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ジェニィ 改版(新潮文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.3 69件
  • あなたの評価 評価して"My本棚"に追加 評価ありがとうございます。×
  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2011.12
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/503p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-10-216801-1
  • 国内送料無料
文庫

紙の本

ジェニィ 改版 (新潮文庫)

著者 ポール・ギャリコ (著),古沢 安二郎 (訳)

突然真っ白な猫になってしまった少年は、大好きなばあやに、冷たい雨のそぼ降るロンドンの町へ放り出された。無情な人間たちに追われ、意地悪なボス猫にいじめられ—でも、やさしい雌...

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ジェニィ 改版 (新潮文庫)

724(税込)

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商品説明

突然真っ白な猫になってしまった少年は、大好きなばあやに、冷たい雨のそぼ降るロンドンの町へ放り出された。無情な人間たちに追われ、意地悪なボス猫にいじめられ—でも、やさしい雌猫ジェニィとめぐり会って、二匹の猫は恋と冒険の旅に出発した。猫好きな著者ギャリコが、一匹の雌猫に永遠の女性の姿を託して、猫好きな読者たちに贈る、すてきな大人の童話。【「BOOK」データベースの商品解説】

突然真っ白な猫になってしまったピーター少年は、大好きなばあやにロンドンの町へ放り出された。無情な人間たちに追われ、ボス猫にいじめられ…。でも、やさしい雌猫ジェニィとめぐり会い、2匹は恋と冒険の旅に出発する。【「TRC MARC」の商品解説】

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みんなのレビュー69件

みんなの評価4.3

評価内訳

動物ファンタジーの傑作

2002/02/05 19:07

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:楓   - この投稿者のレビュー一覧を見る

 突然白猫になってしまった少年ピーター。ロンドンの街中に放り出された彼は雌猫ジェニィと出会います。そこから、ボス猫との死闘、ジェニィの故郷への旅、など様々な印象深いエピソードが次々と語られます。一貫して、猫の視点で描かれており、猫に対する著者の深い愛情にみちた作品です。表紙は飾ってしまいたくなるほど可愛らしくて、作品への愛着倍増です。

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切なく、あたたかな猫んワールドへ、いざ☆

2004/04/14 16:28

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風花 - この投稿者のレビュー一覧を見る

猫が主役の作品てことで忘れられないのが、ギャリコの
「ジェニー」と「トマシーナ」のふたつの作品。
大和書房の矢川澄子さんの訳で読んだのが最初でしたが、
作者ギャリコの猫への愛情が伝わってくる猫の描き方、
猫のしぐさの愛らしさがとても素敵でした。
猫族のルールやマナー、エチケットを説明した文章に、
ミャーミャー、なんてうまく描けているんだろうねと
惚れ惚れさせられました。

本書は猫になってしまった少年と、最初は右も左も分からない彼に、
猫社会のしきたりやルールを教えていく雌猫ジェニィとの物語。
切なく、あたたかなもので胸がいっぱいになるような、素晴らしい
作品です。たくさんの猫と暮らしていたという作者だけあって、
猫のしぐさや様子、ルールやマナー、掟なんかが、実にうまく
描かれています。

「ジェニィ」に続く「トマシーナ」の物語は、現在品切れで
手に入りにくいのですが、来月5月25日に創元推理文庫から
『トマシーナ』(山田 蘭の新訳)で刊行予定とのこと。
『ジェニィ』の話がお気に召したら、ぜひ『トマシーナ』も
読んでみてください。

