紙の本
性的描写が多いのをどうとらえるかによる
2001/06/10 02:48
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆーき - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画/ドラマにもなった「失楽園」。出版者に勤める久木が美しい人妻に出会い、流されて行く過程が描かれている。
とにかくこの二人の愛の形は「性的」なものに非常に偏重していて、ありとあらゆる場面に性的描写が出てくる。確かに男女間の愛に性は重要なものだと思うけど、数ページに一度のレベルで出てきてしまうとなんとなく食傷ぎみ。
このへんをどうとらえるかで評価がわかれるところか。
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突然閑職に追いやられた敏腕編集者・久木。失意にくれる彼の前に、夫との冷え切った関係を持て余す美しき人妻・凛子が現れる。まるで結ばれるのが宿命であるかのように、ふたりは激しい恋に落ちてしまう。その純粋なる想いを貫き通すため、ふたりは究極の愛の世界へと足を踏み入れる―。「人を愛する」ということは、どういうことなのか?男女の愛の極限を描き切った、渡辺文学の最高傑作。
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僕が渡辺淳一の作品に言葉をそえることが、そもそも滑稽だ。それぐらい大物作家である。失楽園は当時新聞に掲載され、性的描写の多さなどにより問題、話題をよんだ。作品は三人称で描かれていて、比較的読みやすく若者にもオススメである。
愛することは「死」であるという文献は比較的多くでているが、それらの文献を読むよりもある種わかりやすく「愛」について考えさせてくれる作品だ。
読めば読むほど味がでてくるのですが、この作品通り女性はみんな年齢を重ねるごとに性欲に目覚めていくとしたら、男性は結局女性のオモチャなのかもしれませんね。
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ドラマや映画で話題になったあとで、本を実際読んでみた。現実の世界ではあまりあり得ないことだけれど、やっぱり愛の世界は本人にしかわからないところがあるのではないかと思った。
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若い時にはわからなかったであろう大人のロマンンスが分かる気がする。しかし愛と死が紙一重にあるという究極までは感情移入できない。愛はおそろしい。
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(1996.10.09読了)(新聞連載)
(「BOOK」データベースより)amazon
突然閑職に追いやられた敏腕編集者・久木。失意にくれる彼の前に、夫との冷え切った関係を持て余す美しき人妻・凛子が現れる。まるで結ばれるのが宿命であるかのように、ふたりは激しい恋に落ちてしまう。その純粋なる想いを貫き通すため、ふたりは究極の愛の世界へと足を踏み入れる―。「人を愛する」ということは、どういうことなのか?男女の愛の極限を描き切った、渡辺文学の最高傑作。
☆関連図書(既読)
「別れぬ理由」渡辺淳一著、新潮文庫、1991.02.25
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ずっと、以前、日本経済新聞に連載してた頃に読みました。久々に読んでみましたが、新聞で少しづつ読むよりも一気に読んだほうが面白いです。
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私が社会人になったころ、日本経済新聞の朝刊で1年強連載された作品。
新聞紙面で毎朝かなり激しい性描写が描かれ、かなり評判になり、ドラマにも映画にもなりました。
日経新聞自体が男性読者の多い新聞なので、世の中の男性の願望とも言われていました。
若かった私にとって『失楽園』は、30代後半の女性と50代男性のダブル不倫の末の心中は「‘’責任のない‘’究極の恋愛」という感想が残りました。
年齢を重ねたらわかる関係なのかなと、ぼんやりと考えたものでした。
25年経って再読した感想は「ずいぶんと身勝手だな」です。
若かったころのほうが、文学作品として楽しめていた気持ちがします。
出会って転げ落ちるように情熱的な恋愛関係を続けた果てに、二人の中に逃れられない「死」の影が覆っていくのですが、二人が一緒にというより男性のほうが女性の気持ちに引きずられています。
やもすれば二人の置かれている状況から「心中」という選択肢しか残らなくなったともとらえられます。
それでは「究極の恋愛」では無くなってしまう。
今回偶然にも、セックスという行為が「死」を連想させる本書と反対に、「生」を描く作品を読みました。
小池真理子『青山娼館』です。
この作品もなかなか面白い。
「死」と「生」を「性」を通して描き切る両者の作品を読めて楽しかったです。
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著者、渡辺淳一さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
---引用開始
渡辺 淳一(わたなべ じゅんいち、1933年(昭和8年)10月24日 - 2014年(平成26年)4月30日)は、日本の作家。北海道空知郡上砂川町朝陽台出身。1958年札幌医科大学医学部卒業。同講師。医学博士。初め医療現場を舞台とした社会派小説や伝記小説、恋愛小説を数多く手がけて人気を博した。その後、『化身』『うたかた』『失楽園』『愛の流刑地』など濃密な性描写の恋愛小説で、特に1980年代から90年代にかけて一大ブームを巻き起こした。エッセイも多く、『鈍感力』も流行語になった。
---引用終了
で、本作の内容は、次のとおり。
---引用開始
「今までこれほど深く、主人公にのり移って書いたことはなかった!」人間のなかに潜む底深い性の悦びと妖しさを大胆、かつ鮮烈に描き尽くした画期的な傑作。
---引用終了
本作は、「有島武郎の心中事件をモチーフとしている」と、ウィキペディアに書かれています。
そこで、有島武郎を調べてみると、次のように書かれています。
---引用開始
有島 武郎(ありしま たけお、1878年(明治11年)3月4日 - 1923年(大正12年)6月9日)は、日本の小説家。
---引用終了
45歳にて亡くなられています。