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高い評価の役に立ったレビュー
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2002/07/08 13:26
子どもの言葉
投稿者:HRKN - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、著者が子どもに定期的に行ったインタビュー記録。三歳から十歳までの計七回、喫茶店やレストランで録音テープを回し、色々な質問をぶつける。その時の子どもの気持ちを聞き出し、感想を述べたり質問し直したりする。それが本書の構成である。
子どもが目の前に居ると、自分の子ども時代のことに思いを馳せてしまうようだ。子どもは、大人の昔の記憶を呼び覚ます能力を持っているらしい。目にする子どもの行動、目新しいようでいて、どこか懐かしい感じを与えてくれる。本書の著者の息子「たかし君」の言葉一つ一つもそのような感じだ。私自身の様々な記憶を蘇らせてくれた。保育園の先生が好きじゃなかったこと、小学校でサッカーをするためにコート確保に走ったこと、色々だ。
子どものある時の感情が、本書のような形で記録されるのは面白い。親にとっても、子どもの言葉をどう受け止めたかの記録となり、後から読み返してみて色々な思いが湧きあがってくることだろうと思う。だが一つだけ批判めいたことを書くと、インタビューの途中で著者の感想が小出しに書かれるのは、感興が殺がれる思いを持った。単に著者が持つ意見が書かれている部分もあったりして、煩わしいのだ。構成や表示方法などで、こういった部分を目立たせないようにすることは出来なかったのだろうか。せっかくの会話の流れが寸断されてしまっている。勿体無い。
とは言え、本書は面白く読めた。私も子どもを持つようになったら、こういった形のインタビューをぜひやってみたい。
低い評価の役に立ったレビュー
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2000/11/09 15:30
置き去りにした幼いときの自分に、再度めぐりあってみたいというあなたに
投稿者:竹内オサム - この投稿者のレビュー一覧を見る
子どもの言葉はおもしろい、幼なければ幼いほど。無理にそうしてるんじゃない。大人と感覚が違う、視点が異なる、発想にズレがある、などなどの理由から、奇妙な言葉が自然と生み落とされるのだ。杉山亮のこの本には、そんな言葉がつまっている。サンプルは自分の子ども、隆くん。3歳からはじまって10歳まで、年に1回のインタビューを実施、その8年間の記録となっているのだ。ただし「記録」と書くにはためらいが。実際は聞き役にまわる親の方も気軽、子どもも自由に言いたいことを言う。そんな自由な雰囲気があふれていて、やり取りそのものが愉快だ。児童書の作家である著者は、子どもをいっぱしの存在として認める。無理に何かを聞き出そうとはしない。話の流れに身を任せながら隆くんを見守る、見守りつつ奇妙な発想を楽しもうとする。そういう視点がいい。どこかに置き去りにした幼いときの自分に、再度めぐりあってみたいというあなたに、ぜひ。
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紙の本
子どもの言葉
2002/07/08 13:26
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投稿者:HRKN - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、著者が子どもに定期的に行ったインタビュー記録。三歳から十歳までの計七回、喫茶店やレストランで録音テープを回し、色々な質問をぶつける。その時の子どもの気持ちを聞き出し、感想を述べたり質問し直したりする。それが本書の構成である。
子どもが目の前に居ると、自分の子ども時代のことに思いを馳せてしまうようだ。子どもは、大人の昔の記憶を呼び覚ます能力を持っているらしい。目にする子どもの行動、目新しいようでいて、どこか懐かしい感じを与えてくれる。本書の著者の息子「たかし君」の言葉一つ一つもそのような感じだ。私自身の様々な記憶を蘇らせてくれた。保育園の先生が好きじゃなかったこと、小学校でサッカーをするためにコート確保に走ったこと、色々だ。
子どものある時の感情が、本書のような形で記録されるのは面白い。親にとっても、子どもの言葉をどう受け止めたかの記録となり、後から読み返してみて色々な思いが湧きあがってくることだろうと思う。だが一つだけ批判めいたことを書くと、インタビューの途中で著者の感想が小出しに書かれるのは、感興が殺がれる思いを持った。単に著者が持つ意見が書かれている部分もあったりして、煩わしいのだ。構成や表示方法などで、こういった部分を目立たせないようにすることは出来なかったのだろうか。せっかくの会話の流れが寸断されてしまっている。勿体無い。
とは言え、本書は面白く読めた。私も子どもを持つようになったら、こういった形のインタビューをぜひやってみたい。
紙の本
置き去りにした幼いときの自分に、再度めぐりあってみたいというあなたに
2000/11/09 15:30
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投稿者:竹内オサム - この投稿者のレビュー一覧を見る
子どもの言葉はおもしろい、幼なければ幼いほど。無理にそうしてるんじゃない。大人と感覚が違う、視点が異なる、発想にズレがある、などなどの理由から、奇妙な言葉が自然と生み落とされるのだ。杉山亮のこの本には、そんな言葉がつまっている。サンプルは自分の子ども、隆くん。3歳からはじまって10歳まで、年に1回のインタビューを実施、その8年間の記録となっているのだ。ただし「記録」と書くにはためらいが。実際は聞き役にまわる親の方も気軽、子どもも自由に言いたいことを言う。そんな自由な雰囲気があふれていて、やり取りそのものが愉快だ。児童書の作家である著者は、子どもをいっぱしの存在として認める。無理に何かを聞き出そうとはしない。話の流れに身を任せながら隆くんを見守る、見守りつつ奇妙な発想を楽しもうとする。そういう視点がいい。どこかに置き去りにした幼いときの自分に、再度めぐりあってみたいというあなたに、ぜひ。
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