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つむじ風食堂の夜 みんなのレビュー

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みんなのレビュー80件

みんなの評価3.9

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80 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

読んでいてその文章の美しさに「ほう」とため息がでる

2010/10/01 12:30

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

よく通りかかる本屋さんの文庫本ベストセラーのところに、ずらりと並んでいた「つむじ風食堂の夜」。表紙をこちらに向けてたぶん10冊以上はあったと思う。呼ばれているような気がして、手に取ってみてみると、吉田篤弘さんの本だった。ちょっとだけ、立ち読みをしてみる。最初の一行、一ページを読むだけでも、思わず顔がにやけてくる。

そう、以前読んでとんでもなく好きになった吉田篤弘さん著の『それからはスープのことばかり考えて暮らした』の世界が広がっていた。

小さな町にある、ちいさな商店街のちいさな食堂。
十字路の角にぽつんとひとつ灯をともす、その食堂。
店先にはためくのれんには名前がなくて、「名無しの食堂」と食堂のあるじは気取っていたけれど、常連のお客さんたちが「つむじ風食堂」と呼び始めた。

「この食堂、まずもって安食堂である。」なんてきっぱり宣言してあるけれど、パリで修行した味を再現した食堂のメニューは、コロッケではなくて「クロケット」、生姜焼きではなくて「ポーク・ジンジャー」…あるじの心意気が伝わって、そこのところがなんともいい。

食堂に集まってくるお客さんたちが、それぞれに魅力的で、物書き先生、商店街の帽子屋さん、果物屋さん、舞台女優もいる。お客さんたちの雰囲気、会話が、あるときは深く、あるときはとんでもなく軽くて、心ひかれる。一つひとつのなにげないエピソードが、ほんとうに美しくて、例えば、私は果物屋の若い主人の話が特に好きだ。

ちょっと長いけれど、引用してみますね。


果物屋の主人はまだ若く、私の記憶に間違いがなければ、あの最初の夜の食堂で、「イルクーツクに行きたいと思っていました」と手をあげた青年ではなかったろうか?いつ通りかかっても彼は本を読んでいて、夜になるとページをめくる手元にオレンジをいくつもごろんと並べているのが妙だった。
「なんのおまじまいです?」
あるとき訊いてみたら、
「こうするとオレンジに電球の灯が反映するでしょう?本を読むのにちょうどいいぐあいの淡い光になるんです」
なるほどたしかにオレンジ色の果皮はわずかな光を甘やかに反射し、自らを発光しているかのようにほのぼのと明るい。まるで、月そのものがごろんとしているように。


読んでいてその文章の美しさに「ほう」とため息がでる、そんな感じです。
全編を通して、大きな出来事が起こるわけでもなく、ただただささやかな日常のなにげないエピソードや思い出が綴られていました。そうして、いつまでもいつまでも読み続けたい気持ちになってくるほど、吉田篤弘さんの紡ぎ出す世界は素晴らしいのです。

去年の秋にこの小説は映画化されたそうです。
私は映画を観たい気持ち半分、そうしてやはり観たくない気持ちも半分で、少し迷っています。

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紙の本

タイトルに惹かれて。

2010/09/17 13:22

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かず吉。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

どこでこの本のことを知ったのか、覚えていないのだけど
タイトルがとても素敵だなぁと思ったのを覚えている。

とある街のつむじ風が吹く道にある食堂に集う人たちのお話。

って一行にしてしまうとあっさり片付いてしまうけれど、
ゆったりと流れて行く時間や、本当にありそうなのに、どこか
夢の中のような雰囲気が持ち味の小説でした。

ちょっと感傷に浸る感じで読むと、秋の夜長にはかなりいいかも
しれません。

僕は寝る前に読んでいましたが、ゆったりした気持ちになれたのが
印象的でした。

文章的には多くないので、さくっと読めてしまう本ですが、
ゆっくりと味わって、雰囲気を楽しみつつ読むのがおすすめです。

登場人物たちもどこか人間味にあふれていて、
昭和っぽい感じがして懐かしかったです。

読み終わったあと、著者の父親に対する愛情が伺えて、
心がほんわかと温かくなりました。

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2004/09/20 08:32

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2004/11/18 18:28

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2007/07/20 17:30

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2008/07/11 14:16

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