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猫として生きるということ

2010/05/05 20:52

7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

ピーターは、広場の公園の柵のそばで、
かわいらしい子猫が身づくろいしていたのを見て、
道を飛び出してしまう。

気づくとベッドに入っている。

ピーターは8歳で、父は陸軍大佐で、
母はいつもせわしなくおしゃれしながら、
ピーターをばあやにまかせっぱなしにして外出するような人。

家はばあやをつけられるほど裕福なのだが、
ピーターは母があまりそばにいないことが本当は淋しいのだ。

淋しさを埋める対象としてピーターが求めたのが猫だったのではないか。

ピーターは4歳のときにはじめて猫に会ったときから
どうしても自分の猫をほしいと思っていたのだ。

でも、それは許されなかった。

ばあやが猫が嫌いで怖がっているからいけないと
母が許してくれなかったのだ。

ベッドが小舟のように揺れた。

ピーターは自分の格好も色もが変わってしまっていることに気づく。

純白の猫になってしまったのだ。

猫になってしまったピーターのことをばあやはわかるはずもなく、
ピーターはつまみあげられて、外に捨てられてしまう。

ピーターは猫の姿に男の子の心をもったままロンドンの町を彷徨うのだ。

ピーターが猫に変化したことに気づいていく描写も
猫になったピーターの描写も非常に長い。

変身は一瞬ではなく、彼が変化に気づくまで、
実にゆっくりとていねいに描かれている。

人間の目から見た猫の描写、そして、
全編に展開されることになる猫から見た猫の描写は、
実に生き生きと細やかである。

そして、猫の語りは、もしも猫が自分のことを語ったら、
間違いなくこう話すだろうと思うような説得力を持つ。

さて、ロンドンの町を彷徨ったピーターは、
迷い込んだ倉庫で大きな黄色い雄猫に出くわす。

ピーターは、人間の声ではないのにその言葉が全部わかった。

だが、猫のルールがまったくわからないピーターは、
その黄色い猫の縄張りに入り、
しかも、立ち去るのを拒んだため、半殺しの目に遭わされる。

そして、彼が目を開けると・・・。

  その猫は痩せた雌猫で、顔は一部白く、そののどもとは、
  実にかわいらしくて、彼女におだやかな外観を与えていた。

  そして金色の斑点のある、灰色がかった緑色の光る目の中の、
  生き生きとして優しい表情は、その外観をいっそう引き立たせている。

  その雌猫はとても痩せていて、
  本当に骨と皮ばかりと言っていいくらいなのだが、
  彼女に似合わぬこともないその骨ばっているという、
  そのこと自体の中に、一種の優しくていきな、
  雄々しさといったようなものがあることである。

ここははじめてジェニィと出会うところだが、
4歳の頃少年としてはじめて猫を見たときとここの描写は異なる。

まだ少年の心を持っているが姿は猫になっているピーターが見た
ジェニィは、猫であり女性のようである。

雌猫を女性としてみているということは、
猫を猫として、同等に見始めているということである。

ジェニィに毛づくろいをしてもらったときの感覚は、
母親の両腕に抱かれていた頃を思い出させる。

このジェニィは、倒れていたピーターを介抱してくれるだけでなく、
一本立ちの猫としてやっていけるようにあらゆることを教えてくれる存在になる。

彼女は、最初にピーターの中で重なっていたように
最初はまさに母親の代わりだったのである。

ジェニィに身の上を打ち明け、
どんなときに身づくろいをするのかからはじまり、
彼女の身の上を知り、猫としてのあらゆることを教わりながら、ピーターは成長していく。

それは猫らしくなっていくことであり、
同時に人間としての成長を急速に遂げることでもある。

冒険を重ねていくピーターは、
いつしかジェニィを母親のような立場で見るのではなく、
自分が守るべきものとして、恋人としてみていくまでに成長する。

ピーターが経験したものの中で
もっとも美しく深く本質を描いたものとして
喪失の描写をみてみたい。

喪われたものは、形として手元には残らないけれども、
確かにそれまでそこに存在したものとして尊敬する気持ちで、
そして、その存在との時間が経験として体に刻まれ、
深層の記憶として心の底に残っていくものとして、
その去り際を美しく描き出す。

この喪失の見方は、『スノーグース』や『雪のひとひら』の
根幹にも脈々と流れているように思う。

  どうしたわけかそれを見て、ピーターの心はゆり動かされた。

  涙に近いものが目もとにあふれてきた。

  こんな美しいものを見たことがないように思えたからである。

  はじめに「聖者のような顔をしている」という考えが
  ピーターの心にうかんだが、
  やがてその考えは、それよりもっと大胆な考え方に変った―

  「いや、いや、おじいさんは、
  まるで神さまのような顔してるじゃないか」
  というのは、そのひたいからは、
  真っ白い髪の毛がうしろに垂れているし、
  その口もとのあたりや、
  こんな目には優しい親切が宿っているものだ、
  とピーターが知っているその目もとをおおっている、
  まぶたのおだやかな閉まり方にも、
  このうえもない優しさがただよっていたからである。

