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月と六ペンス (新潮文庫)
ある夕食会で出会った、冴えない男ストリックランド。ロンドンで、仕事、家庭と何不自由ない暮らしを送っていた彼がある日、忽然と行方をくらませたという。パリで再会した彼の口から...
月と六ペンス (新潮文庫)
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商品説明
ある夕食会で出会った、冴えない男ストリックランド。ロンドンで、仕事、家庭と何不自由ない暮らしを送っていた彼がある日、忽然と行方をくらませたという。パリで再会した彼の口から真相を聞いたとき、私は耳を疑った。四十をすぎた男が、すべてを捨てて挑んだこととは―。ある天才画家の情熱の生涯を描き、正気と狂気が混在する人間の本質に迫る、歴史的大ベストセラーの新訳。【「BOOK」データベースの商品解説】
ロンドンで、仕事、家庭と何不自由ない暮らしを送っていた男がある日、忽然と行方をくらませた。40をすぎた男が、すべてを捨てて挑んだこととは…。天才画家の情熱の生涯を描き、正気と狂気が混在する人間の本質に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
あるパーティで出会った、冴えない男ストリックランド。ロンドンで、仕事、家庭と何不自由ない暮らしを送っていた彼がある日、忽然と行方をくらませたという。パリで再会した彼の口から真相を聞いたとき、私は耳を疑った。四十をすぎた男が、すべてを捨てて挑んだこととは――。ある天才画家の情熱の生涯を描き、正気と狂気が混在する人間の本質に迫る、歴史的大ベストセラーの新訳。【商品解説】
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もっともっと評価されてよい作品
2017/01/20 17:56
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とと - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルは有名でしたが、初めて手に取りました。
読後、「また読みたい!何度でも読みたい」と思いました。感動とも違うし、小説の中に好きな人物がいるわけでもありません。この本に何か示唆を与えてもらったというわけでもなく、ただただ、強烈に心に残りました。
主人公ストリックランドが、妻子も職も捨て、ストイックに画家を目指す姿を、皮肉な男の目から描く作品。ストリックランドの一生を連続して追うのではなく、何年か時を隔てて再会する設定のため、いくつかの短編小説を読んでいるような気持ちになります。何度もストーリーの中に盛り上がる部分があり、一気に読みました。
もっともっと評価されてよい作品だと思います。サマセット・モームの作品は初めてでしたが、他にも読んでみたくなります。
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気むずかしさと芸術
2015/08/14 18:55
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルは有名で聞いた事あるけれど、未読だった名作シリーズということで
読みました。
実際、読んでみるとすらすらと読みやすく、イギリス人でありながら
40歳から画家をめざして、パリへそしてタヒチへと流れていく
気難しい画家のストリックランドの数奇な運命。
親切にしてくれる人、家族を皆、ばっさりと斬り捨てるような
気むずかしさと非情さを持つと同時に魅力的でもある、という
著者のつきはなした視線が全体を貫いています。
無頼、破天荒、恩知らず、自分勝手・・・なんとも言えるのですが、
その描いた絵は名作として評価が上がっていく皮肉。
当然だけれども、いい人だからいい絵が描ける訳ではなく、
天才だからいい人という訳でもないのです。
語り手である小説家の「わたし」を通して見る芸術とは?幸せとは?
