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投稿者:ないものねだり - この投稿者のレビュー一覧を見る
「赤毛のアン」のアンが「コーデリアと呼んで頂けますか?」と頼んだコーデリアはリア王の三女の名前。アンの願いが窺える。それだけにしたい。厳しい結末。
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投稿者:nocturne2 - この投稿者のレビュー一覧を見る
シェイクスピア独特の迫力は、数ある悲劇の中でも格別。登場人物は王家などのセレブたちだが、内容は2時間ドラマにもなりそうな家庭内内紛。誰が悪いわけでもなく、ただ単に人並みの人間的弱さがみんなにあった、そのことで起きた人間ドラマの極致に描いており、いずれの登場人物にも感情移入できると思う。16世紀から、人間の考えること、感じることに普遍性があることに驚いた。
さらに、負の感情を叫ぶときのセリフが秀逸。言葉だけで感情の重みを伝えられるは、シェイクスピアならではでないか。寅さん並みのリズムの良さで悪態を長々と連ねる役者たちに、リアルタイムで見ていた16世紀の観客は、日ごろの溜飲を下したのではないだろうか。
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滝田さんが主役のリア王役で出演した舞台の戯曲です。あの大きな滝田さんが老いさらばえた小さな老人になって枯れ果てて死んでいく姿は素晴らしかったです。
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シェークスピア中最も好きな作品。ただ、初読の時の感動はなかった。その分客観視できたのではないかと勝手に思っているが。例えば、繰り返される「心臓が破れる」という気に入っている表現ひとつとってもhysterica passio→rising heart→cracked→sidesという表現なのだと知った。 特に、好きな場面は以下。まず、「ほんのわずかのあやまちが(O most small fault)〜だいじな分別を追い出しおって(And thy dear judgement out)」まで。次に、バイロン卿の引用で有名な「ええい、必要を論ずるな(O,reason not the need)〜おお、阿呆、わしは気が狂いそうだ!(O Fool,I shall go mad!)まで。最後に、「だがわしの心には嵐がある(this tempest in my mind)の近辺。無論、シーンでなければ好きな句はいくらもある。
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知らずと知れた4大悲劇。
あらすじはさておき、自分はシェイクスピアの作品はとても面白いと感じていたが、リア王に関してはそうでもなかった。
人物が多くて人間関係を把握するのに時間がかかってしまったり、身元を隠すために、違うキャラになったりとやや混乱してしまった。
道化の役割というのが、本作品のポイントなのではないだろうか。
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四大悲劇の中では『オセロー』、『マクベス』よりも主人公に感情移入できるかも。その2作はちょっと人間的な弱さ(嫉妬だとか、権力への欲望だとか)ばかりが目につくからだろうか。
前半耄碌した老王で喜劇的な人物だったリア王が後半で悲劇の主人公になる。その差がすごい。娘のコーディリアへの愛情と、その不条理な死が深みだとか感動を与えるのかもしれません。
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リアはもうろくじじいだと思う。なのに、その姿は心を打つ……どうしてだろう。
呪いは存在すると思う。呪いは、見ず知らずの人ではなく身近な人に力を持つ。たとえば愚かな親が子どもの破滅の原因になる、など。
ゴネリルとリーガン、コーンウォールは極端に視野が狭い。彼らの世界には深みがない。彼らにとって物事は単純だ。
自分の利益になるか、ならないか。役に立つか、立たないか。そこには人間を人間として見る視点が欠けている。
エドガーは敵だって命を奪いたくはなかった。