さらに描写は続く。

さらに長い間ピーターは、見つめていたのだ。

ジェニィは嘆き悲しんでいるが、ピーターは別な見方をしている。

あんなに満足そうに、あんなに穏やかそうにしているのにと。

8歳の少年にこのように死を見つめる力は、
特殊な状況に置かれていないかぎりはないように思う。

いや、今の時代は大人にだってないかもしれない。

死が近くにあった昔ならそれは可能だったのか、
猫だったら案外、人間を超えてそんなことは当たり前にできているのか。

一人で旅立った人を思い、あの人の旅立ちも形は違っても
こういうものだったのだろうと思い、この描写を大切に味わった。

そして、ピーターが経験するもう一つの喪失は、
見えなくても、聞こえなくても、それを肌で感じられるというものだった。

自分とそのものが一体化しているような、含んでいるような含まれているような。

これはまるで自分自身が肉体を手放すときを描写しているかのようだった。

それはもうその形では呼び戻せない彼方に
失われてしまっているのだが、確かに自分とともに生きている。

  自分はもう二度と、前とおなじような形で、
  恐怖を経験することはできなくなったような気がした。

  自分は生まれてからまだ、
  こんな幸福な気持になったことはないように感じた。

静かだが、強い表現が残る。

ピーターは、猫として生きる中で、
人間の8歳の子が8年間で経験する以上のことを経験したのである。

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ジャーナリスト目線の細やかな描写の妙

2010/05/13 14:14

8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildflower - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ポール・ギャリコが『雪のひとひら』以外にもたくさんの著作を書かれていると知ったのは、実はごくごく最近になってからでした。
 猫好きの友人がイチオシと勧めてくれたのが、本作『ジェニイ』です。
その内容の燦めきは、wildcatさんの先行評に詳しいです。
楓_さん、風花さんも書かれていらっしゃいます。
猫好きで猫を飼われている方なら、愉しみ倍増の1冊です。
 1950年に出版され、古沢安二郎さんによる翻訳が出たのが1979年。手もとの文庫は2001年の改版21刷です。

 8歳の少年ピーターが事故に遭い、その後から白猫の姿に変わってしまう冒頭には、猫が飼いたくても飼えないでいた彼の、家庭での淋しさが淡々と語られています。裕福な軍人の家庭に育ち、乳母に主に養育されていること、それゆえに心を和ませる相手としてとても猫を欲しがったことが語られていきます。1950年代の家族の様、豊かだけれど淋しさを理性で我慢できるようになりかかった少年の様子に心をが打たれます。

 猫を愛したがっていた彼が、意外にも猫そのものに変わってしまうところから、目線は当時の裕福な家庭から、のら猫の暮らしの細部へと移っていきます。数ある猫をテーマとした作品のなかでも、圧巻なのは、まるで自分自身が猫そのものであるかのような細やかな仕草や猫的しきたりやその世界観を、人間のそれを模したものでなく、かぎりなく自然な猫社会的な様子で描かれているところでしょうか。のちに運命的に出逢うことになる猫、ジェニイとのやりとりは、まるで猫的社会への質問集のようです。
 
  「ネズミを食べることが好きになったり、のどを鳴らしたりすること以外に、まだあるの?」

  「あるだけのものをみんな考えてみろと言われても、考えられないくらいあるのよ!何百というほどあるにちがいない
   んですもの。だって、もしあんたがたった今ここを出て行って、白猫みたいな顔をして外を歩いたとしても、心の中は
   男の子のような感じ方をして、男の子のようなものの考え方をしているなら、十分もたたないうちに、あんたはまた昨
   夜のような恐ろしい災難に巻き込まれるにきまってるのよ」


 まさに白猫としての外見に少年の心を持ち合わせた存在として、ピーターはジェニイと波乱に満ちた日々を生きていくのです。折々に「男の子」としての、「人間」としての感性を滲ませていきながらも、次第に猫らしい感覚や技を覚えていくピーター。その彼を導き守る姉的存在にみえる、しとやかで美しいジェニイ。彼らの間にも幾度かの試練があり、次第に淡い慕情で結ばれていくまでの姿は、猫の姿でありながらしみじみと美しい物語になっています。

 尚、彼らのまわりの人間たちの描写には、作者のポール・ギャリコが「ニューヨーク・デイリーニュース」のスポーツ記者として活写してきたことを彷彿とさせられます。特にクライマックスの、ピーターと猫の大ボス デンプシィとの決闘は、ジェニイを巡っての古風な言い方をすれば恋のさや当てなのですが、まさに実況中継を聴くような臨場感にハラハラさせられます。

