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幼い頃、親に渡されて読んだ。
決して児童向けではなかったと思うけれど、引き込まれた。
自然によって生きているネイティブアメリカンの暮らし。
とぎすまれた価値観。
芯を理解した自信はないけれど、あの頃の自分に影響を与えたと思う。
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パタパタと日常に追われて生活していると、自然との対話をしている人間の存在を忘れてしまいます。
少なくとも私は、そう、です。
大人になってから、友人になった人から、この本をプレゼントされました。
リトル・トリーは、ネイティブ・インディアンの男の子です。
そして、自然との対話ができる祖父母に大事に育てられました。
トリーはその事を、意識するわけでなく、吸収して育っているのです。
人間の集団(経済社会)から離れて、山で動植物のありのままと、共存できる生活を選んでいます。
私の住んでいる場所(日本という国の東京という都市)では、経済活動がなくては、生きていく事ができません。
その意味からすると、私がお金を稼ぐ行為は、当然の事ですが、トリーにとっての当然の事とはかなりのギャップがあります。
そして、トリーの選んだ道は、なんと分かりやすくシンプルで、理にかなっていることか。
生きていく上で、人間の本来の生存価値は、ここにある気がします。
人類は、生存価値以上に余計な発展をし過ぎているのではないかと、若干感じています。
この本をプレゼントしてくれた友人に、心から感謝します。
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世の中良いことばかりじゃないけど、家族としっかり繋がっていれば生きることは苦じゃないはず・・・そういうメッセージを感じた気がします。読んだ後、気持ちがゆるやかになる。
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-「わしの家族はな、みんな大きな川のずーっと向こうにおる。みんなといっしょにいられるようにするには、たったひとつしか方法がないんじゃ。毎晩決まった時間に、ろうそくをともあす。遠くの家族もおんなじ時間にろうそくをともす。こうすると、みんなの思いはひとつじゃから、どんなに離れてたっていっしょにいられんじゃ」-
矢野顕子のPiano Nightlyで、「愛について」という曲をカバーしており、その歌詞が「遠く離れた場所で愛について考えることで家族は結ばれている」というようなことがあったけど。なんかこういうの素敵だと思う。だまされたと思って一度読んでみてほしい。
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読んだのはかなり前なのですが、なんだか素直になれる本でした。
・・・読んだ直後だけでなく、いつもおじいさんの言ったことを意識していれば、結構乗り越えられたこともあったかもしれないんですが、残念ながら(略)。
小さい子には無理かもしれませんが、本好きの子なら、児童書として十分読めると思います。
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根底に流れるインディアンの人生哲学のようなものを感じられる物語になっていると感じました。
元々、ドリカムの吉田美和さんがオススメしていたということで手に取ったんですが、なかなかの世界観で満足できました。
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近年になって、アメリカ合衆国側からのみの独善的な歴史観は払拭されたように思うが、つい20~30年ほど前までの日本におけるネイティブ・アメリカンのイメージは、西部劇で弓矢で開拓者を殺しに来る野蛮人でしかなかったように思う。
開拓者の砦を襲いに来る映画「アパッチ砦」そのものだ...
