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一大勢力だった長州藩も京を追われ、竜馬の友人である武市たちも刑に処せられるなど、世の中は騒然とし、緊迫してきた。しかし、竜馬は世の中の状況や自分の置かれている立場を冷静に見ていて、自分が動くべき時機がきていないと判断し、目立った行動はしていない。
人生はよく航海に例えられるけど、船好きの竜馬の人生こそがまさに航海のような人生ではなかったかと思った。
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<感想>
全巻を通して、面白かった。
竜馬はあたりまえだが、その他にも多くの登場人物の描写が素晴らしく、惚れ惚れする。
<要点>
■竜馬がおりょうと寝待ノ藤兵衛の前で
「人間は文明(シビリゼーション)の発展に参加すべきだ。そうあれば、その生命は不滅になるであろう。それで、人は死なぬ。」
■竜馬が亡くなった清川八郎について
「彼は奇策を用いすぎた。奇策とは百二一つも用いるべきでない。九十九まで正攻法で押し、あとの一つで奇策を用いれば、見事に効く。」
「彼は人を引きずっていくときに、人の心理をつかんでいない。だから、事なるという寸前に同志からほっぽりだされ、つねに失敗してきている」
■著者が日本人の死の考え方について
「日本人に死を軽んずる伝統があったというのではなく、人間の最も克服困難とされる死への恐怖を、それをおさえつけて自在にすることによって精神の緊張と美と真の自由を生み出しそうとしたものだと思う。その意味で切腹は単にそのあらわれにすぎないが、その背後には世界の文化史の中で屹立しているこの国の特異な精神文化がある。」
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神戸軍艦操練所開設から、文久の政変、武市半平太切腹、長崎旅行まで。司馬遼太郎は創作する講釈師なのだな。講釈だと思って読めば腹もたたず面白く読める。「筆者は云々」と虚仮威しの文章を入れるのは嫌だけど。 411頁
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1,2,3巻と同様、4巻を図書館に借りに行ったら、紛失とのこと。
結局購入してしまった。
…4巻だけ持っているのもヘンだから、全部買っちゃう結果になりそう。
しかし、相変わらず面白い。
竜馬はやっと幕府から軍艦を得て、ますます活発に活動していくようになる(と思われる)。
この巻で土佐勤皇党の武市半平太らが捕まって死刑になるため、死に際にある人の姿がたくさん描かれている。
喜んで死に行くっていうのはやっぱり尋常じゃないけれど、どこかに美しさを感じてしまう。
使命を持って人生を送れるのは、いいと思う。
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ちょうど半分を読み終えた。竜馬とは対照的にきまじめすぎる武市の最期が記されている。自分の枠を広げることができなかった故の結果かもしれない。竜馬はその資質もあるが、勝という男に出会ったことも大きい。大人物には運命的な人との出会いもあるのだろう。一人では大きなことは為せない。
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竜馬、モテモテだなぁ(笑)
しかし大きいことをやり遂げたくて遠くを見ている男に惚れると大変ですね。
応えてもらえないし、一所にとどまってもいないし。
周りの情勢としては、一度熱をもった攘夷思想、勤王思想が冷や水をかぶせられた感じ。
くすぶった燃えさしがところどころにあるけど、周りは水浸し、みたいな。
勝がホント面白い動きをしてると思います。
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坂本龍馬という人は、多分好きなのだと思うのです。
が、司馬さんの描く竜馬は微妙。
そんなに凄い人だったんですか、という疑問が湧いてきてしまう。
司馬さんの書く小説って、確かに面白いなと思う部分も多いんだけど、
疑問を抱いてしまうところもあったりで。
単純に、新選組が大嫌いというところからスタートしてるから、
この中の書き草ではただの敵って感じだし、燃えよ剣にしたって、どうも可笑しい。
司馬さんが新選組が嫌いだったっていうのが、正直に透けて見えるから。
それなりに新選組について勉強してきて、このあたりの時代のことも
なんとなく分かってきた今、読んでいて「これは史実じゃないな」ってのは
もういい加減ぴんときたりします。
が、世の中にはなんて誤解しながら本を読んでいる人が多いんだろう。
作家だからって頭が良い人ばかりではないし、間違ったことを下調べもせず
平気で書く人だっているし、
飽く迄小説なんだから創作なので、史実に拠っていても見てきていないから
台詞とかやっぱり創作なわけで、そこから派生して
事実には全くない出来事や人を登場させることもある。
っていうのが、分かってない人って意外に多いんだなあ、とびっくりした。
嘘を、調べずに怠慢で書いてしまうのは許せないけれど、
作家だって人間だし間違いを書くこともあるし、何より創作なんだから
それは読み手が面白いように、
若しくは作家の良いように、作り事を書き綴るのは当然。
だからこそ面白かったりするんだけど、読み手としては。
それと史実をごっちゃにしちゃいけないと思うね。
もちろん史実だって、隣で見てきましたって人はもういないわけだから
もしかしたらこうだったかもよ?
