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日本の近代とは何であったか 問題史的考察(岩波新書 新赤版)
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2017/03/22
  • 出版社: 岩波書店
  • レーベル: 岩波新書 新赤版
  • サイズ:18cm/276,4p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-00-431650-3
  • 国内送料無料
新書

紙の本

日本の近代とは何であったか 問題史的考察 (岩波新書 新赤版)

著者 三谷太一郎 (著)

政党政治、資本主義、植民地帝国、そして天皇制。これらの成り立ちから浮かび上がる、日本近代の特質とは。バジョットが提示したヨーロッパの「近代」概念に照らしながら、日本近代の...

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日本の近代とは何であったか 問題史的考察 (岩波新書 新赤版)

950(税込)

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商品説明

政党政治、資本主義、植民地帝国、そして天皇制。これらの成り立ちから浮かび上がる、日本近代の特質とは。バジョットが提示したヨーロッパの「近代」概念に照らしながら、日本近代のありようについて問題史的に考察する。【「TRC MARC」の商品解説】

政党政治、資本主義、植民地帝国、そして天皇制。これらの成り立ちから浮かび上がる、日本近代の特質とは。【本の内容】

著者紹介

三谷太一郎

略歴
〈三谷太一郎〉1936年岡山市生まれ。東京大学法学部卒業。日本学士院会員、東京大学名誉教授。専攻は日本政治外交史。著書に「戦後民主主義をどう生きるか」「人は時代といかに向き合うか」など。

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みんなのレビュー13件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

近代日本政治史への新鮮な視点

2017/06/06 16:21

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Takeshita - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者は東大名誉教授で文化勲章受章の碩学だが、81歳になってなおこれだけの本を書く知力に感心する。近代日本を成り立たせた「議論による統治」や資本主義、植民地経営は如何にして進んだのか、史料を読み解き積み上げることによって解説していく。その意味で題名ほどには大議論を展開しているわけではなく、寧ろ歴史エッセイに近い。しかし現在からの視点で歴史を簡単に裁断する近代史論集が氾濫するなか、こうした公平で目配りの効いた論述は新鮮さを覚える。

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紙の本

期待の次元と回顧の次元

2017/06/05 03:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:親譲りの無鉄砲 - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本政治外交史の泰斗による「日本近代史総論」。執筆動機にある、今こそ日本の近代とは何であったのかを国民全員が真剣に考えるべき、という危機感には共感する。「総論」の意義は、学際的コミュニケーションに加えプロとアマの交流を目指すところにある、という。そこでアマに語るというチャレンジのために、19世紀の英国近代化を分析したウォルター・バジョットの顰に倣い、日本近代を「政党政治」「資本主義」「植民地化」「天皇制」の切り口を「期待の次元」で考察したのが本書である。著者におけるプラグマティズムとの親和性が、それを容易にしたと思う。
 「政党政治」は、専ら明治憲法下での権力分散性の解説に割かれる。バジョットの、慣習を乗り越えた議論こそが近代の要諦、という本質論は薄められた。日本では議論による民意形成という近代デモクラシーは成立しなかったという歴史事実の暗喩なのか。「反政党的」明治憲法の生みの親である伊藤博文のメンタリティにも強く民意の暴走を恐れる「覇府(=議会)排斥」の気分があり、統治機構はこの影響を免れなかった。後世に禍根を残すことになる「統帥権の独立」も「司法の独立」と同レベルに考えられたものだ。藩閥・元老の消滅とともに本格的な政党政治が作動するはずの大正末期から昭和初期、政党政治の求心性の弱さという制度設計上の問題に加え満州事変や5.15事件等により、期待されたデモクラシー的要素は影をひそめ立憲主義のみが強調され、果ては立憲的独裁の道を歩んだ。
 「資本主義」「植民地化」は、バジョットが「貿易」「植民地化」を不可欠な近代化推進の概念として肯定的にみたことに倣う。明治維新のスローガン「富国強兵」の分析的概念ともいえる。不平等条約下、外債非依存の保護主義的な産業政策をとりながら、日清日露戦争および条約改正の過程で、隣国を植民地化する帝国主義を目指すことになる。第一次大戦後は軍縮を伴う国際資本主義が台頭し、著者が好意を寄せる高橋是清ら国際金融家も出現するが、軍部の膨張とともに、国家資本主義への回帰が(世界的にも)進んでしまう。植民地化する過程の異なった朝鮮と台湾の統治機構の違いについても考えさせられる。
 「天皇制」では、教育勅語の成立過程に触れる。閣僚の副署が無いという非立憲的な「道徳立法」は天皇という虚構的神聖性の下に人心を収攬するための機能として、明治憲法とほぼ時を同じくして発布された。キリスト教的な求心性機能代用物の必要性を当時の人々が感じたからだ。憲法起草の主役でもあった井上毅が、内部矛盾を抱えたままこの非政事的立法を成し遂げてしまうあたりは胸につかえるものがある。実際、憲法以上に教育勅語は義務教育の現場で国民の心性への深い印象付けに成功し、軍国化路線の後押しをした。近年の右傾化風潮でも教育勅語復活を叫ぶ声がある。教育勅語が近代化の絶対的条件だったのかは、今後も議論が必要であろう。 
 終章では戦後日本の来し道を「回顧の次元」で、将来展望が新たな「期待の次元」にて語られる。「富国強兵」の「強兵」は敗戦により捨て「富国」のみが残った。冷戦体制崩壊後、予想外にも「パックスアメリカーナ」によるユニラテラリズムは出現していない。地球規模のエネルギー獲得を背景としたパワーバランスにおいて、中国による地政学的な拡張と、欧米で短絡的な保護主義を主張する極右勢力が台頭する現状に鑑み、世界大戦間に短期間現れた「ワシントン体制」再議論の重要性を著者は主張する。惜しむらくは、この辺の議論は駆け足になった。読者夫々が考察を深めよ、という著者のメッセージであるようにも思う。

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2017/04/14 12:44

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2017/06/24 21:54

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2017/04/16 15:10

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2017/06/07 08:38

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2017/07/06 00:17

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2017/06/13 09:57

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2017/05/13 19:35

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