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2月にあった岡本太郎展のグッズ販売で、いいなと思った手ぬぐいが売り切れていて腹立ち紛れに手にとったこの本が思いのほか凄くて買って帰った。
縄文土器の美を公に広めたのが彼だというのはよく知られているけど、他にも仮面、火、石、あやとり、戦国時代の兜といった事象に感受性を刺激されていることに共感。太陽の塔って謎めいている。その謎めき加減はこういう太古から通じる、はっきりとは表にでてこない感覚、恐ろしさの入り混じった感覚につながっているんだなと思った。
この前投稿した「ゆふ」という画集にも同じようなことが書かれていたんだけど、「没入する自分を客観視する、俯瞰する目、遊びがあってこその芸術」ということをタロウさんもおっしゃっている。古典芸能や演劇やバレエを見に行くのに、お話の筋や登場人物を見るというよりそれを役者やダンサーがどう演じるかというほうに興味があって見に行く。なるほどなあ。
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芸術への造詣の深さとか、熱量の高さとか、すごいと思うけど私の読解力だと理解できず。ただ、ゴッホに関する意見だけは腑に落ちた。
もう一度じっくり読んでみようと思う。
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凡人の私には理解(読解?)するのが難しかった。
民族史とか芸術とかに興味があって、いろいろ背景を知っている人にはもっと面白く感じるのかも。
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岡本太郎の著書は不思議な魅力があって、一見すると個々の芸術に関する考察や批評なんだけれども、それらを通して人間や人生についての深い洞察が語られていて、かつその多くが「生きること」について掘り下げて考えるスタイルなので、読んでいて生きるエネルギーが湧いてくるというか、生きていることの実感を得たくなるんですよね。
本作も、様々な美や芸術の世界における「石」「血」「怒り」「仮面」「火」「夜」の性質や意義を考察するというものなのに、読んでいて不思議と力が湧いてくる気がします。
美術や芸術、あるいは民族学や人類学の観点からの評論集という読み方もできますが、それらを通じて「人が生きること」について考察した哲学書として読むこともできますし、そういう意味では強く生き抜くための「自己啓発書」として読むこともできるのではないでしょうか。