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あの世界の「オザワ」が若いときスクーターでヨーロッパ音楽修行に出かけた、
というのは有名な話らしい。
「なんだ、お前知らないのか」
と、亭主に馬鹿にされたが、
この本を読むまで知らなかった。
彼が、一人貨物船に乗せてもらい、
・・・・・・ひぇ〜い、また貨物船だ(前回読んだ、星野道夫さんも貨物船で渡米したっけ)・・・・・・
60日間かけて、フィリピン、インド、アフリカ、シシリー島を経て、
フランスに留学したのは、彼が24歳のときだ。
マルセイユについてからは、ギターを背負い、日の丸をかかげて
スクーターに乗りパリまで走る。
明確な進路が決まっているわけでもなく、
ただヨーロッパに音楽の勉強に行く、
ということだけできてしまうのが、なんとも無鉄砲な気もするが、
とにかく若さと情熱で、どんどん切り開いていってしまう。
しかも、着いて半年後くらいに受けた指揮者のコンクールで
、第一次、第二次と予選を勝ち抜き、
48名中、優勝をかっさらってしまう。
とにかく、とんとん拍子、いや本当はすごい勉強の甲斐あってだろうが、
天才「オザワ」はどんどん指揮者の道を突き進んでいく
。
何年か前に、テレビでオザワセイジさんの魅力にせまる番組を見たことがあった。
彼のアメリカの家、
彼の書斎だか、倉庫だかは、楽譜で埋め尽くされていた。
世界の「オザワ」となってからも
彼は毎朝、早朝4時からの勉強をかかさないという。
この初めての指揮のコンクールのときも
楽譜はすべて暗記(これをスコア読みというらしい)
朝起きてから夜寝るまでスコアを離さず、食事のときも暗譜
という勉強づけの日々だ。
彼が留学したのは、昭和34年、今から47年も前のことだから
今とちがって、通信手段も発達しておらず、
さぞかしたいへんで、不安だったろうと思う。
それでも、実家や友人との手紙は数繁くやりとりされたようで
家族の思いや、彼の思い、やさしさが伝わってくる。
あれから40年以上もたっているが
ボストンや、ウィーンで活躍を続けている彼は
本当に天才であり、努力家なんだなと思う。
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味のある独特の語り口と、真っ直ぐな言葉が印象的です。
苦しかったことを数えだしたらキリが無さそうな状況なのに、
伝わってくるのは、家族や友人・知人の温かさ。
ご自身のやんちゃさが伺えるようなエピソードも含まれていて、
世界のOZAWAが、少し身近に感じられるようになりました。
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のだめカンタービレを読んで、クラシックを聞きたくなって借りたCDが小澤征爾ベスト。音楽を知るためには、その作曲家や演奏家が生きた文化や歴史を知ることも大切、、、ということで読もうと思った。
24歳で異国の地に一人という心細さもあるが、それ以上に感じられるのは新たな風景と感性に触れる刺激と情感だ。
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あの世界の「オザワ」が若いときスクーターでヨーロッパ音楽修行に出かけた、 というのは有名な話らしい。 「なんだ、お前知らないのか」と、亭主に馬鹿にされたが、この本を読むまで知らなかった。 彼が、一人貨物船に乗せてもらい、・・・・・・ひぇ〜い、また貨物船だ(前回読んだ、星野道夫さんも貨物船で渡米したっけ)・・・・・・ 60日間かけて、フィリピン、インド、アフリカ、シシリー島を経て、フランスに留学したのは、彼が24歳のときだ。 マルセイユについてからは、ギターを背負い、日の丸をかかげてスクーターに乗りパリまで走る。 明確な進路が決まっているわけでもなく、ただヨーロッパに音楽の勉強に行く、ということだけできてしまうのが、なんとも無鉄砲な気もするが、とにかく若さと情熱で、どんどん切り開いていってしまう。 しかも、着いて半年後くらいに受けた指揮者のコンクールで、第一次、第二次と予選を勝ち抜き、 48名中、優勝をかっさらってしまう。 とにかく、とんとん拍子、いや本当はすごい勉強の甲斐あってだろうが、天才「オザワ」はどんどん指揮者の道を突き進んでいく。何年か前に、テレビでオザワセイジさんの魅力にせまる番組を見たことがあった。彼のアメリカの家、彼の書斎だか、倉庫だかは、楽譜で埋め尽くされていた。 世界の「オザワ」となってからも彼は毎朝、早朝4時からの勉強をかかさないという。 この初めての指揮のコンクールのときも楽譜はすべて暗記(これをスコア読みというらしい)朝起きてから夜寝るまでスコアを離さず、食事のときも暗譜という勉強づけの日々だ。 彼が留学したのは、昭和34年、今から47年も前のことだから今とちがって、通信手段も発達しておらず、さぞかしたいへんで、不安だったろうと思う。 それでも、実家や友人との手紙は数繁くやりとりされたようで家族の思いや、彼の思い、やさしさが伝わってくる。 あれから40年以上もたっているがボストンや、ウィーンで活躍を続けている彼は本当に天才であり、努力家なんだなと思う。
