シナの五にんきょうだい みんなのレビュー

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投稿者：和田浦海岸　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

むかしむかし。その頃、人に知られないように言語統制が敷かれておりました。それは、情報洪水の渦の中で、こっそりとおこなわれておりました。
その頃は、こんなことがありました
「先般私は、ある出版社で企画していた本を没にした。『支那』という語を使うことを禁じられたからである。『シナ』ならいいのかと訊けるような状態ではなかった。それ以前にも、絶対にシナがいけないというので、二つの出版社からエッセイ集を出すのを断念したことがある」。
こう証言した小谷野敦氏は、むかしむかし2006年頃の事を書いておられます。いまでは信じられないことでも、事実でした。
むろんそんな昔でも、勇気ある人はおりました。
中嶋嶺雄氏は振り返ってこう記しております。
「そうしたなかで石原慎太郎氏や渡部昇一氏がしばしば『シナ』という呼称を平然と使われていることに対して畏敬はしていたのだが、この問題に対してそれ以上のコミットメントを私はこれまでしてこなかった」。
この頃は畏敬としてではなく、一般の人から、変わったお人やなあと、変人あつかいされていたのが渡部昇一氏・石原慎太郎氏でした。
変人といえば、その頃、小泉純一郎という首相がおりました。
靖国問題というのが、その頃のマスコミの関心の重大事でありました。
その頃よりも、25年程前のむかしに、
「シナそば」「シナチク」という言葉とともに、
石井桃子訳の絵本「シナの五にんきょうだい」が、ひっそりと再版されずに、まるで黒板の文字を消すように、その時以来その絵本が消えてしまっておりました。
それはそれは楽しい絵本だったのですよ。
2006年ごろの昔に、マンガで尾田栄一郎著「ワンピース」（JUMPCOMICS）というのがあったのですが、その主人公は手足がゴムのようにビューンとのびるのでした。
「シナの五にんきょうだい」にも、そんな兄弟がおりました。
ここでは、1995年瑞雲舎の川本三郎訳ででた同じ絵本の言葉を紹介してみます。
「三ばんめの にいさんは うみに なげこまれました。
ところが この にいさんも へいきです。
うみのそこまで あしを どんどん
のばすことが できるからです。
そして かおを なみの うえにだすと
にっこり わらって ぷかぷか ういていました。」
石井桃子訳では、この個所がどう訳されていたか
というと
「三ばんめの にいさんは、ふねから そとへ ほうりだされました。
けれども、この にいさんの あしは、どんどん どんどん、
うみの そこに つくまで のびて いきましたので、
いつまでたっても、あたまは、にこにこしながら、なみの
うえに、ぷわぷわ ういていました。」
絵本は、
子どもが読んだり、大人が子どもに、読み聞かせたりします。子どもにとってどちらがすんなり頭の中に思い描ける語りになっているかは、むかしむかしも今もかわらないでしょうね。きっと。
では、
あなたの住む現在は、石井桃子訳の絵本「シナの五にんきょうだい」を自由に子どもに読み聞かせしておりますか？ 私にひとつだけ気がかりなのは、当の私がむかしむかしに、生活していることで、あなたの住む現在が、まだよくのみこめていないことなんです。残念。

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投稿者：塩津計　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　いっときはやったんだよね。言葉狩り、差別摘発が。その結果、子供向け絵本の大傑作「ちびくろサンボ」は地上から永遠に消滅しました。この本も「シナとは中国人差別だ！」というお隣のチャイナ人の言いがかりで一旦消滅しかかったものを根性ある出版社「瑞雲舎」が見事に復刻。おかげで私が読んだのと同じ傑作絵本を、わが息子娘にも読ませることが出来る幸せ。
　「シナ人って、面白いねえ」「なーにこの豚の尻尾みたいな髪形は」親子の間の会話が盛り上がること請け合いです。いい本はやっぱり良い。表面上の言葉尻に囚われ、大事なものを見失ってはいけない。瑞雲舎の勇気に拍手！

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投稿者：大網さん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　海の水の飲み干せる１番上の兄さんと、鉄のように首のかたい二番目の兄さん、足を伸ばす事が出来る３番目の兄さん、決して燃えない体の４番目の兄さん、そして、息を止められる末っ子。ある日、一番上の兄さんに死刑が宣告されます。この５人兄弟はどうやってこの危機を切り抜けるのでしょう。
　５人が絶体絶命の場面を切り抜けるさまには、子供もドキドキ、ワクワクのしどおしです。

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投稿者：ウッドチャック　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

それぞれ特技をもったシナの五人兄弟のお話です。
ろうやに入れられるきっかけを理解するのが難しそうでしたが、爽快なお話で、喜んでいました。

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投稿者：ぽんぽん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

わりと残酷なところがあるなーと思う。
民衆たちがそんなに血が見たいか？って感じた。
男の子もすごくあっさりとお亡くなりになり、その後の扱いがなんか軽い…。
まあ子供は気にしないけどねー。
ふしぎな体質のきょうだいたちがそれぞれの力を活かして、危機を乗り越えるのがおもしろい。

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投稿者：ケロン　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

シナって久々に聞いた気がします。
不思議なお話でしたが、なんだか滑稽でいい感じ。
５人兄弟は気功の使い手なのかな？