紙の本
精細な論理パズルの仕様をも具えている。
2003/12/11 17:47
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投稿者:由良 博英 - この投稿者のレビュー一覧を見る
哲学者・土屋賢二さんによる、詭弁ユーモア・エッセー集。しかし、読んで笑えるのみではなく、精細な論理パズルの仕様をも具えている。また、その導く結論は意表を衝くものであるけれども、辛辣な皮肉めいたところはなく、あくまで明るく爽やかだ。既著につづき、この本のなかでも奥さんや助手が著者を詰問する役柄で登場するが、きっと皆さん優しいひとたちで、楽しい人間関係を築いていらっしゃるのだろうなと微笑ましく感じた。
紙の本
自虐エッセイ?
2015/09/23 11:33
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投稿者:卯月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎回ワンパターンの文章なのに、何故かやみつきになってしまうユーモアエッセイ。笑いの中にも、著者の知的な部分を垣間見ることが出来、やっぱり東大卒でお茶大名誉教授なんだ…と感じさせられる部分が随所にある。
各編がとても短いので(4ページ位)思い立った時に読めるのが良い。
『神の性質』『入試監督の平凡な経験』等は本文と合わせて筆者のイラストが笑いを誘う。
一冊、鞄などに入れておけば暇つぶしに最適。但し、顔がにやけてしまうかもしれないので注意。
紙の本
騙されてはいけない
2004/06/20 16:01
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投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る
その昔、東海林さだおや山下洋輔や伊丹十三や椎名誠といった面々のエッセイにハマったことがあって、一時期、来る日も来る日も貪り読み、抜け出せなくなった。いま読み返してみてもやっぱり面白いし、名品揃いだと思うが、一時に大量読むのはよくない。トローチのように一粒ずつゆっくり舐めて、せいぜい一日五粒くらいにしないと胃が荒れる。とくに若い頃の大量摂取は、その後の精神の質を歪にするおそれがあってよろしくない。土屋賢二のエッセイには、東海林さだおや山下洋輔や伊丹十三や椎名誠といった面々の文章に通じる中毒性がある。いや、もっとたちが悪い。なにせ哲学者なのだから、一筋縄でいくはずがない。柔で未熟な精神は、そこにくっきりと描かれたパーソナリティ(ツチヤ教授)を著者の人格そのものと取り違えてしまう。過激過剰をユーモアと誤解する。書くという行為がいかに意図的なものか。だからそこでは悪意と欲望を巧妙に韜晦する技術がいかに狡猾に駆使されているか。そういったことを充分弁えた上で、味わわないといけない。だらしなく読み続けて、ゲラゲラ笑っているだけでは馬鹿になる。随所に挿入された稚拙で素朴なイラストが愛らしいが、騙されてはいけない。
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お茶の水女子大で哲学を教えている土屋教授(学部長)の書くエッセイ本です。エッセイ本なのに哲学書コーナーに置かれる悲運?な文庫です。文脈が面白くて好きです。
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あいかわらずの土屋節が良いです!
たった数ページのエッセイなのに、大きな笑いと衝撃が。
個人的には、表カバーの裏の著者略歴(?)とかはじめにとかも好き♪
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今回も満点です。別に優しくつけてるわけでは断じてありません!!
ただ本当にひたすらおもしろいのです(笑)
土屋さんの本読んで笑えない人がいたら是非お目にかかりたい!!ってくらいおもしろい(笑)
回も『妻』シリーズ(と勝手に呼ぶことにする(笑))爆笑だったwww
『女の論法の研究』
『妻のために死ねるか』
『っていうかぁ』
が最高だったo((*^▽^*))o ゲラゲラゲラ
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2/15読了。
中毒になってしまったような気がする。確かまだ教授の文庫本があったと思うから、また読まなくちゃ、と思う。その前に読んだ「紅茶。。。」もまた読まなくちゃと思う。ラーメンズが面白いと思うのと同じ感覚で面白い。
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大学教授(哲学)のエッセイ。奥さんには棚を作れと年中言われ、助手には尊敬されず、同僚からの関心も薄い土屋教授。フィッシュフライ弁当が好きで・・・。そんな日常の中の理不尽をたくさん書かれております。面白いのですが、今まで読んだ著作はどれも似たような展開であるのも確か。いや、だからこそいいのだろうか?
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週刊文春に連載されていた土屋賢二のコラム「棚から哲学」を纏めたものです。哲学を専攻している先輩から勧められたのがきっかけで出逢った本ですが、あっという間に彼の巧妙な文脈に引き込まれました。「事実を述べるといっても、多くの可能性があるのだ」という自身の言葉を、彼はエッセイで見事に証明しています。お茶の水女子大学教授という彼の肩書きを忘れるほどに、ただ純粋に笑い、哲学を感じられる本です。個人的には神についての考察が興味深いどころか「ツボ」でした。直筆のイラストも傑作!
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大好き。
身近にこんな人がいたら、毎日ずっと見てしまうと思う。
でも社会的にはものすごいちゃんとしてる人だろうな。
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大学で「哲学」を教える大学教授(こういう人を「哲学者」と呼んでいいのだろうか)のエッセイである。
読んでいて、最初は入り込めなかった。というより反発に近いものを感じ、不快であった。いかにも文章がいやらしいおじさん風なのである。奥さんを描く書き方など、勘弁してほしいという感じであった。読み進んでいくうちに、その文体そのものが持つユーモアというか、逆説的なレトリックを面白く感じ始めた。結果的にはまあまあ楽しく読めたのだが、それでも心のどこかに後味の悪いものが残ったのは確かである。こういった種類のユーモアは、どうも僕の心には入ってこないらしい。レトリックだと思って読めば、なかなか味のある文章なのだと頭ではわかっているのだけれど。これは、文章がどうとかいうよりも、こちらの感性の問題なのだとは思うのだが。
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・12/12 躊躇無く買ってしまった.新しいのが出ると条件反射的に買ってしまうな、これからも.
・12/13 一気に読んだ割にはいまいち印象がないなぁ.もっと強烈なのが欲しいな、そろそろ.も少し哲学的なやつの方が面白いかも.
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土屋賢二の作品はまず題名からしてインパクトがある。
内容は日常を面白おかしく書いただけであるが、その書き方が秀逸である。
あたかも哲学書のようなタイトルであるが、まったくそんなことはなく、逆にコミカルな内容なので是非勇気を出して読んでみてほしい。
あなたは土屋賢二にはまることから逃れられないだろう。
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回りくどい文体と屁理屈はそのままに、雑誌連載なので一編あたりの長さが文庫本で4Pほどになったエッセイ。
これなら、回りくどさが苦手な人でも、ひとつひとつをサラッと読めるのではないでしょうか。逆に、小生のようにそれが好きな人には、物足りなく感じる部分もあるかもしれません。
小気味良いテンポで進み、一編に一回は含み笑いをしてしまう。なるほど、こういう「笑い」もありなんだな、と気付かされる作品です。
(2006年読了)
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ユーモア溢れる哲学(?)エッセイ。
テキトーで投げっぱなしな中でいきなり鋭いところを突いてきたりする!
この人がお茶の水女子大で授業してるところが想像つかんな~w