紙の本
女に男の子の秘密基地は理解できるか?
2003/06/07 21:46
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投稿者:樫井行人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
妻がげはげは笑いながら読んでいたので気になって取り上げてみた。
妻曰く「男の子ってやたらに秘密基地とか作ったりするでしょ。でもそのメンタリティが理解できない。その解説がのってるんだから面白いに決まってるじゃない」
なるほど、そういうものだろうか。
初版は1998年。今回入手は再刊本で初版が2001年9月。
伝記の世界とテレビ番組(主としてアニメ・特撮)の世界を男の子の世界と女の子の世界に分けて考察をぐいぐいと進めていく。
ははーん、なかなかわかってるじゃないの。いやいや、それは違うだろう、などと読み進めること約2時間、あっという間に読了してしまった。
物語世界における女性像がどのように揺れ動いてきたのか、それが社会の状態とどのように結びつくのかを非常に軽妙なタッチで描いている。
男の子の国の変遷を取り上げるのに「ヤマト」−「ガンダム」−「エヴァンゲリオン」と続けていくのは順当なところ。おまけとして「ナデシコ」を持ってくるあたりも“わかってる”という感じ。
ヒロイン像を中心に据えてはいるが、サブカルチャーの解読本としても、本書の価値は大変高いものと思われる。
伝記をサブカルに入れていいかは、意見の分かれるところかもしれないが。
紙の本
保守的な男社会の女性像
2021/12/05 23:01
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投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供向けの伝記から、特撮・アニメのヒロイン像まで、何気なく刷り込みされている女性像と、無意識にそれを「よし」とする社会のお話。おもしろかったです。
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あー、ねぇ…。
そこまで考えてなかったけどそうだよねぇ。
なんで10代でソコまで母性を求められなきゃいかんのだブサイクは。
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いかにして、人々の中にジェンダーが刷り込まれるのか。
それは、私たちが幼少期に接するテレビやアニメにあった。
かなり面白かった。おすすめ。
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高校の時に単行本で読んでものすごく面白かった一冊。特に女王蜂症候群とバタフライ症候群については新鮮で今でも思い出すシーンが多い。せっかく文庫になったのだし再度読み返したい。
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今度はアニメと電気をフェミニズム(?)的視点から斬る本。
何冊かフェミニズム関連の本を読んだ人にとっては「知ってるよ」的な記述も多いが、改めてまとめてもらうとなかなかおもしろい。
特に伝記の章はノーマークでしたよ。
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有名アニメ・特撮の紅一点キャラや代表的な伝記のヒロインについて、ややフェミニスト的目線から評論し、著者オリジナルフレームワークによって再構築している。
「男の子の国」「女の子の国」等の用語が大変分かりやすく、80'sポストモダン(笑)的な勿体ぶった言い方も出てこないので、大変スムーズに読み進めることができた。良いこと言ってる割にはとにかく文章が平易なので、サブカル評論など読んだことのないような人にも勧められる。
尚、著者は元からアニメに詳しかった訳ではなさそうなので、個別事例の分析については若干冷たく感じるというかファン(おたく)的には色々と反論したくなる内容かもしれない。そういう所も楽しみの一つだ、とあとがきには書いてあったけど。
350円。
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姫野カオルコ曰く、「抱腹絶倒エンタテイメント本」。然り。本書は、とにかく痛快で面白い画期的ジェンダー論なんである。特に、ナイチンゲールとナウシカを、キュリー夫人(彼女だけなぜ「夫人」表記なのかにも要注意ですよ!)とセーラームーンを、ヘレン・ケラーと『もののけ姫』のサンを対比することによって、伝記の国とアニメの国のヒロイン像の類似を指摘する箇所は目から鱗。アニメにはあまり明るくないが、それでも充分楽しめた。
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女(男)は産まれてくるのではなく、作られるものなのぢゃ。
そーだ、そーだ。
凄い情報処理能力と辛口の評論、読ませる!楽しい!
ガンダムだのアニメには縁はないが、皆ああいうのの影響下にある。いまどき50幾つかのおっさんにふと「スポ根」精神を見いだしたり、おめーは明日のジョーかえ、みたいな発言があったりして、はなはだおかし。
女性の場合も現在の30代後半あたりは「変身願望」「魔法願望」強く、これも、おかし。
自分の中にも時々「少年マガジン」全盛期の価値観を見いだす事しばしば。マンガも偉人伝もアニメの魂も百まで〜 だ。
がんばれ、斎藤美奈子!
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書評に!
アニメなどが例に挙げられていたので、結構すんなり読めます。
でもそのアニメの例が古すぎて分からなかった…
ヤマトとかガンダムにピンとくる人が読むと、とても面白く読めるのでは、と思いました。
私はセーラームーンとエヴァと宮崎作品しか分からなかった…
書評書きづらかったです(笑)
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アニメ・特撮・伝記のヒロイン像を分析した本。思わず「そうそう!」と膝を打ちたくなる箇所多々あり。
抱腹絶倒エンタテイメント。斎藤美奈子節は健在。笑えます。
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アニメと伝記(ナイチンゲール、キューリー夫人、ヘレンケラー)を通してみるフェニミズム論(といっていいだろう)
ようするに「女はこうあるべきだ」みたいな価値観は、世の男が作り、幼児期から触れる沢山のものは、その価値観から成り立ってきている。で、そろそろそれはオカシイだろうと声をあげるべきなんだと。
じゃ、こうあるべきだ、みたいなところまで突っ込んで書いてると更に面白かったけど、そうなると別のものになってしまうのかな?
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戦隊物のタイトルがずらずら並ぶだけでもおかしい。
女性にとっては異様に面白く、リーダビリティのある本です。
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あぁ、こういう結論に持っていくことが出来るのか!と。
ものすごく面白く感じました。女性だから…ではないはずです。笑
うーん、私もこんな文章が書いてみたいものですわ。
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購入:2009/10/26
世間的に絶賛されている物語でも、女性の描き方に着目してみると、ほーんと、男性の願望が投影された類型的な女性ばっかりであることよ。
そういう意味で「妊娠小説」につながるものを感じる。