紙の本
おかしな二人
2002/07/24 20:03
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投稿者:奥原 朝之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮の珍道中。
建設コンサルタントと言っても、工事現場の苦情処理係である。工事現場には砂利がばらまかれているだの騒音がうるさいだの、なんだかんだで難癖を付ける輩が多いそうだ。そういう輩を“捌く”ために土建会社とヤクザとの顔をつなぐ必要がある。その役割を果たすのが建設コンサルタント二宮の仕事である。
二宮は桑原の所属する二蝶会という組にけつをもってもらっていることから桑原とは顔なじみ。
この二人の珍道中のきっかけは二宮の仕事が上手くいかなくなったことからだった。依頼してきた土建屋が仕事の依頼を取り下げたことに納得のいかない二宮は顔を突っ込んで調べ始める。桑原はそこに金の匂いがするということで二宮につきまとう。
産廃処理場建設を巡って大金が動き、その裏でヤクザが暗躍していた。そうとは知らずに顔を突っ込んだ二宮と桑原。気付いたときには一勝負するしかなくなっていた。
まぁ仲がいいのか悪いのか、本当におかしな二人です。絶妙なコンビネーションでこの窮地を抜け出します。
これはお勧めです。
紙の本
高村薫ファンにぜひオススメ。痛快ハードボイルド!
2001/11/09 12:31
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投稿者:みやぎあや - この投稿者のレビュー一覧を見る
建設コンサルタント。早い話ヤクザと建設業者の仲介役を仕事にしている二宮は、産業廃棄物処理場を巡るトラブルに巻き込まれ、インテリヤクザの桑原となりゆきでコンビを組むことに。依頼人は失踪し、二人の目の前にはいくつもの胡散臭い謎が残るが…。
疫病神。何もそれは事件の黒幕のことを指しているのではない。二宮と桑原、二人のお互いに対する認識だ。報酬のために仕方なく手を組んだ彼らだが、口を開けば悪態が出るわ、相棒が捕まっても心配しないわ、友情が芽生えるどころじゃない。しかしなぜかコンビネーションはなかなかで、二人のギシギシした悪口の応酬が読んでいておかしくってしょうがない。
「腐ってる。最低や」
「おまえの口からそれを聞くとはびっくりやな。飲酒運転や駐車違反は警察に対する腹いせかい」
一見したところ上がヤクザ、下が主人公のセリフみたいだけど反対。カタギのくせに善良じゃなく、実は桑原より一枚上手かもしれない二宮が最高でした。読後感も痛快!!
電子書籍
出会ってしまった二人
2020/10/29 15:47
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんな世界が現実にあるんだろうなあ。
まっとうな建設業者にしてみたら、たまったもんじゃない。
2つの暴力団がごっちゃになってしまわないように読むのが大変かも。
紙の本
疫病神シリーズ原点
2017/01/28 19:27
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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
桑原と二宮のコンビ。本人はつろんでいないというが好むと好まざるとにかかわらずトラブルに遭遇する。博打の流儀もくわしく。やーさん用語もあり、リアリティーな作品となっている。金儲けの作品ではあるが最後にはトントンの儲けというおしまいで現実もこんなものではないかと思います。これからも作品を読んでみたいです。
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このところ、立て續けに黒川博行を讀んでゐる。
この作品も惡い奴らがたくさん出てきて面白い。
主人公の相棒となるやくざの桑原がたいそう魅力的だ。
やはり、やくざは大阪弁が似合ふなあ。
筋立ては私には理解できないほど混み入つてゐる。
なんせ、途中で企業や暴力團の相關圖が出てくるくらゐだ。
讀んでゐて、こいつはどちらのスジだつたつけ、とわからなくなるもしばしば。
さういふ意味でも、この本は繰り返し讀めるかもしれない。
ちなみに、タイトルの「疫病神」は、やくざの桑原?
それとも、もしかして主人公かな?
