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紙の本
キリストと性 西洋美術の想像力と多様性 (岩波新書 新赤版)
著者 岡田 温司 (著)
中世からルネサンスにかけて、人々は、時にジェンダーの境界をさまよい、時に「クィア」と呼ばれる性的嗜好を先取りしたキリストを描いた。正統と異端のあいだで揺れる神の子のさまざ...
キリストと性 西洋美術の想像力と多様性 (岩波新書 新赤版)
キリストと性 西洋美術の想像力と多様性
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商品説明
中世からルネサンスにかけて、人々は、時にジェンダーの境界をさまよい、時に「クィア」と呼ばれる性的嗜好を先取りしたキリストを描いた。正統と異端のあいだで揺れる神の子のさまざまな姿に、図像と言説から迫る西洋美術史。【「TRC MARC」の商品解説】
今日、キリスト教は性に対して厳格、保守的であるといわれる。しかしキリスト教の長い歴史にあって、キリストは性をめぐって、じつにさまざまな姿で語られ、描かれてきた。ときに「クィア」と形容される性的嗜好を先取りし、ときにジェンダーをめぐっても攪乱されていく。人々の豊かな想像力が育んだ西洋美術の実相に迫る。【商品解説】
西洋美術は正統な神学とともに民衆の信仰を養分として展開した。そこから生まれたのは例えばクィアなキリスト。多様な性に迫る。【本の内容】
目次
- はじめに
- Ⅰ クィアなキリスト
- 1 キリストとヨハネ
- 「最後の晩餐」のなかの使徒ヨハネとイエス
- イエスとヨハネのツーショット
- 「イエスの愛しておられた弟子」ヨハネ
- 師との「愛」をめぐる弟子たちの葛藤――ヨハネとペテロの場合
- 外典のなかのヨハネ
著者紹介
岡田 温司
- 略歴
- 〈岡田温司〉広島県生まれ。京都大学大学院博士課程修了。同大学名誉教授。京都精華大学大学院特任教授。「モランディとその時代」で吉田秀和賞、「フロイトのイタリア」で読売文学賞を受賞。
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紙の本
一神教が宗派で別れる一因が見える
2024/01/19 10:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ふんだんなキリスト教美術の資料を添付し、その図像の意味や発注・製作者の意図、それが飾られた場所などから、教理がいかに解釈され、信徒たちの拠り所となっていたかの推測をわかりやすく書いている。やや飛躍的な箇所があるものの、私のような門外漢なら許容できる飛躍で、キリスト教とその美術への興味を誘うには良い本だと思う。
紙の本
「クィア」なキリスト
2023/12/01 14:52
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
中世の時代、キリストは「クィア」な存在として描かれることもあったという、クィアという言葉はジェンダーの境界にいる人たちに対する表現だけど、当時は同性愛者への蔑称として使われていたらしい、
紙の本
キリスト教美術の性的多様性さに気付ける1冊です。
2023/12/14 20:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵画など、様々なキリスト教関連の美術作品を鑑賞しながら、実はそれらには近年叫ばれている性的多様性(LGBTQ)が描かれていることが分かる、という内容の1冊です。
厳格な印象のキリスト教を描いた美術作品で、こうした性の内容が描かれているのに気付かされ、大変驚きました。当書を読み、新たな視点を得られてよかったです。ですが、文章は至って単調で、面白みを感じませんでした。
紙の本
一種の二次創作
2024/03/28 16:45
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
聖書に基づく宗教画。それは各時代ごとの信仰の姿を写す鏡でもある。
まるで女性のような姿で描かれる弟子の聖ヨハネ。まるでキリストの花嫁のような聖母マリア。キリストの聖痕がまるで女陰の形のよう。神聖で厳かなはずの宗教画に、聖書の解釈や信者の願望が反映されているようだ。