【開催案内や作品のあらすじ等はこちら↓】
http://www.prosecute.jp/keikan/026.htm
【読後の感想や読書会当日の様子などはこちら↓】
http://prosecute.way-nifty.com/blog/2007/05/26_b12f.html
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アメリカ東部インディアン部族の血を引く少年、リトル・トリーのお話。
シンプルで美しいインディアンのおきてや、インディアンの視点でみた当時の白人やクリスチャンについて知ることができます。読み終えて、小さいけれど新しい価値観が自分の中に生まれた気がします。
その後、作者の背景が知りたくて色々調べていたら、白人至上主義団体(KKK)の幹部だったという説など、非常に謎の多い人物だったことが分かりました・・・。複雑な気持ちになり、感動が半減してしまいました。
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人同士だけじゃなく動物とも、そして自然との間にもある信頼関係。
色んな種類の人との共存は難しい。自然との共存も難しい。
それでもあんな関係を誰かと築けたらいいなぁ。
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VILLAGE VANGUARDで一番売れた本だと、社長の本『ヴィレッジ・ヴァンガードで休日を』に書いてあったので、興味を持って読んでみました。
タイトルから『おおきなおおきな木』のような絵本を勝手に想像してましいたが、描かれていたのはアラバマで自然と生きるチェロキー族の少年の暮らしぶりでした。
雄大なゆったりとした風を感じる本です。
リトル・トリーとは、主人公の名前。小さい時にはリトル・スプラウトと呼ばれていたそうです。
両親を亡くし、祖父母に育てられたリトル・トリー。
2人からいろいろな自然のおきてを学びながら、成長していきます。
おじいさんは、先住民とはいっても、スコットランドの地が半分入っているとのこと。
狩りのほかに、トウモロコシ100%のウイスキーを密造して生計を立てています。
シェイクスピアを図書館で借り、おばあさんに読んでもらうという文化的な面も。
100%チェロキー族のおばあさんが、あんな古語を読めるとは、教養ですね。
キリスト教についていけないという祖父は、主人公に「モーゼの恋人の少女はファラオの愛人だったので、彼はエジプト王に狙われた」と話します。
本当でしょうか。自分がそこまで聖書に詳しくないのでわかりませんが、驚くエピソードですね。
宗教に縛られなくても、彼らは独自の哲学を持っており、祖父の口を通して主人公に語られると、それが非常に高潔なものに思えます。
春から夏は動物の子育ての時期なので狩りをしないなど、きちんと自然と共存している彼らですが、白人の差別の根強さも、描かれています。
連邦政府が彼らを騙し、軍隊で占領した話などが、祖父母から聞かされた話として淡々と客観的に記されており、アメリカの黒歴史を忘れてはいけないと読んだものに思わせます。
祖母の手作りのモカシン靴、私も履きたくなりました。
一番緊張したシーンは、がらがら蛇に狙われた主人公を、祖父がかばって、片手を噛まれながらもう片手で蛇を絞め殺し、毒がまわって倒れる場面。
祖母の勇敢で迅速な処置で、命を取り留めます。
そんな心豊かな日々を送っていた彼らですが、白人の魔の手が忍び寄ります。
祖父母に彼を養育する権利がないとみなされ、リトル・トリーは山を下りて孤児院へと連れていかれるのです。
肉親がいるのに孤児院なんて、言語道断。
チェロキー族のやり方での結婚は、白人の法律では婚姻関係にあると認めず、リトル・トリーは私生児扱いされてしまうのです。
排他的な人種排斥のむごさが見えました。
そこで院長にいじめられ、必死に耐える主人公。
結局、祖父母の元に戻ります。
祖父母や飼っていた犬との死による別れをもって、物語は終わります。
48歳で作家となった彼ですが、美しい自然に守られ、いたわりあって過ごした子供時代を、みずみずしい筆致で描き記しており、読んだ後、都会に生きる心の閉塞感がなくなった気がしました。
いい本です。
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中学の時だったか、あまりにも前に読んだので、詳しい内容を思い出せないが、ただ最後の最後嗚咽したことだけ覚えている。その時、なぜ涙が出るのかわからないという不思議な経験を初めてした本。今読んでも同じような状態になるのか・・・・。『齋藤孝のイッキによめる!名作選 小学6年生に』に選ばれている名作です。
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コトあるごとに読み返す本。
あまり難しいコトを考えずに、ハラハラと泣いてしまいます。
思えば、心がちょっと弱った時に読みたくなる。
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何回か読んだけど、最近はとんとご無沙汰だった本。
ぜんぶは覚えていないけど所々は印象深い。
おじいさんとおばあさんとのストーリーがいい。
やさしいあたたかい本だなーっていう印象!
いまもう一度よんだら、変わるかな?
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インディアンの血をひく著者によって書かれています。ダイヤモンドのような輝きを放つ一品です。
非常に感動しました。
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昔、とある女が私にくれた本。
その女はほどなくして私の前から姿を消したが、彼女が与えてきたもののなかで美しいものっていったらこの本くらいだ。
小さい頃に読んだせいか、刷り込みのように色々と残っている。
『人は理解できないものを愛することはできない』とか。
『いいものは愛する人に与える』とか。
自然は生きていて、なにひとつとしてものを思わない生き物はないとか。
ネイティブインディアンの考えは、日本のアニミズム的なところと被る部分もあり、共感できる部分も多々あると思う。
ちいさな時にこの本を読めてよかった。
まあこの本を読んだせいで、私はいま大学内を裸足で歩き回る変人になっているのだけど。