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サリーのこけももつみ みんなのレビュー
- ロバート・マックロスキー (文 絵), 石井 桃子 (訳)
- 税込価格:1,870円(17pt)
- 出版社:岩波書店
- 発売日:1986/05/26
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絵本
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紙の本
「いい絵を子どもに見せてあげたい」というときに、マックロスキーの絵本をお薦めします(人により好みはあると思うけれど)。
2001/07/31 10:31
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る
マックロスキーの代表作には『すばらしいとき』という絵本がある。2001年7月現在休版中のようであるが、これはもう見事な絵本だ。少し年齢の高い小学校中学年ぐらいからが対象になると思うが、「絵本って何て素晴らしい。ここまで、世界を、いろいろなことを表現できるのか」という驚きに満ちている。
原題は『Time of Wonder』−−このタイトルから、子どものもつポテンシャルについて言及したレイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』を連想する。どちらも荒々しい姿と穏やかな安らぎで人を神秘の世界にいざなってくれる「海辺」で誕生した名作だ。マックロスキーは家族で島で暮らしていた。
さて、この『サリーのこけももつみ』はところ変わって山のお話。<こけもも>については、訳者・石井桃子さん(この方の訳の絵本は、どうしてこう皆揃いも揃って素敵! 半自叙伝『幻の朱い実』もお薦め)の断り書きがリーフレットではさんである。 こけももは原題にあるブルーベリーを訳した言葉だったが、その訳で長く親しまれてきたのでそのままで…とある。
サリーはお母さんとこけもも摘みに出かける。冬用のジャム作りのためにいっぱい摘まなくてはならないけれど、サリーはそんなことお構いなしに、摘んだそばから食べてしまう。お母さんのバケツにためたものまで手を出すので注意され、離れた場所に行って食べ始める。
そのころ、山の反対側の斜面には、くまの親子もこけももを目当てに遊びに来ている。冬眠の間おなかがすかないように、食いだめをしておかなくてはいけない。お母さんぐまに遅れ気味のこぐまは、走り疲れたのですわりこんでゆっくり食べ始める。
ここで、お話が俄然おもしろく展開する。
子どもたちは、こけももの茂みのなかで、お互いのお母さんを取り違えることになってしまうのだ…。ユーモラスな勘違いをしてしまったふたりの子どもたちが、はぐれたお母さんに会えるかな…というポイントで読み手は引っ張られていく。
それぞれのお母さんたちは、結局、子どもの立てる音で我が子を認識する−−そのことが子どもたちの心にもたらす安心感!
違う相手とご対面した絵のおかしさや、二組の親子の位置関係や状態、表情を教えてくれる効果的な構図の絵の達者なこと! 4〜5歳だと思われるサリーの、吊りズボンのサスペンダーの肩が片方が外れていたり、髪のくせがはねたまんまだということに、画家の温かな思いを感じる。
前と後の見返しには、サリーの家のカントリー・スタイルのキッチンが丁寧に描き込まれ、その場所と、本文の開放的なこけもも山との対照がまた魅力的だと思う。
これらの絵がすべて濃紺1色でシャープに描かれており、すがすがしい山の風がこちらにも吹いてきそうなのである。絵本だからできたこと、絵本にしか伝えられないものの存在をマックロスキーは堪能させてくれる。
紙の本
取り違えでドキッ
2016/12/27 22:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:coco - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジャムにする、こけももつみに出かけたサリーとおかあさん。
ちょうど同じ時同じ山に、こけももを食べに出かけたクマの親子。
二組が、おかあさんと子どもを取り違えてしまって、ドキドキしてしまいました。
おかあさんクマが人間に手出ししなくてよかったー。
来年から、クマよけの鈴は必須アイテムですね、おかあさん。
紙の本
人間とくまの勘違いが楽しい
2001/10/20 22:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大網さん - この投稿者のレビュー一覧を見る
サリーはお母さんとジャム用のこけももを摘みに山に出掛けます。ちょうど、くまの親子も冬支度にこけももを食べにやってきていました。サリーとこぐまは間違えて、くまのお母さん、サリーのお母さんについていってしまいます…。
非常にシンプルなストーリーなのですが、シンプルなドキドキが幼稚園(前)の子供にはちょうど良いようです。白黒の絵も(原書は1948年の本ですから)、シンプルな話とよく合っています。
紙の本
親子でお気に入りの1冊
2001/06/13 17:08
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投稿者:warabe21 - この投稿者のレビュー一覧を見る
サリーとお母さんは、ジャムにするこけももを摘むために、こけもも山に出かけます。摘んでも摘んでも、すぐ食べてしまうサリー。歩き疲れて座り込んでしまったら、お母さんを見失ってしまいました。
山の反対側には、親子の熊。こちらも、冬に備えてこけももを食べに来たのです。やはり、小熊もくたびれて座り込んでいるうちに、お母さん熊とはぐれてしまいます。
お母さんを探すサリーと小熊。ところが、サリーが見つけたのはお母さん熊。小熊が見つけたのは、サリーのお母さんでした…。
こけももに夢中になっていたお母さんとお母さん熊が我に返って自分の子どもじゃない相手を見たときの驚きようが、とても楽しい(お母さん達は、楽しむどころじゃないんですが)。
訳者の石井桃子さんによると、「こけもも」とは、ブルーベリーのことだそうです。ブルーベリー山で、ブルーベリーを摘むなんて、すごい贅沢ですよね。
一色刷りですが、絵がリアル。親も子も楽しめるおすすめ絵本です。