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燃えよ剣 みんなのレビュー

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みんなのレビュー68件

みんなの評価4.5

評価内訳

68 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

本物の「ラスト・サムライ」

2004/09/09 21:33

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 主人公は新撰組副局長の土方歳三。農民出身の歳三は、やがて武士になることを夢見るようになる。江戸時代の士農工商という雁字搦めの封建的身分制度の中では夢見ることすら許されなかった、武士。幕末時の世界は、既に日本の鎖国を許しはしなかった。幕府の力も次第に衰退してきており、まさに時代の転換期の渦中にあった。歳三のような人間が多く出てきた時点で、江戸時代は事実上終わっていたのだろう。
 
 歳三の新撰組は、いわば幕府の用心棒役といえよう。しかも、当時幕府に味方することははっきりいって時代遅れだった。関ヶ原以降、いつか幕府をひっくり返してやろうとてぐすね引いて待っていた、島津・毛利の薩長連合に坂本竜馬の土佐藩を加え朝廷を担ぎ上げた新政府軍に対し、幕府は会津など忠義堅い一部の藩を除いて孤立していた。
 
 薩摩は単独でイギリスを追い返すような超雄藩であり、幕府は井伊、藤堂といった最も恩義を蒙った先鋒から裏切り始める始末。当然のごとく敗北を繰り返し、ついに江戸城も開城するに至った。関ヶ原の250年後にしてまたしても日本を、その国民品性まで疑われかねない「不義理」の嵐が襲うのである。
 
 それでも新撰組は、というより歳三は裏切らない。新撰組は本当に最後まで戦い、その新撰組で最後まで戦ったのが、土方歳三だった。北の果てともいうべき五稜郭まで、堂々と戦い抜いた。
 
 歳三がオールバックで椅子にすわった写真は非常に有名だが、あれはまさに死の直前に撮られたもので、歳三なりに未来に残したいモノがあったのかもしれない。彼の死をもって、旧幕府軍の戦闘は完全に終わった。時代は変わったのである。
 
 歳三の死で、幕府対新政府軍の戦いは終わり、明治時代が始まった。つまり、土方歳三以降、「サムライ」はいないのである。なぜなら、制度的に「武士」はもういない。日本がいないといったらもちろん世界中どこにもいないことはいうまでもない。 
 「新撰組副局長、土方歳三である!」といって100倍する新政府軍に突撃し、銃殺された土方歳三以外、いったい誰をもって「ラストサムライ」たりうるか。トムクルーズや渡辺謙ではとても役不足のような気がする。
 ブレない芯を一本持って、死を前にいささかも震えず、義理堅く、顔も男前という、、武士の終わりに大輪を一本添えてくれたこの土方歳三という男に感謝したい。

 本物のラストサムライを読んだとき、多くの方が何ともいえない寂しさの中に、かっこいい日本人がいたというえもいわれぬ嬉しさを感じる…その仕事は司馬遼太郎先生にしか出来なかったでしょう。「燃えよ剣」は最高の演奏者によって奏でられた芸術とさえいえる。多くの方にお勧めできる本です。

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紙の本

ドラマや漫画だけじゃなく、史実も小説も男前です。土方歳三。

2004/03/20 02:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:温  - この投稿者のレビュー一覧を見る

「バラガキ(乱暴者)」と呼ばれ、多摩で喧嘩を繰り返した男がやがて京へ出、
親友の近藤勇を頭に立てて日本史上例のない喧嘩屋集団——「新撰組」を作り上げる。
これは新撰組を陰で作り上げた日本一の喧嘩師・土方歳三の物語。
やがて時代は悲惨な結末を彼らに与えることになるのだが、
そこに至るまでの彼らはギラギラと目を輝かせている。