人生とは?なのです。
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濃い密度、息つくストーリー展開。モームの真髄を味わえる書である。
2022/08/07 17:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大阪の北国ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
モームを代表する短編集という評価に異存はないだろう。南洋の自然の中で、驟雨に閉ざされた息づまるような毎日。上流階級と呼べる医師夫婦と宣教師夫婦、そして同船の乗客であった娼婦。その濃密な日々が続く。驚きの結末。しかし何故そうなったのかという真実は語られない。
環礁の木立の中に佇む一軒の端正な家。そこで語られる情熱的な恋愛物語。予想はされる結末ながら、深い深い余韻に浸れる。
そして民間伝承を彷彿とさせる物語。本作に訳者はやや控えめな評価を与えているが、私にはこの作品が一番面白いと感じた。「なるほど」と著者の素晴らしいストーリー展開に頷かされ、そして爽快感を感じる。
モームの作品は読みやすいし、どれも「読ませてくれる」書である。短くても本書は特に読み応えに溢れている。
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人生の質を問う傑作
2016/11/25 01:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
モームはとても謙虚な作家だと感じました。
本作は天才画家ストリックランドの生涯を作家である「わたし」の視点から断片的に記した小説です。いかに家族を、仕事を、社会を捨てたのかが飾り気なく、読者に想像させるように描かれています。ストリックランドを主人公に据えて情感たっぷりに書くことをせず、あえて「その動機は分からない」と言い切ってしまうモームのスタンスに感動しました。説明のつかない行動に満ちた彼の人生の質について考えさせられました。
モームは「ジゴロとジゴレット」の中でも「人間の行動は他人に推し量れるものではない」と論じています。それでもあえて人間らしさ溢れる行動を一歩下がってつぶさに、面白く、謙虚に描き出すモームらしさが感じられる良い長編作品でした。
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泣ける名作
2016/06/26 15:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:半兵衛@ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みやすい訳に言わずと知れた素晴らしい原作とで、何度も読みたくなる作品。各所にストーリーとしての爆発があり、読み飽きることのない傑作だった。後半はほぼ泣きっぱなしでした。
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不思議な魅力のある作品
2015/12/28 00:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けy - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公はポール・ゴーギャンを元にした画家ストリックランドの友人という立ち位置で、ストリックランドの波乱に満ちた人生の綴るという物語。
小説というより日記に近い感じで、そんなにドラマティックな展開があるわけでもないのに読むのを止められないという不思議な作品だった。
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やりたいこと?違う。地獄だ。
2022/04/22 21:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hachiroeto - この投稿者のレビュー一覧を見る
ストリックランドは絵を描きたかったのか。最初はそう思っていたけど、再読したら全然違った。彼は絵を描かずにはいられないのだ。彼にとってそれは、逃れられない地獄のような場所なのだ。いや、タヒチに逃れることで、ストリックランドはやっと救われたのか。いずれにせよ、これはなかなかに「怖い本」。
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言い回し、人間模様、素晴らしい。
2021/08/06 08:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
全てを捨て、芸術に身を捧げた天才、ストリックランド。その生涯と周囲の人間模様がリアルに描き出されている。
あたかも実在した人物かの様に思わせられる描き方。言い回しの素敵さ。そして、人間とはこれ程のものなのか、と感じさせる複雑な登場人物像。
是非若い内に読んで頂きたい。
きっと、人生においても糧になる。
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名作とは
2019/09/20 22:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る
非常に面白かった。訳もいいのだろう。美を求める画家の生涯をめぐる物語。これといって大きな展開があるとは言えないのに惹きつけられる。名作とはこういうものか。
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ゴーギャンの伝記?
2021/09/24 08:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
名作と言われていることは知りつつも長年読む気になれなかった本作品をついに読みました。ゴーギャンの伝記本のようですが,たぶん事実ではなくフィクションだと思います。原田マハもこういう類の本を書いていますよね。ストリックランド(ゴーギャンに相当する人物)と接点のあった文筆家がストリックランドの死後,見聞きした彼の行状を綴っている体裁になっていて,文筆家の語り口がまどろっこしく感じましたが,ところどころ普遍的な名言だと思うことを述べていて,こういうところが本作品を名作たらしめているのかなと思いました。「不幸が人間を美しくするというのは,嘘である。・・・不幸は,多くの場合,人をケチな,執念深い人間にするばかりだ」という指摘とか。
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狂気のキャンバス
2020/07/14 11:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
安定した生活と家族を放り出してまで、創作活動に没頭する画家を理解するのは難しいです。ゴーギャンやゴッホの、命がけで描いた絵と重ねてしまいました。