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紙の本
読み応えのある秀作
2015/08/22 09:36
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投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸川乱歩賞受賞作品であり、買ったまま積読であった本品を出張中に読んだ。
受賞作品にたがわず秀作で読みごたえがあった。
人物描写が巧みで、特に主人この心理描写が秀逸。
作者の作品はほかに多くの傑作あるようなので今後読んでいきたい。
紙の本
ミステリーが楽しく読める本
2003/01/21 16:43
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投稿者:たあちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリーは今まで全く興味がなく一切読まなかったのですが、たまたま友達に借りて読んでみたらこれが凄く面白くて、あっという間にラストまで読んでしまいました。そして桐野さんのファンになり、このミロシリーズのファンになり、今は読みあさっています。ミステリーが苦手な人でもこの本は凄く読みやすいのでお薦め。恋愛が絡むお話ですし、女性なら尚更このミロさんに感情移入できて、その点でも楽しめます。恋愛小説に少し飽きたらこのミステリーを読んでみてはいかがでしょうか?
紙の本
桐野世界の入門編
2001/05/09 13:00
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投稿者:ゼンメイ@アベベ - この投稿者のレビュー一覧を見る
93年に作者が江戸川乱歩賞を取った記念すべき作品であり、また女性探偵ミロ・シリーズの1作目でもある。
女性作家で女性探偵が主人公。必然、作者と探偵のイメージがダブってしまい、桐野さんってこんな感じなのかなあと思ってしまいます(「OUT」も悪趣味でしたが、この作品でも…)。
とにかく、作者はこなれていますからストーリーは飽きさせずにスピーディーに進みます。だから、アッという間に読めます。
謎解きと同時進行で女性探偵の恋愛もあり、甘い気持ちも味わえますので、女性読者にもお奨めです。
願わくば、女性探偵の探偵としての成長過程を突っ込んでもらいたかったのともっと意外な犯人がほしかった、という所でしょうか。
紙の本
ドキドキ
2008/07/08 23:43
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投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る
単なるミステリーでもハードボイルドでもなく、ファンタジーを読んだような不思議な印象を抱きました。
妖艶、ファンタジー、ミステリー、怖い。様々な感情が渦巻きます。
最終的にはミステリーに落ち着く…
ミロには「OUT」の雅子を少し感じさせます。
紙の本
人の家にズカズカふみこんでくるような奴らが嫌いだ。それは親戚だろうが、警察だろうが、ヤクザだろうが少しも変わらない。貴方は、この小説を不快感を抱かずに読めますか
2004/09/16 21:08
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投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
《北海道に引き上げた父親が東京に残した探偵事務所。夫を自殺で亡くした村野ミロの前に、友人 宇佐川曜子の恋人が現れた。預かった一億円を、曜子が持って逃げたという》
受賞作というのは、皆が騒いでいるときに読まないと、つい億劫になって長い間机の隅に置かれたままになる。私は桐野の『OUT』という傑作を最初に読んでしまったため、その後の本は読んでいるものの、前に出た作品を遡る機会がなかなかなかった。そして気になっていた乱歩賞受賞作をやっと読むことが出来た。
村野ミロは32歳、上司との不倫を知った夫 博夫は赴任先のジャカルタで自殺。彼女は、暴力団関係の仕事から足を洗い北海道に帰った父親の探偵事務所で一人暮らしている。ミロのもとに深夜掛かってきた電話。しかし、疲労した彼女はそれに出ることなく眠り込む。翌日、友人である宇佐川曜子の愛人 成瀬から曜子の居場所を尋ねる電話が。傍若無人に部屋に入り込んだ成瀬と暴力団風の男 君島。陽子の失踪と消えた一億円。
暴かれる過去、侵されるプライヴァシー、巻き込まれていく主人公の苛立ち、組織暴力団の恐ろしさ。そして、獣の儀式のように激しく描写される女の性への衝動。冒頭に現れるミロが見る夫 博夫自殺の悪夢も含め、リアルとしか言いようが無い。曜子の下で、ジャーナリストの勉強をする秘書のゆかりや担当の編集者、劇団の主催者 川添、そして女装の占い師ジュヌビエーブ。
あの『OUT』で犯罪小説界に新たな頁を開いた桐野が、その後も継続して描きつづける村野ミロシリーズの最初の長編。個人的には、女性への暴力を描く小説が好きではない。ましてその暴力の振るい手が、ヤクザとなると、不快を通り越してぜったいに許せないと思う。実は、それを悲劇として受け入れないミロが気持ち悪くて仕方がないのである。たかがセックス、されどセックス。
そういう私には、タイトルの示すどんよりとした空気が全編を覆うような、ちょっと不快なハード・ボイルド小説だといえる。第39回江戸川乱歩賞受賞作、単行本初版は1993年の出版。時代の息吹が伝わるような、ある意味、骨太な作品。不快感はあるものの、読んでよかったと納得の一冊。
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女性ハードボイルドにカンパイ!