土方歳三の視点から見ているので現在ドラマでは主人公(しかも新撰組局長)の近藤勇の陰は薄い。
ラスト近くではカッコイイと思ったけど、正直、新撰組華やかかりし頃の勇はゴツいだけのアホに見える(失礼)。
しかしその学もないのに政治思想に焦がれ、口を開けば立身出世、大名となって故郷に錦を飾ることを夢見る近藤に、土方は戦国の武将の性分を見るのだ。
だからこそ、学問だけの小賢しい奴等を鼻で嗤い、斬って斬って周囲を震え上がらせ、アホだが人間味のある(たびたび失礼)勇をして最強の喧嘩屋集団「新撰組」のボスの座に座らせるために目を輝かせて策謀をめぐらせ戦を仕掛ける。


大名になりたいと夢見る勇はもちろん、金も地位も要らずただ天性の勘と剣で最強の剣客組織を作り上げることに熱中する土方やそれを楽しそうに見詰める沖田も、まるで新しい遊び・新しい玩具に夢中になる少年のようで、読んでいるこちらまで血湧き肉踊る感じがする。


後半は恋愛小説としても泣けます。
セックスはできても女は本気で愛せない。新撰組と二人の親友があればそれで充分だ。そう割り切っていた土方が、ある日、凛とした武家の未亡人・お雪に惚れる。
女といえば抱くだけのものと思っていた土方が、お雪にはなかなか手を出さず、ただ通い詰めては自分の生い立ちを語りつづける。自分の存在を覚えていてほしいとでもいうように。
お雪はそれを黙って聞く。一言も漏らさぬように。
土方は結婚やら妾やらという形式でお雪を囲うことを厭う。
それは当時にしてみればあまりに先鋭的な純愛だっただろう。



最後には土方の仏前で泣き崩れる鉄之助(遺品を預けられ、強制的に戦地から返された年少の隊士)と一緒に、自分も一時間くらい突っ伏して「隊長……!!」と泣き崩れそうでした。
しかもこの後、「PEACE MAKER(漫画)」読んだら、その泣きシーンから始まるんでやんの……ひでえ。泣きっぱなし。
 

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紙の本

男も惚れる男の…かも

2002/07/24 22:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆーき - この投稿者のレビュー一覧を見る

言わずと知れた新撰組副長、土方歳三。恥ずかしながら、あんまり歴史に興味がなかった私は(特に幕末以降〜近代は試験勉強するのが激烈に苦痛だった学生時代…)、新撰組に対する知識すら満足になかった(ドラマなんかでちらりと見たぐらいで、しかも記憶に定着しているのは池田屋で沖田総司が喀血するところぐらいか。貧弱な知識である)。

この本を手に取るきっかけになったのも、「風光る」という沖田メイン(主人公は架空の女の子なのだが)の新撰組少女マンガを妹に借りて読み、「新撰組」のなんたるかをきちんと把握してから…という、歴史ファン(さらにシブい新撰組ファン)のお歴々から見たら「なんて軽薄な!」とお叱りを受けてしまいそうなきっかけだった。

歴史ものは時代背景なんかが難しかったりすることが多いので、読みにくいことも多いが、この「燃えよ剣」は歴史音痴の私でも理解でき、すぐに世界に溶け込むことができた。

これまた軽薄な感想で申し訳ないほどなのだが、主人公土方歳三のかっこよさはやはり書いておかねばいけないと思う。女性だけでなく、男性にも惚れられるのではないかと思う、その潔さと一途さ。結構長い話なのだが、ついつい先が気になって読みとおしてしまった。

最近、価格、読んだ時間に見合うほど面白い本に出会えず、ついつい本を買い控えてしまっていたのだが、この本は久しぶりに「買って得した」と思える本だった。歴史音痴でもおすすめできます。