2004年10月4日讀了
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061020 面白く一気に読めた。やくざ、政治家、建設会社のさまざまな力をもつ人達の金を巡る戦い。桑原と二宮の掛け合いが笑いを誘い、スリルもある。
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キャラの個性が立っています。シリーズ通して面白いです。
893の国の王子様(笑)桑原様と建設コンサルタント二宮さんの凸凹コンビが良い。
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初黒川博行です。うーん、うまい。ハードボイルドはあんまり読まないんだけど、これはいける。それぞれのキャラはたってるし、二宮の一本筋の通ったところは、かっこいい。桑原もヤクザの中のヤクザって感じでいい味出してるし憎めない。現代のヤクザ家業が描かれていて、そこもリアルで面白いです。
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表紙だけでは手に取らなかったと思われる本…
オススメしていただいて読んでみましたら、はまった。ドツボです
桑原さんと二宮さんのコンビが素敵すぎる
最後まで集中して読みきってしまいました〜
勢いがあるんですよ、たのしーい
大阪の言葉のバイブルです
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大坂弁のやりとりが痛快。
読後感も良い。
主人公の従姉妹が気に入った。
もちろん桑原も良い。
でも、桑原みたいなヤクザが身近にいたらたまったもんじゃない。
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疫病神!! まさに疫病神、ですね!
小心者の二宮と俺様唯我独尊の桑原。めちゃくちゃいいコンビだとも思うんですけどー。
しかしお互いを疫病神と称し、譲らない! のは損得勘定の早い二宮と金勘定の早い桑原だからだと・・・
やっぱりどっちもどっち?(笑
建築コンサルタントの二宮と、二蝶会のヤクザ桑原。
密な付き合いでもなかった二人が離れられなくなる一冊!(か?)
ゼネコン、の話ですね。
建築業界にはこれですなーというほどのテーマですが、がっつりはまります。
それと言うのも、視点は二宮で、事件の最初から絡んでくるくせに、二宮は決定的な情報を最後まで知らないからですな!
だというのに、最初から勝手に「金の匂いが」と絡んできた桑原にいいように連れまわされカチ込まれヤクザにも追われ。
散々です、二宮。
小心者にもなろうというもの(笑
徐々に知る事件の裏、相手を疑うことをしないゆえに騙される二宮、だけども全てを知ったとき、動くのは誰よりも――
早い、というかズルいというか・・・?
最後の最後で、自分の要求をつきつけきっちり自分の報酬を受け取れるよう口が回ったのが、やはり損得勘定が早い、てなことになるのだと。
しかし一緒にいるのが桑原ですからね!
何もかも折半、と決めてたので、二宮が貰うものが全て半分に!(笑
ヤクザの桑原、自分の利益にならないことには一切関心はないですが、金の匂いには敏感です。
哀れ二宮・・・桑原がそばにいたばっかりに。
穏便に済ませようとしたことの全てが暴力沙汰に! 桑原はジャイアンなんです。もーきっと、生まれたときからジャイアン。
んでも、お互いを嫌い合い、疫病神と言うのは、二宮がボコボコにされているとき桑原は逃げだし、桑原がボコボコにされてるとき二宮も逃げだし・・・たからだと(笑
でもでも!
最後の最後で、ジャイアン桑原は、「全部を折半」と決めたから、と事件の途中で二宮が負った借金も折半にしてくれる。
くそう! なんだよ良いヤツなのかよ?! そんなところがますますジャイアンだ桑原!
一般市民の堅気を張る二宮が哀れですが、男として好きなのは・・・一匹オオカミでまず突っ走る桑原が好き。
だけど、桑原がボコられて捕まったとき、ちゃんと二宮は(葛藤の末)助けに行くんですよーー
と、フォローもいれてみる。
つまり、一冊で二人に虜になる話でした。
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テンポが良くてさくさく読める!
桑原と二宮のコンビも面白いし。
シリーズなのかな?続きも見たいです。
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面白いよと言われて、ふらりと買って読んだらおもしろかったです。
ええと、バイオレンスや品性劣悪とかヤクザとかチンピラ大阪モンは、嫌いって向きは絶対読んじゃ駄目かもww
でも面白いんですよ。読ませる文体。スピード感と人物描写の妙。
桑原超可愛いっす(賛同得られない気がものすごくする)
国境とか次のも読んでみようかな。
いいですよ、黒川さん。
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読みかけては挫折して、
ずーっと積んでいた「国境」という本。
この本の続きだと判明したので読んでみました。
たくさんの人が出てきて、とにかく混乱しました。
ただ、登場人物のキャラクターが面白いことと、
だいぶ痛い思いをしただろうに、
自分たちが蒔いた(巻き込まれた?)種に対する
けりの付け方が、じみーで面白かったかな。
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次作である「国境」を先に読んでみて…
珍しく小説としては面白かったので,初作であるらしい「疫病神」を読んでみることにした。
やっぱり面白い。
お陰で,読んでた当時は睡眠不足に…