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巷説百物語 みんなのレビュー

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みんなのレビュー89件

みんなの評価4.3

評価内訳

89 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

妖怪とか怪談とか、生きた人間の業がなせるわざなんですね。

2001/07/09 23:34

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投稿者:torikata - この投稿者のレビュー一覧を見る

 分厚い本ですが、すぐ読めます。この本でテーマと言うか話題というか、中心になるのは、人間の「病気」です。心の病というか。どうしようもない衝動や性癖が繰り返されることから、「とても人間のやったこととは思えない」から、妖怪の仕業になってしまう。逆にそんな妖怪を最初に立てて、その元になりうべき「人間の業」をストーリーに仕立ててあります。筋立ては、なんか「必殺仕置き人」みたいです。映画化とかTV化を意識してるのかな。作家としては当然でしょうね。どの役を誰が(どの俳優が)やるか考えたり、話し合ったりするのも面白いでしょうね。御業の又市、山猫廻しのおぎん、考え物の百介、いやあ楽しいですネエ。続巻も読まなくっちゃ。

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紙の本

オールスター小説なのです

2001/06/15 13:32

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投稿者:たむ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 京極ファンにして水木しげるファンともなると、ほとんどの妖怪の方々はおなじみなのですが、「芝右衛門狸」とか「柳女」とか知らない妖怪も出てくると、何だか得した気分になります。考えてみると、水木マンガに親しんできた者にとっては妖怪というのも、又市や百介と同じく毎度おなじみのレギュラー登場人物なんですよね。知らない妖怪が出てくるのは新レギュラーの登場みたいなうれしさでしょうか。
 余談ですが、「塩の長司」の作中では明らかにされない呑馬術のトリックを、泡坂妻夫さんの『大江戸奇術考』の中に見つけたときはうれしかったですね。

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紙の本

このシリーズの面白さの原点はここにあります。

2004/02/02 15:21

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投稿者:よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

京極夏彦の『後巷説百物語』が直木賞を受賞しました。シリーズものですがこの前の『続巷説百物語』と当初の『巷説百物語』とは一味違います。いずれも魅力あふれるお話で一話完結の連作ものですから不都合はないのですが、面白さをたんのうするために、私はこのシリーズの最初にある『巷説百物語』をまず読まれることをお薦めします。時代は江戸時代、妖怪変化、幽霊たちがこの世にあらわれて超自然現象をおこすことが当たり前のように信じられていた時代です。
「小豆洗い」「白蔵主」「舞首」「芝右衛門狸」「塩の長司」「柳女」「帷子辻」。いずれも当時全国的に言い伝えられている妖怪変化が登場し、怪異現象をみせて人間世界に人殺し、人攫いなどの悪さをします。そのとき、小股潜りの又一を頭にいただく、愛すべき小悪党があらわれ、この怪異は民間伝承を騙った人間がたくらんだ悪質な犯罪と透徹し、逆に、巧妙な手品、マジックと必殺仕掛け人も顔負け、こちらも妖怪変化を仕立てる罠をもって極悪人を懲らしめるという痛快なお話のかずかずです。ホラーではなく理詰めの本格推理、又一の仲間たちの個性も際立ち、ラストで「御行奉為………おんぎょうしたてまつる」と鈴を鳴らして悪をタタッきる大見得のカッコよさにわくわくしましょう。そして江戸でもてはやされた俗文学、戯作の文体は縦横に使われ、時代を超えてなお現存する「あやかし」の色艶を存分に味わうことができます。
民間伝承を丹念に研究した作者の才がありえない話をありえそうにみせてくれ、心地よく騙されます。しかも京極夏彦に特有である長々しい妖怪談義の衒学的薀蓄が『巷説百物語』だけは珍しく背後に薄れていますから、それがいいのだと感じる人は大勢おられるでしょうが、耳障りだと思う読者にもストレートな快感を与えてくれることでしょう。
今の若い人にはもうなじみがなくなっているかもしれませんが私たちの年代では鬼、天狗、河童、山姥、一つ目小僧、唐傘お化けなどまだ子どもの生活の中に生き残っていたんですね。現代ホラーにはこのような生き物や物が形を変えて具体的イメージであらわれる怪異現象(妖怪、化け物の世界)ははやらなくなっているだけにとても懐かしいのです。郷愁を誘う、それだけでも読む価値のある作品だと思います。
つづく『続巷説百物語』は事件の規模が巷のミニ事件ではなく幕府も絡んだお家騒動にまで派手な舞台となり、小股潜りの又一たちが仕掛ける化け物もマジックと言うよりイリュージョンとおおがかりな演出となりますので、怪異譚と申すより大伝奇ドラマ風のこしらえでありますから比較すると違和感がありますが、それはそれで楽しめます。ただし、京極夏彦があえてこしらえた作り物の感が強くなっているため、むしろ江戸時代の庶民の生活にある恐怖感がそのまま表現されているところで、このシリーズの面白さの原点は『巷説百物語』にあると言えるでしょう。

書評集「よっちゃんの書斎」はこちらです

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紙の本

妖怪仕立ての勧善懲悪もの

2004/01/30 08:51

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投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る