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剣に生き剣に逝く

2001/11/14 18:36

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投稿者:歳三 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 小説という体をなすとき、自ずから創作が入る。それを承知でいながら、読者は、歳三の生きた時代にタイムトリップし、歳三の視線で幕末絵巻を見る。それだけの力をこの作品は秘めている。
 自分を勇気づけたいとき、私は、この本を手に取り、歳三に会いにゆく。これは一種の麻薬かもしれない。所詮小説での話…と、言われる方もあると思う。しかし、私はあえて、この毒に浸り、迷ったときの道標としたいと思う。
 剣に生き剣に散った男の生涯。函館でのラストシーンは、文学史に残る名文だと確信する。涙禁じ得ず。男が男に惚れるとは、こういうことかと、痛いほどに感じさせてくれる司馬ファンならずとも必読の書である。

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燃えよ剣

2001/09/01 17:48

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投稿者:死せる詩人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 司馬遼太郎さんの描く小説には独特の歴史観がある。常に遠くから俯瞰するような観察者の視点と、その時代を生きた人々の目から見た生活者の視点が相互に入り組んである時代が描かれているように思う。また、主人公の描き方にも特徴があって、本人について本人に語らせるのではなく、主人公の友や敵に語らせたり、あるいは彼が作り出した状況を説明することにとって、その人物がなにを成したかを経て物語の中心人物を描いている。
 本書は、幕末明治維新のさなか京都で獅子奮迅の如き働きをした新撰組を設立した土方歳三という武士(もののふ)の生き様を描いている。土方の人生の中心は、常に新撰組という組織であり、尊皇や攘夷、勤王という政治思想には興味がなかった。透徹した理念と激烈な新撰組への思いは、彼をして日本最後の武士たらしめている。
 彼は五稜郭(函館のあたり)で、死ぬ。そこで死の間際に言う台詞がある。私はその台詞を聞いたとき、あまりの格好良さに痺れこの書の虜になってしまった。

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土方歳三の生き様

2002/05/09 00:37

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投稿者:まさあき - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本は、新選組副長土方歳三の新選組の創設から、五稜郭の
戦いまでをドラマチックに描いています。新選組の正義それは
喧嘩に勝つこと、そのためにあの厳しすぎる隊法などが成立し
たのだと思います。薩長連合、鳥羽伏見の戦いなど時は幕府に
冷たく風は思いっきり逆風の時なのですが、歳三は力強く飛ぶ
鳥のように自分の力で空高く飛ぼうとする姿勢は素晴らしいと
思いました。現代は、勤皇か佐幕かということを冷静に考えら
れる時代だからこそ筋を通す男の生き方を感じるのもいいので
はないかと思います。ちなみに局中法度1つの「士道に背くま
じくこと」はかなりストイックな条文です。

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武士・土方歳三

2001/03/30 19:26

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投稿者:blues - この投稿者のレビュー一覧を見る

 幕末を生きた新撰組副長・土方歳三の物語です。武士としての節義を最後まで貫く土方歳三の生き様に感動します。維新という時代の流れにさからいながらも、佐幕の先鋒、新撰組の発展を己の夢と定め幕末を駆け抜けてゆく。また沖田総司とのやりとりなども魅力的です。「竜馬がゆく」と並ぶ幕末物の傑作の一つです。

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紙の本

新撰組ファンなら見ましょう。

2001/03/14 18:18

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投稿者:TAIRA - この投稿者のレビュー一覧を見る

 幕末という動乱の時代を、刹那に駆け抜けた新撰組隊士達の波瀾の人生とその思いを見事に描いた一冊。時代に振り回されながらも、確固たる信念とともに懸命に走り続けている彼等の姿に共感を覚えます。戦いという形でしか、その存在意義を見出すことが出来なかった彼等の行き着く場所はいったい何処なのか…。そして、その真の願いとは何だったのか…。信念という名の絆を胸に抱き散って逝く彼等の姿は、例え敗者という名を背負っていたとしても、強く美しい。挫け、迷い、それでもただ一つの自分が信じる道だけを、振り返らずに進む彼等に心を動かされます。より多くの人に読んでもらいたい本です。

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2004/10/11 19:34

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2004/11/22 22:14

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2005/10/10 20:36

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2006/04/30 12:15

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2006/05/19 02:07

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2006/06/22 23:24

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2006/11/28 02:11

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