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紙の本

リアリティをめぐるゲーム

2001/02/27 22:10

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ウィトゲンシュタイン『哲学探究』(藤本隆志訳)の第373節に、「あるものがいかなる種類の対象であるかは、文法が述べる。(文法としての神学)」とある。また、その二つ前の節には「本質は文法の中で述べられる」とも。これらを踏まえて、星川氏は次のように書いている。

《ここで重要なのは〈言語ゲームが異なるとリアリティが異なってくる〉ということである。すなわち、霊魂不滅を信じる者とそれを信じない者、最後の審判を信じる者と信じない者、復活の教理を受け入れる者と否定する者、自分の身におこったことをすべて宗教的褒賞や罰として受け取る者とそうでない者は、異なった言語ゲームをプレイしていると同時に、異なったリアリティを生きているのである。》

《「言語ゲーム」なる概念は多くの問題をかかえこんだ概念である。しかし「生活形式と一体となっている言語ゲームは、ある一組の規則にのっとって営まれており、一つの体系を構成している」と考えられるのであった。この定義を宗教に応用すると、以下のようになる。
 一つの宗教とは、それ独自の一組の諸規則にのっとって営まれていて、一つの体系を構成しており、さらにその生活形式と一体となった、言語ゲームである。
 仏教にせよ、ユダヤ教にせよ、キリスト教にせよ、イスラム教にせよ、いかなる新宗教にせよ、それらはそれら独自の宗教的諸規則にもとづいて営まれている体系だった言語ゲームなのである。そして、それらは当該の宗教の生活形式と表裏一体の関係にある。
 このように述べると、〈人間の他の活動と異なる宗教の本質、つまり宗教を宗教たらしめるものは、この定義では把握できないのではないか〉という疑問が、宗教の本質論者から出されよう。これに対しては、次のように答えたい。宗教には本質はない、宗教を宗教たらしめているものなど存在しない、と。もろもろの「宗教」と呼ばれているものの間にあるのは、家族的類似性だけである。》

 宗教に本質などない。そして、宗教にはリアリティはある。──この規定がもたらす「意味」を見定めていきたいと私は思う。(ところで、これに似たアイデアはどこかで読んだ覚えがある。たしか橋爪大三郎著『仏教の言説戦略』だったと記憶している。再読しておこう。)

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