って思うのは自由。
なんだけど、あの小説に書いてあったから、
例えば土方はこういう人なんだよ。
っていう判断は違うと思うんだ。
まぁ司馬さんの書き方って、
すごくこう私見とか余談を普通に文中に差し挟んで、
視点が当時ではなくて司馬さんのいる現代から見て
書かれる文章が突然割り込んでくるから、
如何にも事実を作家が調べて書いたって感じに読めるので
全て本当だと誤解してしまう読み手が出てくるのも
わからないではないのですが…。
小説を入り口にして歴史上の人物に興味を持つのは
とても良いことだと思うけれど、
調べもせず小説のその人を好きになって、
史実の人にそのキャラを勝手に押し付けるってのは
ちょっと違うんじゃないのかな。
岡田以蔵の書き方も納得いかないです。
人斬りって言われていても、それは今の世の中で言ったら
シリアルキラーかもしれないけど、
当時の感覚の中で言えば、今みたいなそんな犯罪者で異常者
では無いのではと思うのです。
そんなにもなんの信念も無くて、人を殺すことをなんとも思っていなくて、
殺しすぎて可笑しくなって滅茶苦茶やってた、ものなのでしょうか?
必ずしもなんにも考え���なくて言われるままに、
若しくは殺すことがただ楽しくて人を殺し続けてきたものなのでしょうか?
それは飽く迄今の観点じゃないのかなと。
冷血漢のように言われていても、
本当にそうだった人ってそんなにいないと思う。
人を殺した後で、野良犬に餌をやるような、そういう部分ってあると思うし
人間はそういうものじゃないのだろうか。
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バカだ、盲目だ、と言う人も多いけれど…武市、好き。
竜馬はもちろん好きだけど、信じた道に真っ直ぐにしか生きれない、長州の面々、新撰組、会津藩諸々…好き。
そんな時代でやっぱ竜馬や薩摩の先見、合理性は抜けてると思うけど、観念的な長州気質はこれまた日本人の本質にあるものだと思う。
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~内容(「BOOK」データベースより)~
志士たちで船隊を操り、大いに交易をやり、時いたらば倒幕のための海軍にする―竜馬の志士活動の発想は奇異であり、ホラ吹きといわれた。世の中はそんな竜馬の迂遠さを嘲うように騒然としている。反動の時代―長州の没落、薩摩の保守化、土佐の勤王政権も瓦解した。が、竜馬はついに一隻の軍艦を手に入れたのであった。
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ついに土佐の勤王政権が崩れ、武市半平太が亡くなった。物語はどんどん重くなり、司馬作品の言葉の難しさに悩まされ始めるワタシ・・・
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軍艦を手に入れようと奔走する竜馬の活躍を、新撰組の跋扈する京都、長州藩、土佐藩の失脚、山内容堂の粛清、武市半平太の切腹の幕末の数々の事件を背景に描く。「あの男は斬れない」という沖田総司の言葉が印象的。
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おすすめ度:95点
展開は歴史の大舞台へ。
長州のクーデター失敗と佐幕派の復権。土佐藩では勤皇派を粛清、勤王党が瓦解する。京都では新撰組が勤皇の志士たちを取り締まり始める。
袂を分かった武市半平太とその仲間が、切腹に追いやられる場面には目を覆いたくなる。
思い叶わねば切腹、反逆の嫌疑で命じられ切腹。自分の腹を自ら割いて自害する。
信念を貫き、死でさえも、その表現の一つとした武士たちが、時代の変わり目で消えていく。
今を生きる者として、当時の散った魂の無念さに、言葉が出ない。
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龍馬がついに船を!
あと武市さんが。。。
ちょっとずつ歯車が進んできました。
これからどんどん加速していくのかな~。
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武市半平太の生き様、夫婦愛に涙(T.T)夫の最期にと衣類一式が届けられたとき「わが一生の仕合せは富子を得たことであった」と牢役人にのろけるところなんてもう!船乗りは港々に女がいるって自慢するけど、こういうふうに渡り歩いてるのね〜なんてこの作品を読んで納得。勝先生もいいなぁ。こんな師についたら一生ものだわ。
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武市半平太の死を悼みながらも、竜馬は待望の軍艦を手に入れ、夢に向かって一歩を踏み出す4巻目。
「さな子」との別れ際に片袖を渡すエピソードが良かった。
それにしても、竜馬はずっとモテるな。