紙の本
大江さんの「仕事部屋」
2011/02/27 11:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:K・I - この投稿者のレビュー一覧を見る
『小説のたくらみ、知の楽しみ』を読んだ。
この本は図書館のリサイクルブックのコーナーで手に入れた。
図書館が市民に無償で配布する本のコーナーだ。
新潮社の「波」に掲載された文章などがおさめられている。
帯に「大江健三郎の仕事部屋」と書いてあるように、大江健三郎という作家の舞台裏をかいま見ることができて有意義だった。
ただ昭和60年に出た本で、「核の脅威」ということが大きく直接的に描かれている。大江さんは2011年の今もそれに近い考えで著作を書かれているのかもしれないが、時代の変化というものも感じられた。
(ちなみに僕が読んだのは単行本版である)
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1983〜1984年に雑誌に連載されていたエッセーを集めたもの。創作法、読書法、作家論、日常生活、昔の話などについて率直に(しかし下品にならずに)語られていて、楽しく読める。ブレイクやエリアーデ以外にヴォネガットやケルアックについて語られているのは珍しい。
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難しくって、あんまり理解できませんでした…。
読んだことのない話のたくらみとか聞かされても、ピンとこない。
仕方ないか。
12.11.21
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ブレイクの救済のヴィジョン、エリアーデの元型の理論、「indestructiblity of human existence」、山口昌男の記号論的人類学、ロシアフォルマリストの異化の理論に影響を受け、それらを時代の課題と自分の問題において書く、という大江の文学の姿勢に胸を打たれる。
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最近、某所で大江盛り上がりしているので
その余波で。
武満が「タイタンの妖女」を読んでたとあった。ほへえー。
面白かったのがxxxのラクガキで、
To be is to do.-Socrates.
To do is to be.-Jean-Paul Sartre.
Do be do be do-Frank Sinatra.
・・・ってのがあるらしい。ぷぷぷ。
先日読んだ筒井康隆の書評とかぶりがあった。
ティム・オブライエン「カシアートを追いかけて」。
これもわけわからん話やったなー ><;;
去年の今頃、オブライエンのJulyJulyが文庫になってて
読もうと思っているうちに8月になったので
来年読むと決めたのだった、思い出した。
おし、今年こそ。6月からフライングしようかしらん・・・
オブライエンと言えば、別のオブライエン、
フィッツ=ジェイムズ・オブライエンの「金剛石のレンズ 」ってのを
読んでます。サンリオ文庫の増補版。
今のところ、ハズレがない ^^/
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170701 中央図書館
大江の清澄な文章は好きだし、またその小説世界も独特の知的な構想力が魅力であるが、文明批評的に核だの中性子だのを人間と対置してごにょごにょとわけのわからんことを言うのは理解しがたい。
彼の思想上の空理空論を、彼のアタマの中に、あるいは社会学的な概念の中に閉じ込めておけば良いものを、勝手に、自分がよく知りもしない科学技術に投射実体化して、さも現実の悪であるかのようなプロパガンダを撒き散らすところだ。
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大江健三郎が同時代の作家、研究者を論じる語り口が好きなので、それだけでも大満足だが、ちょうど中期の短・中編を読み終わって、新たな長編期に入る前の箸休めとして読んだのだけれど、作家による解題の様に自作について語ってあり、充実した短・中編の副読本としても最適。