2015/11/11 19:17
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投稿者:スリーピングドッグ - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに桐野作品を読んだ。やっぱり重い。でも社会問題をえぐる近年の作品よりは、まだまだストレートな、初期の作品なのだなあと感じさせられた。ハードボイルド系はあまり好きではないが、桐野作品はもちろん、柴田よしき作品にしても、女性作家のハードボイルドには何か別の魅力がある。私が女であるゆえかもしれない。ミロシリーズ、読破していきたい。
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ミロ・シリーズ第一弾
2001/11/12 07:16
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投稿者:YASU - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヤクザ組織に絡む大金を持ち逃げした親友。その恋人だった男と共に、親友を一週間内に捜し出す事になったミロ。この時点でミロはまだ、探偵という職業には身を置いていない。調査屋だった父のマンションで日々何もせずに過ごしているだけである。この辺の事情については後に『ローズガーデン』にても明らかになるが、淡々と暮らしている様が余計に悲しく思える。
ミロは非常に魅力的な女性である。誰を前にしても怖じ気付くことのない男気のある性格。かと思うと、時々ひどく女らしいメンタルな部分が溢れ出す。その冷めた部分と熱い部分のアンバランスさが絶妙だ。冷めた部分は傷付き死んでしまったある種の感情か、熱い部分はそれでもまだ自分は生きているのだという証か。
女という生き物の部分をあまり露骨に出されると、みっともないからもう止めてくれと思うこともあるのだが、それに関してはミロ自身にも自覚はある様で救いになる。かえって人間臭さが出ていて親近感が持てることが、私が桐野氏の作品の中でもこのシリーズが一番好きな理由かもしれない。
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魅力的な男たちとカッコイイ女探偵の攻防。
2001/06/15 21:28
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投稿者:みやぎあや - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作者の方の書く男性は、女性の視点から見てとても魅力的。成瀬にしても矢代にしても。トモさんも。完璧ではない人たちは皆、妙に人の目を引きつけるような引力を持っていて、くらくらします。そして彼らと対等に渡り合う、主役の女探偵、ミロがカッコイイ。
でも実は、これが恋愛と全く関係ない話だったらもっと良かったな…と少しだけ思ってしまう。男だとか女だとかを抜きにして、もっとガンガンやり合ってほしいから。
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だからどうしたという世界
2011/02/11 18:15
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投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
顔に降りかかる雨 桐野夏生(なつお) 講談社文庫
わたしには合わない作品でした。93年ですから今から17年前のものになります。SMとかゲイとか、ハルシオンが麻薬なのか覚せい剤なのかわかりませんが、そういった世界で生きるライター(作家)たちに起きた殺人事件です。読み終わってみて、だからどうしたという思いしか残りませんでした。
主役は村野ミロさん。夫はジャカルタで自殺。東京歓楽街のフィリピン人を始めとした風俗で働く外国人が多く住むマンションで暮らしています。行方不明になるのが彼女の同級生ペンネーム宇佐川耀子(ようこ)本名宇野正子です。彼女の彼氏が彼女に1億円を預けるのです。1億円と彼女が行方不明になります。この時点で疑問が生じました。愛人に1億円を預ける人間はいません。そこで少し結末が見えてくるのです。
自分にとっては異常な倒錯の世界における専門用語は意味がわかりません。ナチスドイツの記述には興味がありません。恋人関係のない男女が同室で一週間を過ごすことにも違和感があります。作家の内輪話的な部分もあります。女性向けの読み物と判断しました。