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クラシックのことが分からなくてもとても面白かった。すごい人はすごい人とつながってるもんだなぁ。。。家族を大事にしているのもステキ。
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おもしろい!学生時代の自分に読ませてやりたい。
小澤さん、素敵です。破天荒で優しくって。「天才」なんて言葉が陳腐に感じるほど、この人は特別なものを持っている。才能ある人が他の人と違うものを持っているのだとしたら、それは人をひきつける魅力なんだろうなあと思った。
2006/01/22読了
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小澤征爾の半生。「ヨーロッパの音楽をやるからには本場を知らなければ!」と原付持って日本を飛び出して、国際指揮者コンクール優勝、バーンスタインに認められるまで。■音楽家は文章も上手い。すっごく面白いです。音楽をやることの楽しさがひしひしと伝わってくる。さりげに自慢話で面白いw巨匠も昔はむちゃくちゃやってたんだ…いや、こういう生き方をしてるから、あれだけの素晴らしい音楽を創れるんですね。
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昭和37年、小澤征爾が26歳の時に書いたもので、彼がバーンスタインやカラヤンに師事するまでのヨーロッパで過ごした2年半を描いた本。若き日の小澤征爾の様子がストレートに伝わってきて、彼の優しい人間性も垣間見れる。文章は決してうまくはないが、自然と話に引き込まれ、疾風の如く駆け抜けた2年半を一緒に体験してるような気持ちにさせてくれた。すごく刺激を受けた。
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やっぱり何かを成し遂げる人は普通の人と違うなと思った。積極性、我慢強さ、努力、度胸のよさ・・すべてにおいて私にはないものをもっている。
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まだまだ若い時期に書いた本。
彼の実力も伴う自信家っぷりに圧倒されながら、わくわくしながら読み終えた。
自分も自信を持って生きようと思った。
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「外国の音楽をやるためには、その音楽の生まれた土地、そこに住んでいる人間をじかに知りたい」という著者が、スクーターでヨーロッパ一人旅に向かったのは24歳の時だった……。ブザンソン国際指揮者コンクール入賞から、カラヤン、バーンスタインに認められてニューヨーク・フィル副指揮者に就任するまでを語った「世界のオザワ」の自伝的エッセイ。
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有名になった後の小沢征爾しか知らなかった僕にとって、この本は「ホンマに!?」の連続だった。
指揮者として世界を股にかける人物だから、多少の破天荒なら当たり前だろうと思っていたが、それにしてもまさかこれほどとは。と、同時に、このアグレッシブさこそが彼を大指揮者にならしめたのだろうとも思う。
凡百の人生指南本よりよっぽど内容のある本だと思う。こういう本から刺激を受けたい。
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小澤さんと一緒に仕事をしたとか、お付き合いしているという人は、私の身近に何人かいるけれでも、私自身は、生小沢征爾に会ったことはまだありません。
テレビなどで拝見していて、一振り一振り魂が籠っていると思ったけれでも、実際に小澤さんの文章を読んでみたら、彼の棒と同じように、文章にも一文字一文字魂が籠っている人だということがよくわかりました。
世界のオザワはもちろん、素晴らしい音楽家であることは間違いありませんが、人間性を見てみても素晴らしい人だと思います。
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26歳の小澤征爾のほとばしる才気と意外なまでの周りへの気配りが印象に残った。才能があるとはいえ、いつ挫折してもおかしくない状況の中で、冷静に前(将来)を見つめている。その後の活躍は誰しも知るところではあるが、日本人として誇るべき人だと改めて思い直した。
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40年前の小澤さんの指揮者になるために旅立った頃から約二年間のことが書いてあります。
1959年から1961年の頃、小澤さんがどんな風に指揮者としての活動を始めたのか……。読めば読むほどすごいんです。しかも書いている小澤さんも「今」の小澤さんではなく、若かりし頃の小澤さんが書いてるので文章からも若さを窺うことが出来ます。
「やってみなきゃ始まらない」これを地で行った人が小澤さんではないのかとつくづく思う一冊でした。