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紙の本

憲法学者の意地

2008/09/15 23:54

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:半久 - この投稿者のレビュー一覧を見る

3人の編者が分担して、12人の個性ある憲法学の研究者をゲストとして迎え、一対一でアクチュアルなテーマを縦横無尽に語り合うという趣向の本だ。
対談形式であるということ、ページ下部に注を配するなど、一般市民向けを意識したソフトな編集になっている。

イントロダクションである「憲法学の現状と課題」だけは、編者による鼎談になっている。憲法学の現状に対する強い危機感が表明される。

棟居氏は、《伝統的に憲法学が形成してきた主権国家、国民主権原理、社会国家原理や個人の自律といった理念は、いま現実のラディカルな変化によってその前提が突き崩され、控えめに言っても問いなおされているといえるでしょう。》と口火を切る。
浦部氏は、憲法について《今までは飾っておくだけではなかったでしょうか。》と手厳しい。棟居氏も、《日本社会も世界の動きについていっていません。そして日本国憲法ははじめから現実とは関係ない。》と、これまたきつい。

市川氏は、《しかし、単なる飾りとしてずっと神棚の上に置かれ続けていたかというと、必ずしもそうではありません。先ほども申し上げたように、一定の問題意識に基づくそれなりに実践的な取り組みがあったと思います。(中略)それらは充分ではなかったかもしれませんが一定の成果を収めてきました。》と反論。
棟居氏は、《それは憲法学の自己満足に過ぎません。実状は、日本的な建て前と本音の使い分けで、憲法と現実のズレをうまくごまかしてきたのだと思います。》と再反論する。

このあたりの「バトル」は面白い。そして、浦部氏は《日本国憲法を換骨奪胎せざるをえない》とまで言い切っている。だが、期待をもたせたわりには、この後の対談へと連なっていく展開で、そこまでの大胆さは読み取れない。実際、過去の学問的蓄積(通説)にもそれなりに重みのある理があり、それを独りよがりに陥らずに換骨奪胎するのはそう簡単なことではないのだろう。

それでも、こうやって対談交流していくことに意義はあるだろう。職業憲法学者の意地と意気込みは伝わってくる。
それは認めるとして、本書の目的の一つである憲法学を世間にアピールするためには、専門家同士によるものだけでは足りないように思う。もっと市民との対話も活発であれかしと願う。例えば、レポートまたは質問をあらかじめ提出してもらう形で、参加者を募る。そうして集まった市民とパネルディスカッションをしていくとか、あるいは、そういったものをWeb上でやるのも一案だ。
「開かれた憲法学」のためにも、いろいろな企画にチャレンジしていってほしい。

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