 そして猫と女性をこよなく愛した著者の永遠の女性像が、まるで美しい幻のように「ジェニイ」となって結実していると解るラスト。現代に生きる女性としては、若干の違和も感じないではなかったのですが、さすがに圧巻、読み応えのある作品でした。


○ポール・ギャリコ wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%B3

○Paul Gallico a biography(英語)
http://www.paulgallico.info/gallicobiog.html

○ポール・ギャリコ翻訳著作一覧
(「翻訳作品集成」ホームページより引用)
http://homepage1.nifty.com/ta/index.html

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猫好きでもそうでなくてもたまらない1冊

2011/06/20 17:42

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BH惺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ギャリコ作品って好きだなあ。ファンタジックでありながら、鋭い諷刺・洞察を作品に投影していたりして。寓話的な作風がなんとも良い味だしているかと。
 で、この作品。もう~、泣きました。感涙の嵐でした。自分的に面白い作品・そうでない作品の見分け方がつい最近わかったんですが、それは読んでいる最中に居眠りしないこと。面白い作品はうとうとしているヒマなんか無い! グイグイと作品世界に惹きこまれていってしまうッ! ということですね。
 なので、この作品も居眠りどころじゃありませんでした。一気に読んじゃいました!

 まず主人公のピーター少年が交通事故で意識不明の重体に。そして気がつくとその身体は純白の毛に覆われた猫に変わっていた!!
 ここからが猫化したピーター少年の辛く過酷な冒険の始まり。人間からは邪険に扱われ、路頭に迷い、ボス猫からは瀕死の暴力を受ける──ある意味猫社会の洗礼をいきなり受けてしまった訳ですが……そんな彼を助けるのは、心優しい雌猫ジェニィ。
 このジェニィのキャラ造形がもうもう、サイコーです!! かつて人間に捨てられたことがトラウマとなって、決して人間に心許さない。強靭な心と体力を持った素敵な彼女が、人間の心を宿したままのピーターに猫社会で生き抜く術を伝授し、そして始まる新たな冒険。

 その冒険譚もものすごく読ませます。ジェニィのルーツであるグラスゴウへ行くため、船に密航する件が楽しい!
 ここでもピーターはジェニィからネズミの捕獲の仕方を教わったり、人間とココロを通わせたり……そして何と言っても白眉のシーンが、海に落ちたジェニィをピーターがなりふり構わずとび込んで救出するトコロ!! その姿に感動した船員たちがたった2匹の猫のために救出ボートを差し向ける……というココロ温まるエピソードがね~、もう読んでいて泣きそうでした。

 その出来事がきっかけとなって人間に対して信頼を回復し、自分を助けてくれたピーターに対して愛情を寄せてゆくジェニィ。対するピーターもジェニィという愛すべき・守るべき存在を得たことによって心身ともにめざましく成長してゆく様が読んでいてものすごく心地良い。
 お互いがお互いにとって唯一無二のかけがえの無い存在となって絆を深めていくあたり、ああ~、こんな純粋な関係っていいなー! とココロの中で叫んでました。

 が、あくまでもこの作品はファンタジーです。まったくの個人的見解ですが、作者がもっとも痛烈に作品に込めたメッセージはラストの章「大団円」にあるのではないかと。
 それまでのファンタジー色は一気に払しょくされ、ピーターはお約束通り人間の姿へと戻ってしまいます。
 彼の大切な存在であったジェニィは、そのまま普段あまり接点の無かった彼の母親への愛情と限りない思慕の情が具現化された姿だったのだと思い知らされると共に、人間に対する愛玩動物への接し方の痛烈な批判・皮肉も込められており、少年ピーターの見事な成長譚として極上のラストだと思った。唸った&泣いた&感動的結末でした。

 あああ……久しぶりにアツくなってしまいました。脈絡ない箇所がありましたら謹んでお詫び申し上げます。
 猫好きな作者サン・猫好きサンを狙って書かれた本書とのこと。自分は特に猫好きでも(愛玩)動物好きでもないのですが、この作品を読んで生きとし生けるものに捧げる無上の愛情の素晴らしさ、逆に彼等から享受する計り知れない癒しや慰めを羨ましく思ってしまいましたね!で、この作品、もっと子供向けバージョンがあっても良いと思う。オトナだけが楽しむのはもったいないゾ!