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王位を禅譲しようとする時にやさしい3番目の娘の言葉を誤解する。ここから上の娘2人の冷たい仕打ちや互いに愛人をめぐっての争いあり、フランスに嫁いだやさしい娘が助けようとするが英仏の戦いでは敗れたり、と最後は皆バタバタと死んでいく。救いようがない悲劇。英の作家ということで戦争はだいたい英が強いのか。 原題:King Lear
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『リア王』のオペラ化をめぐる対談を聴くため再読。人間存在の深層を抉り、狂気の底からの洞察を突きつけるこの悲劇をあらためて辿るとその多声性が目を引く。そこから人が他者とのあいだに生き残るなかに生じる狂気そのものが際立つ。道化の完成態はプーシキンの『ボリス・ゴドゥノフ』に通じよう。
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「そんなに急がなくても」と言いたくなるようなジェットコースター展開。「そんなに殺さなくても」と言いたくなるような大殺戮。「そんなにすぐ改心しなくても」と言いたくなるようなエドマンドのへたれっぷり。
シェークスピアさん、とっても極端なお方です。
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実は四代悲劇の中でこれと『ハムレット』は本当、話が暗そうで読んでなかった本。
先日、リア王で卒論書いてた学生さんのブックトークを聞いていて、いや、でも面白そうだぞ、と思って、ずっと積んであったのをやっと崩した。
リア王わけわからないのとか、フランス軍敗けるのとか、いろいろおもしろい。なるほどなあ。。。
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(2016.09.05読了)(2004.06.04購入)(1999.09.20・第16刷)
先日読んだ『白鯨』のあとがきに、英文で書かれた三大悲劇として、『リア王』『嵐が丘』『白鯨』を挙げている方がいると書いてありました。
『嵐が丘』と『白鯨』は読んだので、この機会に積読してある『リア王』を読んでしまうことにしました。
読むまではずいぶん敷居が高かったけど、読み始めたらすぐ読み終わってしまいました。よくあることではあるのですが。
『白鯨』の終わりも悲惨だったけど、『リア王』の終わりも救いがないほど悲惨ですね。もっと救いのある終わり方にしてほしいと思うのは、僕だけではないようです。
ブリテン王のリアが引退する際に三人の娘、ゴネリル、リーガン、コーディーリアに親である自分への思いを述べさせます。
ゴネリルのリアに対する言葉は、「子どもが親に捧げうる最大に愛を抱いております。」(11頁)などです。
リーガンのリアに対する言葉は、「私のしあわせはお父様を愛することにしかないのです」(12頁)などです。
コーディーリアのリアに対する言葉は、「結婚してなお愛のすべてをお父様に捧げはしません。」(14頁)などです。
口のうまいゴネリル、リーガン、は、領地の三分の一ずつを分けてもらいますが、正直なコーディーリアは、領地を分けてもらえませんでした。したがって、ゴネリル、リーガンは、領地の半分ずつをもらいました。
まだ独身だったコーディーリアは、領地なしでも結婚したいというフランス王のもとに嫁いでゆきました。
リア王は、二人の娘の領地で一カ月ずつ交代で面倒見てもらうことになりました。
ゴネリルとリーガンの婿たちは、オールバニ公爵とコーンウォール公爵です。
(最初のほうにちゃんと書いてあったのですが、読み進むうちにいったいこの人たちはどういう関係の人たちなの? となってしまいました。)
オールバニの妻が長女のゴネリル、でコーンウォールの妻が次女のリーガンです。
領地を手に入れた長女と次女は、次第にリア王を邪魔者扱いするようになります。
その他の主な登場人物は、グロスター伯爵とその嫡子エドガーとその私生児エドマンドです。
【目次】
リア王
第一幕
第一場 リア王の宮殿
第二場 グロスター伯爵の城内
第三場 オールバニ公爵の宮殿
第四場 同宮殿の広間
第五場 同宮殿の中庭
第二幕
第一場 グロスター伯爵の城
第二場 グロスターの城の前
第三場 森
