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人の数だけある日常に良し悪しの評価はつけられない。強いられたものとどう暮らしていくか。泣いても解決しない現実。
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暗い話です。けど、読み応えあります。作者の自伝的要素の強い内容だそうです。自分はこんな幼少期は耐えられません。
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当時の国語の先生(中学)の
「井上さんもこういうところで 暮らして…」ってフレーズをなんとなく覚えてる
ルロイ修道士の話 かな 教科書は
その頃読んでたんだなぁ
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タイガー・マスクの伊達直人を名乗る人物から
児童養護施設で暮らす子どもたちにランドセルなど善意のプレゼントを届けられるという
現象が全国的に広がり明るいニュースが世間を賑わせた。
これはそうした児童養護施設(物語の時代背景は孤児院と呼ばれていた頃)で暮らす
少年たちの辛さとか哀しみ、夢を描いた3篇の短編連作。
表題作「四十一番の少年」は、
テレビ局の番組制作をしてる橋本利雄は仕事に来たついでに
20数年ぶりに中学から3年間暮らした養護施設、ナザレト・ホームを訪れる場面から始まり。
かつての忌まわしい辛い日々を回想するかたちで描かれていく。
それは、松尾昌吉という先輩に暴力を振るわれたり脅されたりして隷属を強いられ
昌吉の見果てぬ夢のため、ある少年を誘拐する計画の片棒を担ぐことに
そして、事態は恐ろしい結末へと向かうというもの。
彼らの光と陰の人生が浮き彫りになる・・・。
兎に角暗いなって感じた。
けれども、上手く云えないが何か人間の温かさが伝わってくる!
巻末解説に、作者は幼児に父と死別し、一家離散しカトリック系
養護施設入り、辛酸をなめたとあったので
その辺りの事がこの物語に反映しているのかも知れない?
ちなみに、今まで読んだ井上ひさし作品って『四千万歩の男』くらいだろうか(-_-;)
いつになるか分らないが他の作品も読んで見よう。
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「四十一番の少年」「汚点」「あくる朝の蝉」の3編を収録。いずれも孤児院に入れられた少年がさまざまな不条理の中でもがき苦しむ姿を描く。どの作品も暗く、救いがない。解説によれば作者の自伝的要素が濃いという。ふと思ったのは、同じような「不幸な少年時代」を経験しても、井上ひさしと、渡邉美樹や橋下徹らとの分かれ道は何だったのだろう?ということ。
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久々に井上ひさしの作品を読みたくなり、手に取ったのが、この『四十一番の少年』でした
が、しかし!!!!!!!!!!!
こんなに暗い話を書く人だったっけ…………(;゚Å゚)!??
というくらい、とにかく暗い………
いつもの作風を期待していたので、星2つ!
ただ、後に残るものがある……!
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三つの短編どれもが、孤児院に身を置く子供の話。井上ひさし自身が孤児院の出身なので内容にはリアルな部分も含まれていたと思われる。全ての場面に物悲しい子どもの強さがある。
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教会の孤児院を舞台にした短編3作。
高校に入学するため、孤児院に入った利雄は、同室に割り当てられた高校生の昌吉に目をつけられる。昌吉から何かと「しごき」を受けていた利雄であったが、昌吉は突然「丸木舟で川下りをしろ」と言い始め…。
いじめられ、しごかれる表現が最後の作品を除いてずっと続き、それはほとんど救われないため、非常に読んでいて辛い作品群であるが、その重圧が読者を引き込んでいく。最近の作家か編集者かは知らないが、重苦しい雰囲気をなるべく短く終わらせようという傾向が強く、重苦しいものを重苦しいまま描くということができているのは、重松清くらいではないのか。
それはさておき、電車の中で読んでいて、久しぶりにふっと周りの音が聞こえなくなり、時間感覚の失われた作品であった。古い時代であり、今ではありえないし、自分の体験と全く違うストーリーに、ここまで没頭することは珍しい。
決して実際の話ではないとおもうのだが、迫真に迫る筆致は、井上ひさしの文章の魅力であろう。子供向けのおちゃらけた井上ひさししか読んでいない人には、ぜひともおすすめしたい1冊である。