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すべての猫好きさん必読の珠玉の一冊。

2011/09/19 07:36

7人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:道楽猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

自他共に認める遅読の私でも、年月を経るにつれ所蔵本は溜まる一方である。
そのうち整理しなきゃとは思っているのだが、どんなにたくさんの本を手放すことになっても、これだけは絶対に手元に置いておきたいと思っている本が数冊ある。
この「ジェニィ」もそのうちの一冊に加わった。

私はジェニィが愛しくて愛しくてならない。できればずっと胸に抱いて、死んだらこの本と一緒に葬ってほしいぐらい。

猫好きの少年ピーターが交通事故に遭い、気が付いたら猫の姿になっていたところから物語は始まる。
家から放り出され、慣れない猫の身でなにがなんだかわからないうちにあちこち彷徨い、果てにはボス猫にやられて瀕死の状態で横たわっていたピーターを救ったのが、一匹の雌猫「ジェニィ」だった。
ジェニィは、「ぼくは実は人間なんだ」というピーターの言葉に驚きながらも、何も知らないピーターに猫の掟を叩き込む。
ねずみの捕え方。正しい身づくろいの方法。そして何かあったら身づくろい、何はなくとも身づくろいという猫のたしなみ。ほおヒゲが教えてくれる正しい方角。
作者は、実はピーターのように猫だった時代があるのじゃないかと疑うほどに猫の描写がリアルで驚かされる。
猫好きならもれなくうっとりすること間違いなし。

その後の二匹の心躍る冒険譚は、終始ピーターの視点で進んでゆく。
ジェニィは、ピーターにとってもちろんかけがえのない唯一の存在ではあったが、家庭の愛に飢えていた彼には、それはどちらかと言えば惜しみない愛を与えてくれる母であり、姉という対象だったように思う。
しかしジェニィにとってのピーターは…。

これは私の持論なのだが、男はいくつになっても、いや死ぬまで子どもだけれど、女は最初から女で死ぬまで女なのだ。
ジェニィを「理想の女性像」と評する男性の声は多いけれど、ジェニィの献身と寛大さを見て単純にそう思っているのだとしたら、それは随分浅薄な考えだと私は思う。

ピーターを待っていたジェニィの心中はどうだったのか。
ただ穏やかに、愛する男の帰還を待っていたと思うのか。

手酷い裏切りに、傷つかないものはいない。
相手を愛していればいるほど、その傷は深く、癒されがたいものとなる。
ジェニイは別に聖母でもなんでもなく、ただの女である。
強い愛情は、時に憎悪をも呼び込む。
私は、ジェニィは、女として、ピーターが許せなかったのだと思う。
愛情と激しい憎しみの念に引き裂かれたジェニィの気持ちを思うと、胸が詰まる思いがする。

それだけに、あのエピローグを、"大団円"といい、大人のファンタジーでしたで片付けてしまうのは、あまりに悲しく痛ましい。むしろ強烈な皮肉と私は受け止めた。
自分が止むにやまれぬ激情の余り取ってしまった行動の結果に、ジェニィはきっと死ぬまで後悔し続けたことだろう。

一方、何も知らないまま、これからを生きてゆくピーター。
けれど、ピーターの心のどこか奥深くには、きっとずっとジェニィが住んでいるに違いない。そう信じたい。


最後に。
この本が日本で出版されたのは、もう随分前なので、訳文が少々古臭いのが唯一残念なところ。
出来れば、新訳で、再度出版していただけたなら、そしてもっと色んな人に、一冊の本の中にこんなにも素晴らしい猫がいることを知ってもらえたら、と心から願っている。

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紙の本

壇蜜さんのオススメ本だったので…

2017/04/24 19:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

児童書の様な気もしますが、帯にもあった様に『大人のための童話』…正にその通り!!
年代的にはかなり古いのですが、現在にも通じる内容です。寧ろ第二次大戦後70年以上経った今だからこそ、読み応えがあります。
ジェニィというのは瀕死の重傷を負った少年の夢の中に出てくる雌ニャンコの名前で、主人公ではないのですが、このタイトルは納得!!
猫ブームであろうがなかろうが、大人にも子供にも読んでほしい一冊です。

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2004/11/25 12:01

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2005/04/15 16:21

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2005/06/05 04:35

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2005/09/20 21:01

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2006/02/10 20:35

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2006/01/05 21:44

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2006/02/26 18:26

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2006/03/09 02:12

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