第四場 グロスターの城の前
第三幕
第一場 荒野
第二場 荒野の他の地点
第三場 グロスターの城
第四場 荒野、小屋の前
第五場 グロスターの城
第六場 城に近い農家
第七場 グロスターの城
第四幕
第一場 荒野
第二場 オールバニ公爵の邸の前
第三場 ドーヴァーに近いフランス軍の陣営
第四場 前場と同じ陣営
第五場 グロスターの城
第六場 ドーヴァーに近い野原
第七場 フランス軍の陣営
第五幕
第一場 ドーヴァーに近いブリテン軍の陣営
第二場 両陣営のあいだの戦場
第三場 ドーヴァーに近いブリテン軍の陣営
解説 上野美子
参考文献
●口が(123頁)
子が親の恩にそむく! それは口が、食べものをはこんでくれたからと言って、手を噛み切るようなものではないか。
●泣くのは(186頁)
人間、生まれてくるとき泣くのはな、この阿呆どもの舞台に引き出されたのが悲しいからだ。
☆関連図書(既読)
「夏の夜の夢」シェイクスピア著・土居光知訳、岩波文庫、1940.07.26
「ロミオとジュリエット」シェイクスピア著・中野好夫訳、新潮文庫、1951.11.05
「ハムレット」シェイクスピア著・福田恒存訳、新潮文庫、1967.09.25
「ヴェニスの商人」シェイクスピア著・福田恒存訳、新潮文庫、1967.10.30
「ジュリアス・シーザー」シェイクスピア著・福田恒存訳、新潮文庫、1968.03.25
「マクベス」シェイクスピア著・福田恒存訳、新潮文庫、1969.08.30
「オセロー」シェイクスピア著・福田恒存訳、新潮文庫、1973.06.30
「シェイクスピア『ハムレット』」河合祥一郎著、NHK出版、2014.12.01
(2016年9月8日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに最大の恩恵を与えることにした。二人の姉は巧みな甘言で父王を喜ばせるが、末娘コーディーリアの真実率直な言葉にリアは激怒し、コーディーリアを勘当の身として二人の姉にすべての権力、財産を譲ってしまう。老王リアの悲劇はこのとき始まった。四大悲劇のうちの一つ。
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戯曲
かかった時間100分くらい?
リアと3人の娘。もっとも愛する末娘のコーディリアはつつましく、2人の姉のように美辞麗句で父への愛を語らなかったために父の怒りをかう。領地と地位を与えられた2人の姉はしかし、王を冷遇し、忠臣やその家来、つまり「善き者」を追放する。王は失意のあまり狂気を帯び、のちにコーディリアと再会して許しを乞い、正気を取り戻したかに見えるが、そのコーディリアも心悪しき者の命令によって殺される。リア王も再び狂気の中で死ぬ。
悲劇を成立させているものは、まず誠実な沈黙より美辞麗句を求める、賢人であるはずのリア王の愚かさ。これはもちろん老いに由来する。また、父の求めるものが分かっていながら、自身の正義に固執したコーディリア。自身の正義を貫くことが、つねによい結果を招くとは限らない。また、2人の、権力をもった愚かな姉。彼女たちは(姉は既婚者であるにもかかわらず)ひとりの私生児を争って互いに牽制し合い、リア王とコーディリアの命を奪おうとした企てが明るみに出て、けっきょく最後は死ぬ。
「善き者」と悪人、多弁と寡黙、老いと若さ、男と女、嫡子と私生児、身分を偽ること、視覚を失うこと、などなど、いらいろな軸がある。シェイクスピアすごい。マジメに読んでみたい。
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シェイクスピア
でイメージする
多彩な比喩表現がたくさん出てくる
ハムレットではあんまりなかった気がする
4大悲劇の一つ
ハムレット、オセロー、マクベス、リア王
ということで
クライマックスは悲劇的
その結末が
時代が変わるにつれて
いろいろ議論されてきたと解説に書いてあった
シェイクスピア読んでみようかな
って人にお勧めできそう
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2021/2/25
うーん、、自分には小田島訳は合わないかも、、
訳以外にも、人物紹介が簡素でスッと物語に入り込めないし、シェイクスピアの巧みな言い回しにはやはり注釈がほしい。
河合訳で『リア王』再読するかー。