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紙の本
コックリルが密室殺人に挑む!
2004/05/28 08:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:明けの明星 - この投稿者のレビュー一覧を見る
密室ものの魅力はなんでしょう。
まず密室は不可能犯罪ですから、トリックが使われているはずです。密室の謎というのはだいたい似通ったものですね。部屋が内側から施錠されている。その部屋の中には殺された被害者のほか、誰もいない。「部屋の密室」は、だいたいにおいて、こんな感じです。要するに謎の設定が似通っている。この似通った謎に対して、たくさんの作家が、競い合うように別の解答を求めるというのが、ぼくにとってひとつの魅力です。よくある密室トリックでも、少しひねれば、すばらしいものに変わることがあります。トリックのおもしろさを堪能するというのが一つあるでしょう。
それから密室は神秘的です。完全な密室殺人は、本当にこの世ならぬものの力が働いた気さえ起こさせます。壁をすり抜ける犯人、足跡を残さない犯人、目に見えない犯人……という、まったく不気味な犯人の存在を暗示します。オカルトと密室がよく似合う理由ですね! 密室の神秘も魅力です。
他にもいろいろあるでしょうが、上のようなことがぼくにとっての魅力であります。
『ジェゼベルの死』も密室ものです。ページェントの最中に作り物の塔からイゼベルという悪女が落ちる。ところが塔につながっている控え室の中には誰もいないはずだった。控え室の出入り口は二つしかない。ひとつは、楽屋側で、そこにはある人物が座っていた。もうひとつは、観客席側で、つねに観客の目にさらされていた。
これほどすごい密室トリックにはなかなか出くわせません。すべての偽の解答よりも一番すっきりしていて、パンチがあります。一度読んだ方も、密室トリックとしてはどういうことなのかを確認してほしいです。この原理の密室トリックは、あとにもさきにも、これ一作きりじゃないでしょうか? あらゆる密室ものの中で、ベストテン級の作品だと、ぼくが太鼓判を押します。
たいへんに魅力あるキャラクターのコックリルも登場します。容疑者は、6人前後(ブランドはたいてい6人前後にしますね)。読まなきゃ損です。
紙の本
どんでん返し からの どんでん返し
2015/04/24 16:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
他人を食い物にして生きる悪女が、ページェント(歴史・伝説・宗教をモチーフにして、華麗な衣装を着て野外で行う劇や行進を指す)の途中で殺されます。
観客が見ている中、密室状態で、いったい誰がどうやって彼女を殺せたのか?
どんでん返しに次ぐどんでん返し。本格ミステリで、非常に面白かったです。
ネタバレ注意!
ラスト前で、青年が自白する理由はわかるのですが、他の人たちが次々と自白する意味が今一つ理解できず。犯人を助けるといっても、間違えば自分が死刑になるかもしれないのに。自白が重要なキーワードだから、他の人は作者の都合上ということなのかな?
紙の本
鎧に身を包み……
2017/05/17 22:53
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
途中から急に容疑者たちがこぞって自白を始めて「この展開大丈夫か?」なんて思いましたが、トリックのインパクトで全部吹き飛びました。もうちょっとわかりやすい文章にしてくれたらなお、よかったと思います。
紙の本
本格パズラーの名品!
2004/04/09 16:55
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投稿者:風(KAZE) - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物たちがそろってあることを始める辺りから
クライマックスにかけては本当に面白くて、
わくわくしながら一気に読んでしまいました。
うわっとのけ反るようなトリックの切れ味もさることながら、
今回再読して舌を巻いたのは、クライマックスでの何通りもの
解決の提示、それがばんばんばんと連打されるところでした。
バークリーの名作を彷彿とさせる印象を受けました。
これぞ本格パズラーの名品ですね!
ブランドの才気がこの作品に結集し、きらきらと輝き、
スパークしていました。
紙の本
古き良き本格
2001/06/19 00:17
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投稿者:松内ききょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
甲冑、騎士、塔から落ちてくる女、死の予告状、不可能犯罪…ああ、密室。
社会派からどんな議論をふっかけられても、ハードボイルド派からニヤリと冷笑されても、やはり本格、甲冑や騎士が出てくるたびに、警視が密室だとわめくたびに、このこの頬がゆるむ興奮をどうしようもないんだから、もう仕方ない。アガサクリスティーを読んだら次に読むのはこれですね。