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紙の本
反・民主主義論 (新潮新書)
著者 佐伯啓思 (著)
われわれは「民主主義」「憲法」を本当に考えてきたのか。安保法制、無差別テロ、トランプ現象…。2015〜16年に生じた出来事を素材に、民主主義や憲法について論じる。『新潮4...
反・民主主義論 (新潮新書)
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商品説明
われわれは「民主主義」「憲法」を本当に考えてきたのか。安保法制、無差別テロ、トランプ現象…。2015〜16年に生じた出来事を素材に、民主主義や憲法について論じる。『新潮45』連載に加筆し改編。【「TRC MARC」の商品解説】
民主主義を信じるほど、不幸になっていく。憲法論争、安保法制、無差別テロ、トランプ現象……戦後70年であふれだすのは、民主主義の欺瞞と醜態である。国家を蝕む最大の元凶を、稀代の思想家が鋭く衝く。【商品解説】
「民主主義を守れ」と叫ぶ人がいる。「憲法を守れ」と怒る人がいる。だが、われわれは「民主主義」「憲法」を本当に考えてきたのか。それらを疑うことをタブーとし、思考停止を続けてきただけではないのか。戦後70年で露呈したのは「憲法」「平和」「国民主権」を正義とする民主主義の欺瞞と醜態だった――安保法制、無差別テロ、トランプ現象……直近の出来事から稀代の思想家が本質を鋭く衝く。知的刺激に満ちた本格論考。【本の内容】
憲法論争、無差別テロ、トランプ現象…露呈したのは戦後民主主義の欺瞞と醜態だった。稀代の思想家による知的刺激に満ちた本格論考。【本の内容】
著者紹介
佐伯啓思
- 略歴
- 〈佐伯啓思〉1949年奈良県生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。社会思想家。京都大学名誉教授。「隠された思考」でサントリー学芸賞受賞。他の著書に「反・幸福論」など。
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書店員レビュー
丸善ジュンク堂書店のPR誌「書標」2016年12月号より
書標(ほんのしるべ)さん
苟も「民主主義」を標榜するものは、民主主義批判と正面から向かい合わなければならない。すべての立場、意見を尊重した自由な討議こそ、民主主義を支える前提だからだ。そして、その作業は、何よりも民主主義を鍛えることになる。
佐伯は、デモクラシーを「民主政」と訳すべきだと言う。それは、今我々が採用している1つの政治制度に過ぎず、長所もあれば短所もあるからだ。それを民主「主義」と呼んだ途端、何か崇高な理想を含むものとして神聖化されてしまう。
その時、デモクラシーの重要な意義が失われる、と佐伯は言う。その意義とは、人間はかなりの確率で判断を誤ると見る「人間可謬説」から出発するということである。デモクラシーの核となるのは、多様な意思と利害を前提とした意思決定に必要な、謙虚さと自己批判能力なのだ。「民主主義こそが正義」と言ってしまったとたんに、それらは失われる。
同じことは「護憲」にも言える。憲法を「神聖にして侵すべからず」とする主張は、憲法がひとつの政治的価値の選択であること、そしてその選択には熟考、議論、覚悟が不可欠であることを忘却させる。
数の取り合いである選挙制度は、人びとを均質化し同質化する。だが、一人ひとりの「個人」は、矛盾に引き裂かれ、悩み、承認しつつ抗う存在である。文学は、政治が決して見ようとしない「個人」の本質に迫る。全く異質な営みであるがゆえに、政治と文学は、相補的なのだ。
佐伯啓思の反民主主義論は、陰画として、民主主義がどうあるべきかを、むしろ鮮やかに映し出している。
電子書籍
現代社会を考える良書
2017/02/25 15:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょひょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
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かねてより、西洋近代主義(グローバル資本主義)に批判的な著者が、イギリスのEU離脱やトランプ現象を踏まえて、民主主義について論じている。
すなわち、最近の現象(マスコミのいうポピュリズム)は、民主主義が堕落した姿ではなく、民主主義の本質そのものだと。
雑誌の連載を書籍化したものであり、文体も読みやすく一気に読める。
日本では絶対的な善として位置づけられることも多い民主主義について、誰しも内心思っていることを切れ味良く論じている。
あえていうと、現代社会への処方箋や指針のようなものがもう少し論じられていてほしかったので、その点を1点引いて4点。
紙の本
・・・といいつつも
2016/11/25 11:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「みんなで決める」ことや平等の観念というものを考察しながら、うまく機能していない民主政治の回復を希求している書。憲法論争についても的を射た所見を述べている。