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紙の本
皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史 (角川選書)
著者 倉本一宏 (著)
天皇として即位できなかった皇子たちには、残念ではすまされない苛烈な未来が待っていた。記紀の伝承時代から、平安時代の摂関期・院政期まで、敗者となった皇子たちの政治的背景を探...
皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史 (角川選書)
皇子たちの悲劇 皇位継承の日本古代史
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商品説明
天皇として即位できなかった皇子たちには、残念ではすまされない苛烈な未来が待っていた。記紀の伝承時代から、平安時代の摂関期・院政期まで、敗者となった皇子たちの政治的背景を探求し、日本古代王権の本質に背後から迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
『古事記』『日本書紀』をはじめ、日本古代の歴史書には、天皇として「即位できなかった皇子」の記事が多数残されている。これらの皇子たちの多くには、残念では済まされない苛烈な未来が待っていた。彼らは、なぜ即位することができなかったのか。記紀の伝承時代から、律令制成立期、律令制下、さらには平安時代の摂関期から院政期にかけて、敗者となった皇子たちの政治的背景を探求し、日本古代国家の本質に背面から迫る。【商品解説】
目次
- 序章 伝承時代の王子
- 第一章 倭王権の成立と王子
- 第二章 律令制成立期の王子(皇子)
- 第三章 律令国家と皇子
- 第四章 平安朝の確立と皇子
- 第五章 期摂関政治と皇子
- 第六章 摂関政治全盛期の皇子
- 第七章 院政と皇子
著者紹介
倉本一宏
- 略歴
- 〈倉本一宏〉1958年三重県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。国際日本文化研究センター教授。著書に「一条天皇」「壬申の乱」など。
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紙の本
皇位継承につきまとう不確実性と不合理性
2024/01/15 16:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pinpoko - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近よく読むようになった倉本氏の著作。
神話時代から院政期までの千年にわたる幅広い時代の皇位継承を扱った作品で、かなり詳細な系図と各皇子を取り巻く当時の政治状況が時代別にまとめられている。
著者の『公家源氏』でも思ったことだが、皇位継承のそれぞれの状況はわかるが、歴史的な考察や一貫したシステムといったものは読み取れなかった。
だが、それこそが皇位継承に実は何の規則性もないのだということではないだろうか。
外国語の文法を学ぶときに、様々な規則や語尾変化などを必死に覚えたものだが、そこには必ず力わざで暗記するしかない例外や慣用句などが存在したのと、どこか相通じるものがあるように思う。
実際6世紀以前には、大王とよばれた現在の天皇の祖先には、継承に血縁が絶対条件だったとも思われないし、各地の有力豪族が群雄割拠していたはずで、時々の政治状況により様々な系統出身の大王が現れては消えていったのが実情のような気がする。
それを7世紀後半に至って、天武天皇が律令制を政治の根幹に据えるにあたって、一つの家系が連綿と皇統を継いできたように創作したために、父系を軸としたすっきりした構造になったのではないだろうか?
その過程で、母方の身分や出身家系(皇后は皇族出身でないといけないなど)、あるいは天皇の生前に皇太子という次世代をはっきり決めておくシステムが導入されることとなった。
しかしそうはいっても、政治はある時代の要請によって決められた一つのシステムだけで制御できるものでもなく、各時代の都合で様々な調整や、時によっては強引な変更が加えられる。
その大本のシステムがまだしっかり根付いていない飛鳥時代から奈良時代にかけては、皇位継承のたびに数多くの皇子が犠牲となっている。平安初期の「平城天皇の変」が収まったあとにようやく皇子の死を伴わない継承が実現されるようになった。
これが何を意味するのか、とても興味深いところである。律令制についても、皇位継承についても、日本の実情に即したより柔軟なものに移行したということなのか、このころから中国一辺倒だった文化においても、仮名や床に座ったりする生活慣習が現れることが、何か大きな流れが当時の記録の裏に見え隠れするのが面白い。
そして皇位継承に敗れた側には死ではなく、著しい名誉棄損が降りかかる。物語などのなかに怨霊の祟りだの、それによる狂気だのというネガティブキャンペーンが大々的に展開されるようになるのだ。
これをもって平安な時代の到来と言えるかどうかは、まだまだ答えが出ていないと思う。
電子書籍
脈々と受け継がれて
2022/05/03 18:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
皇位継承を巡っては古来から、血を血で洗う争いが繰り広げられてきたことを痛感します。「開かれた皇室」を目指しつつ、関係者にバッシングが浴びせられる現代とも繋がりがありました。
紙の本
皇子と聞いただけで悲しい気持ちになってしまう
2021/10/10 21:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
澁澤龍彦氏の小説「高岳親王航海記」では難を逃れた皇子が東南アジアへ行った設定になっていた、他にも有間皇子や大友皇子、大津皇子と皇子と聞いただけで悲しい気持ちになってしまう。この本はその気持ちをさらに強くさせる