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紙の本
秀逸なフランスミステリー
2019/10/27 12:52
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
フランスミステリー。表題作は殺人の罪を犯しながら、時効寸前で決定的な証拠が発見され、それを入手した者が、犯人と被害者の母親に、証拠の存在を告げ、高い額を提示した方に売るというストーリー。先がすごく気になる展開で面白かったです。まぁ犯人が誰かはだいたい予想はつくのですが。そしてもう一作の『連鎖反応』は結婚を前に浮気相手が妊娠。浮気相手から養育費の支払いを求められた男性の選択は?どちらも雰囲気のある良質なミステリーでした!結末はそうくるか!という感じでした。
紙の本
とりあえず読んでみよう
2015/02/24 10:00
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投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
母の異常な愛をうけて育ったボブは,肉食系男子。
友人の彼女にまで平気で手を出してはポイ捨てするものだから,とうとう殺れちまいます。
異常な母と,殺っちまった友人(今は弁護士になってます)の二人の告白で話が進みます。
ここまでで面白そうと感じたなら,それ以上は下調べせずに,とりあえずお読みください。
面白かったですよ。
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最後の一撃
2002/03/26 10:04
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投稿者:真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
故・瀬戸川猛資氏によって「どんでん返し」のあるミステリのベスト1に選ばれたという作品。ストーリーを紹介するとネタバレする可能性があるので、ここでは書かないほうがいいでしょう。先入観なしで読んでもらったほうがいいと思います。真相の意外性、それを支えるテクニック、ともに申し分なし。騙される快感をたっぷり味わってください。同時収録されている『連鎖反応』という作品も、ミステリとはちょっと違うのですが、ブラックユーモアに満ちたたのしい話です。
紙の本
フランスミステリ独特の型に嵌まらない面白さ
2002/02/28 22:45
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投稿者:キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
十年前に起こった、若い二人の男女による二重殺人事件。
若くたくましい青年のボブが、ヴァイオレットに肉体関係を強要したために、お互いを殺し合ってしまった。誰もがそう思っていたのだが、殺人事件の時効寸前となってから、幸運な脅迫者によって決定的な証拠が提示される。
本作は、ミステリの本場である英国産の作品たちと比べ、あまり日本人に好まれないのか、翻訳されることも多いとは感じられないフランスのミステリー。ガストン・ルルー、モーリス・ルブラン、ジョルジュ・シムノンといった大物たちの作品ならば、読むことも容易にできるのだが、他の作家たちとなると難しい。『殺人交叉点』も、古くに翻訳されて、名作として評価されていたというが、長く幻の名作となってしまっていた。
フランスのミステリーに対しては、複雑な構成によってすばらしくよく出来たミステリーを輩出するが、独自的過ぎるのか後に続くことがなく、個性が過ぎるという印象を持っている。セバスチャン・ジャプリゾの『シンデレラの罠』なども、非常に個性的で素晴らしいミステリーだが、型に嵌まった面白さを求めた場合には、その希望にそぐわぬ作品となってしまう。
セオリー通りの古典的探偵小説や、その流れで派生した本格ミステリに慣れてしまい、ある意味で楽しみ方が恒常化してしまった読者にとっては、構成が自由であり、フランス映画的な悲劇が盛り込まれ、なおかつ美しい世界を描くフランス・ミステリーは、楽しみ難いといった傾向があるのかもしれない。
街やそこで暮す人々の暮らしが美し過ぎる。この点が、陳腐さに繋がってしまい、独特の灰汁を持ったフランス・ミステリーの評価が高くない所以なのではないだろうか。南国の光り、情熱的な若者、自由な恋愛、理解のある大人。慣習や因習に捕われていない、自由であるからこその美しさが、探偵小説的な縛りに搦め捕られることを良しとせず、独特なミステリーを創りだす精神に関係しているのかもしれないが、ネックともなっているのだ。
陰鬱なイギリスの気候と推理小説、明るいフランスの世界と推理小説。国民性だけでなく、ミステリーの虚構世界においても当然、強烈に関連しているのだろう。
十年前に起きた二重殺人事件を題材とした本作のように、時代の流れを感じさせる作品では、過去と現在とのギャップを上手く描く必要が生じる。事件前と事件後の差によって描かれる悲劇もあれば、幸せもあるという点が、この作品の上手さであり、偏った認識で言えば、フランス的だということになる。
この作品にとって、最大の見せ場はラストの驚きにある。それまでに描かれていた、6人の若者が過す夏の風景や、それを見守る女性の心境なども上手いが、エピソードには重要性を感じない。最後の数行に辿り着くまで、その瞬間がすべてを語ってくれる。
ラストに至るまでには、いくつもの伏線が張られている。いさかか目立ちすぎる伏線のため、展開を予想すること、真相を理解することが容易い。翻訳されたことで、伏線が浮き上がってしまったのなら、その罪は非常に大きい。せっかく読むのであれば、驚きの結末を、思わず挙がってしまった自分の声と共に迎えたかった。
だが、一個人が残念なことに『殺人交叉点』の真相に辿り着いてしまったことと、この作品が傑作であるという問題には、微塵も関連性がない。ラストに起こる出来事にも説得力があり、そこから生まれる感情にはいかんともしがたいものがある。そして、謎が明かされた快感と相まって、物語の半ばから抱いていた《傑作》だという認識が深まった。
結末に気づいてしまっても、素晴らしく面白いのだから、ラストに驚くことのできる読者にとっては、もっと素晴らしい結末となるのだろう。うらやましい。
紙の本
ミステリーコーナーより
2001/01/18 20:06
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投稿者:西上心太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ボブは19歳になる美男の大学生だった。彼を“熱愛”するルユール夫人の心配をよそに、ボブは同年代の友人たちとつきあうようになった。しかしボブの新旧の恋人が入り交じるなど、仲の良いグループの裏側には、複雑な人間関係が内包されていた。
ある日、ボブと一番新しい恋人のヴィオレットが友人の1人に殺されてしまう。だが犯人の偽装により、事件は痴話喧嘩の果てにお互いが殺し合ったものと落着してしまった。
10年後、弁護士になった犯人とルユール夫人の元に、事件の真相を知る恐喝者が現われた・・・。
ミステリー史上に残る、大胆な構成で知られる古典的傑作の改訳新装版である。近年、同工の手法が多く使われているため、読者の目が肥えてしまったきらいはあるものの、衝撃的なラストは今もなお新鮮である。ブラックユーモア漂う犯罪サスペンスの「連鎖反応」も併録されたお買い得版だ。