時は、江戸。巷の闇の色は濃い。
その闇を縫うように、あやかしたちの姿がほのかに立ち上る。
小豆洗い、白蔵主、舞首、芝右衛門狸、塩の長司、柳女、帷子辻……。
それは、現か幻か、それとも——
と、その刻、小股潜りの又市の鈴が密やかに鳴り、山猫廻しのおぎん、考物の百介、事降れの治平の姿が現れる。

「御行奉為(おんぎょうしたてまつる)——」

いつの世も、不可解な事件は決して跡を絶つことがない——

勧善懲悪ものの短編集です。
仕掛けを施し、悪人を成敗する小悪党たち。この中には狂骨の夢の朱美を思い出させるおぎんの存在もあり、京極ファンには嬉しい限りです。

短編ながら二転三転する筋書き、いつものごとく事件を妖怪に
擬えた妙。
個人的に一番良かったのは、『帷子辻』でしょうか。京極堂を思わせる御行のセリフ。人の悲しさ。七編の中では特に印象に残りました。

短編に止めておくには惜しい、濃い内容。続編(?)として『巷説百物語』『 続後巷説百物語』があるので、ぜひ続けて読みたいところです。

表面、各編の冒頭に『竹原春泉 絵本百物語——桃山人夜話』より、裏面に『九相詩絵巻』より挿画があり、京極作品独特の趣が強調されて、なんともいえない空気を醸し出しています。

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紙の本

妖怪小説連作集

2001/06/01 23:04

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投稿者:はなぶさ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 京極夏彦の小説の面白さは、プロットの面白さや蜘蛛の巣のようにからみ合った複雑な登場人物の関連等もあるが、まずはその語りの面白さが第一であろうと思う。ほとんどは、登場人物の独白というか心の中の言葉から始まることが多いが、そこから引き込まれるように物語に引き込まれる。これはたぶん固有のリズムといってよく、おそらく京極の作品が好きになるかどうかの分岐点でもあるだろう。そして短編というか中編の連作であるこの作品も同様である。
 京極版必殺仕事人とも言われる通り、裏の稼業の人間が、悪を懲らしめると言った構図の話である。しかし、そこは京極夏彦。ミステリ的な謎に妖怪の名が当てはめられ、出来事が非現実的な(妖怪的な)現象として立ちあらわれる。この点は、妖怪化を解体することによって話を決着するか、妖怪化によって話を決着するかの違いはあるが、「姑獲鳥の夏」にはじまる講談社刊のシリーズ(京極堂シリーズ?)と同じく「妖怪小説」であるということで一致するだろう。 また、江戸時代という、いわば「妖怪」に似合った舞台が設えられていることがかえって新鮮でもある。
 新シリーズということで、すでに分厚い数作と、それに伴う膨大な登場人物の存在する講談社刊のシリーズに躊躇されるかもしれない京極初心者にもおすすめである。

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紙の本

怪談が京極夏彦の手にかかると

2001/02/26 10:18

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投稿者:Stella - この投稿者のレビュー一覧を見る

 七編収録の短編集。江戸時代の怪談話の真相、といったところでしょうか。

 京極夏彦の他の小説と同じく、章ごとに視点が入れ替わっています。話の筋が見えなくて挫折するほどには長くないのが私にとっては幸いです。話の筋が見えないがゆえの「めまい感」と、最後の謎解きの驚きがいいという趣もありますが。

 残念ながら、玉ばかりではありません。「小豆洗い」「芝右衛門狸」はお勧め。反対に「塩の長司」「帷子辻」は嫌い。どうも私は仕掛けが自己主張するのを好まないようですね。

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紙の本

怖いのは「妖怪」よりも「人」なのです

2002/02/23 13:37

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投稿者:あき  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 江戸もの短編小説集です。闇夜にうごめく魑魅魍魎に人々が恐れおののいていた江戸時代が舞台です。この時代って、本当に人々が魑魅魍魎に戦々恐々としていたらしですね。この作品は、題名からも想像がつくように、魑魅魍魎を題材にしていますが、いわゆるホンモノの「妖怪譚」とは違い、あくまでも人の悪事を妖怪になぞらえているお話です。
 数人の小悪党たちが主人公になるのですが、これがまた小気味良い連中で「世直し」だなんて大仰なことは言わず、スタンスはあくまで「人の良い(?)小悪党」。なんだか憎めない連中なのです。…と、いうと、ドジな連中を想像されてしまいそうですが、この連中はキレ者。まあ、京極さんのミステリーなのですから、キレ者で当然といえば当然なのかもしれませんが…。
 最後に収められていた「帷子辻」という話は、特に印象に残りました。闇夜に、崩れ落ちた女の死体が突然出没し、突然消え去る…。そんな恐ろしい事件が続けざまに起こります。その変わり果てた姿となった女性を愛していた男性が現れるのですが、臆することなく、崩れた死体に口づけをします。…と、こう書くと、なんだか感動もののようですが、なんのなんの、その描写の生生しさは鳥肌ものです。
 勿論、怖いだけの話ではなく、裏にある屈折した人間の愛情という、抑えどころがしっかりとあるのですが…。
 数々の「江戸物ミステリー」がありますが、これはなかなか…! 続編が出ているようですね。読むのが楽しみです。  

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2004/09/30 19:46

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2004/10/12 14:27

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2004/10/11 16:45

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2006/01/22 03:39

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2006/01/30 09:55

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