「さがしもの」、初めて好きになった人に本を贈る、考えてみれば結構、押し付けがましいかな、迷える乙女の「初バレンタイン」 。
そして最後「あとがきエッセイ 交際履歴」といっても、サン=テグジュペリ「星の王子さま」を軸に、読書を語る正真正銘のエッセイです。装幀は帆足英里子・笹倉恵介、ちょっと面白い本の写真は中島小英、何やってんだか役割不明のプロデューサーが栗本知樹。全体に活字の組み方がバラエティに富んでいて、それが粋なダ・ヴィンチブックスです。
ついこの間、角田の旅に関するエッセイ『いつも旅の中』(アクセス・パブリッシング)を読んだ時も思ったのですが、この本を読むとなおさらのように、角田は恋多き女なんだなあ、と思います。この小説のなかに、大学生仲間で「やりまん」「公衆便所」と噂される女性が主人公の話がありますが、もしかして、と思ったりします。ま、小説と現実を混同するのは愚かな読者、っていうことらしいですけど、勝手に感心してしまうわけです。
でも、いいです。例えば、「さがしもの」なんて、やはり泣いてしまいました。直木賞を取った『対岸の彼女』でも泣きましたけれど、いいです。
ただし、「旅する本」についてはちょっぴり異論反論です。作品には確かに、読み手の年齢によって違う姿を見せる奥深いものがあります。それは本だけではありません。画も同じですし、映画も音楽も、人間だって同じです。だから、詰まらないと思っても読み通しましょう、というのも理解は出来ます。でも、年齢や経験を積んでも評価が変わらないような傑作や駄作もあります。私は、面白くないと思っても50〜100頁は読んでみて、それでダメなら止めることを勧めます。それより多読です。
ま、いずれにしても本との付き合いの様子が森谷『れんげ野原』とあまりに違って自然なので、いいなあ、と思ってしまいます。この人に関しては直木賞は伊達じゃあない、そう思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

この本が世界に存在することに感謝します

2005/12/19 20:19

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nory - この投稿者のレビュー一覧を見る

『読み終えて、神さまありがとうとまず思った。
 神さま、この本が世界に存在することに感謝します、と。』

無数ともいえる数が存在し、その中から出会う本は運命的に偶然で、また自分の状況や時期によってマッチするものなんて奇跡に近いと思う。だから、私たちは奇跡を求めて今日も本を手にとる。ひとときのやすらぎを得ようとしたつもりが、人生を変えてしまうほどの本に出会えるときもあるから。

これは本にまつわる物語を集めた短編集だ。自称でもいい、本が好きな人にはぜひ読んでもらいたい。寒い冬の夜に、ほかほかと心が温まるお話がいっぱい詰まっている。そして、読み終わったあとは自分の本棚を見回して、一冊一冊の本の思い出を反芻したくなってくるのだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

本にまつわる連作短編集です

2006/07/08 19:19

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は、角田光代さんの本について書かれた連作短編集です。
主に、web版の雑誌「ダヴィンチ」に連載されていたものを
中心に収録されています。
本好きの読書家の方が読むと、ほろっとするような、話しばかりです。
本書内の作品で「ミツザワ書店」のおばちゃんが語る
「本は、本を開くだけで、何処でも、連れていってくれるんだよ」
というセリフ。
 本当に凄いです。
巻末のあとがきでも、角田さん自身の言葉として同じ主旨の文章もありました。

 巻末のあとがきも、角田さんの人生における、”本の来歴(遍歴!?)”
を披露されていて、大変興味深いです。
角田さんの小説って、あまり、だれそれの影響を明確に受けてって、
感じでは、ないので、
(それが、判るほど、角田さんの作品を読んでいないし、
 読み込みがたりないのかも、しれませんが)
こういうのは、面白いです。
 以前、「作家の読書道」でも、角田さんは、
大学にいって、自分がいかに本のことを知らないか、衝撃を受け、
さらに、作家になって、もっと本のことを知らないか、衝撃を受けた、
と、言っていましたが、このあとがきでも、書いてありました。
やはりこれは、角田さんにとって、衝撃の事実だったみたいです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

この本に、私が出会えたことに感謝する

2009/02/25 12:54

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本が好きな人のために、本を愛する人が書いた、本好きのためのエッセイ集、それ本書。
私は「本」という存在そのものがすきなのだ。
物語に出会えたことに感謝する。もちろんそれは文章で描かれた実体のない中身への感謝なのだけれど、見知らぬ他人によって紡がれたその物語は書店を経由し、一方的に読み、勝手にその世界に浸るしかない一読者にとって、「本」という実体とのものが何より先に必要になってくる。

勿論装丁や栞、色形にこそ愛着を感じる人もいれば、本そのものよりも中身こそ大事という人もいるだろう。本に対する思い入れは様々だ。だから本書に収録された物語郡のどれもが当てはまりはしないだろうけれど、どれか一つでも共感できればきっと懐かしくも嬉しい気持ちになるに違いない。

例えば第一話『旅する本』は本そのものに執着してしまう私には到底できない芸当だ。
昔手放した本と偶然再会したがまた売り払う、数年後奇跡的に又出会う。その本を又出会える事を期待して又手放す・・・そうして旅する本と、読者たちの出会いの物語。 素敵な物語だとは思うけれど、私にはできない。
逆に中身なんてまるっきり関係なくて、その「本」との出合いそのものだけが意味を帯びてくる(「さがしもの」参照)という物語もある。

共感できるものも出来ないものもあるけれど、読み終えて思うのは、どの物語も一読した、もしくは一度出会った読者が、何かの折にその本と再開し、読み返し、以前と全く違った展開を見るということだ。
本も物語も変わらないはずなのに『私』は成長し、物語を見る目も感じ方も全く違ってくる。
年月を経た本との再会は、昔幼い頃の自分との再会であり同時に物語りは新しい展開を繰り広げて迎えてくれる。とても素敵だ。それが素直な感想。どれも本が『存在』していることに意味を成す。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

読んだ記憶

2010/03/03 17:00

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:北村 佳澄 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 最初にこの本を読んだのはいつだったろう。
 ずっと昔、作者が誰か、などと気にもとめずに濫読していた頃に、友人の誰かから借りて読んだ記憶があった。印象深かったはずなのに、作者も題名も忘れてしまっていた。きっと借りたものだったから、自分の中にきちんと根を生やすことなく、すべるように意識の上を通り過ぎていってしまったのだろう。
 そのくせ、その内容は、ふとしたときに意識の上に浮かび上がってきた。
 書店の前で、図書館で。
 あの話、もう一回読みたいんだけど、あの話、なんて題名だった?
 幻の本が中古として人々の手を渡って、旅をしていく。旅の末に、また巡り合う『旅する本』という短編。

 この本に収録されているその短編こそが、私にとっての「旅する本」そのものだった。

 『この本が、世界に存在することに』題名に惹かれて手にしたこの本で、この短編に再会し、ああ、もう絶対に手放すまい、と思った。
 本を愛するのにまだこの短編を未読の人には、運命の出会いを果たして欲しいし、旅に出さずに本棚に納めておいて欲しい。

 

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2005/08/03 20:03

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/11/20 08:42

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/05/24 00:33

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/07/13 00:21

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/08/27 10:22

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/05/17 19:33

投稿元:ブクログ

レビューを見る

作家エッセイ ランキング

作家エッセイのランキングをご紹介します一覧を見る