紙の本
最初に結論ありき、か?
2021/01/23 22:58
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投稿者:雨宮司 - この投稿者のレビュー一覧を見る
妙に評価が高いのだが、どこまで他の論を引用するか、という点で、どうも納得がいかないフシがある。「私は幼い時にこんな経験をしました」という点から離陸するのはいい。問題はそこからだ。傍証で補強しながら論を展開していくのが普通のパターンなのだが、この本はそこが弱い。あらかじめ決められた結論へ、ほぼ己が自身の意見のみを頼りにして展開している感が強い。小説や詩歌ならそれでもいいだろうが、評論や論文ではさすがにマズかろう。その点がクリアできていれば、文句なくいい論として推薦できたと思う。充分に面白いのだが、その点だけが妙に気になった。
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あー、ねぇ…。
そこまで考えてなかったけどそうだよねぇ。
なんで10代でソコまで母性を求められなきゃいかんのだブサイクは。
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いかにして、人々の中にジェンダーが刷り込まれるのか。
それは、私たちが幼少期に接するテレビやアニメにあった。
かなり面白かった。おすすめ。
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高校の時に単行本で読んでものすごく面白かった一冊。特に女王蜂症候群とバタフライ症候群については新鮮で今でも思い出すシーンが多い。せっかく文庫になったのだし再度読み返したい。
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今度はアニメと電気をフェミニズム(?)的視点から斬る本。
何冊かフェミニズム関連の本を読んだ人にとっては「知ってるよ」的な記述も多いが、改めてまとめてもらうとなかなかおもしろい。
特に伝記の章はノーマークでしたよ。
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有名アニメ・特撮の紅一点キャラや代表的な伝記のヒロインについて、ややフェミニスト的目線から評論し、著者オリジナルフレームワークによって再構築している。
「男の子の国」「女の子の国」等の用語が大変分かりやすく、80'sポストモダン(笑)的な勿体ぶった言い方も出てこないので、大変スムーズに読み進めることができた。良いこと言ってる割にはとにかく文章が平易なので、サブカル評論など読んだことのないような人にも勧められる。
尚、著者は元からアニメに詳しかった訳ではなさそうなので、個別事例の分析については若干冷たく感じるというかファン(おたく)的には色々と反論したくなる内容かもしれない。そういう所も楽しみの一つだ、とあとがきには書いてあったけど。
350円。
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姫野カオルコ曰く、「抱腹絶倒エンタテイメント本」。然り。本書は、とにかく痛快で面白い画期的ジェンダー論なんである。特に、ナイチンゲールとナウシカを、キュリー夫人(彼女だけなぜ「夫人」表記なのかにも要注意ですよ!)とセーラームーンを、ヘレン・ケラーと『もののけ姫』のサンを対比することによって、伝記の国とアニメの国のヒロイン像の類似を指摘する箇所は目から鱗。アニメにはあまり明るくないが、それでも充分楽しめた。
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女(男)は産まれてくるのではなく、作られるものなのぢゃ。
そーだ、そーだ。
凄い情報処理能力と辛口の評論、読ませる!楽しい!
ガンダムだのアニメには縁はないが、皆ああいうのの影響下にある。いまどき50幾つかのおっさんにふと「スポ根」精神を見いだしたり、おめーは明日のジョーかえ、みたいな発言があったりして、はなはだおかし。
女性の場合も現在の30代後半あたりは「変身願望」「魔法願望」強く、これも、おかし。
自分の中にも時々「少年マガジン」全盛期の価値観を見いだす事しばしば。マンガも偉人伝もアニメの魂も百まで〜 だ。
がんばれ、斎藤美奈子!
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書評に!
アニメなどが例に挙げられていたので、結構すんなり読めます。
でもそのアニメの例が古すぎて分からなかった…
ヤマトとかガンダムにピンとくる人が読むと、とても面白く読めるのでは、と思いました。
私はセーラームーンとエヴァと宮崎作品しか分からなかった…
書評書きづらかったです(笑)
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アニメ・特撮・伝記のヒロイン像を分析した本。思わず「そうそう!」と膝を打ちたくなる箇所多々あり。
抱腹絶倒エンタテイメント。斎藤美奈子節は健在。笑えます。
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アニメと伝記(ナイチンゲール、キューリー夫人、ヘレンケラー)を通してみるフェニミズム論(といっていいだろう)
ようするに「女はこうあるべきだ」みたいな価値観は、世の男が作り、幼児期から触れる沢山のものは、その価値観から成り立ってきている。で、そろそろそれはオカシイだろうと声をあげるべきなんだと。
じゃ、こうあるべきだ、みたいなところまで突っ込んで書いてると更に面白かったけど、そうなると別のものになってしまうのかな?
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戦隊物のタイトルがずらずら並ぶだけでもおかしい。
女性にとっては異様に面白く、リーダビリティのある本です。
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あぁ、こういう結論に持っていくことが出来るのか!と。
ものすごく面白く感じました。女性だから…ではないはずです。笑
うーん、私もこんな文章が書いてみたいものですわ。
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購入:2009/10/26
世間的に絶賛されている物語でも、女性の描き方に着目してみると、ほーんと、男性の願望が投影された類型的な女性ばっかりであることよ。
そういう意味で「妊娠小説」につながるものを感じる。
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おそらく、自分で購入した書籍の中では最古参の部類に入る。
1998年に出版化されたものの文庫版。刊行日が「9・11」前日という(恐ろしい)偶然はあるものの、12年経った今もなお色あせることはない。むしろ、拡大再生産された趣さえ感じてしまう。
というのも、このあとのアニメ分析(まぁマンガ分析でもいいけど)が本書を見事に無視したのである。無視しなかった評論もあるのは事実だ。否定のしようがない。しかし、大御所(とされる人々)、自称「ゼロ年代」の知の生産者はこれを読んでいただろうかと考えると、こころもとない。自分たちにとっての「らくえん(=閉ざされた箱庭)」を土足で踏まれたような印象を与えるからなのか? 真意はわからない。
やはり、本書を眺めながら刊行後の12年間のアニメを整理する必要性大有り(今度は「女」だけではなく、「男を愛する男」、「女を愛する女」、「性の不一致に苦しむ者」という側面からの意見もありえる)。斎藤さん、『紅一点論(新版)』出してくださいませんかね?