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こういう話だったのか!という印象。最初に想像したのとはけっこう違う話だったな、てな思いがあるので、詳しくは語らないことにして。
現代ミステリだけれど、「しゃばけ」を気に入った人になら絶対お薦め。「虚弱な主人公が事件に巻き込まれ、人ならぬものに助けられて活躍」という物語の流れは似ているし。主人公が自分の秘密を知って云々、てのも共通しているなあ。でも別のオリジナリティも生きているので、二番煎じという気はしない。
キャラクターもかなり良い感じ。特に東がすごく良い! 最初「こいつはいけ好かない系キャラだな」と思ったんだけど、なんだか実はめちゃめちゃいいキャラじゃん。後半で出てくる言葉の数々が印象的に響く。カッコいいよなあ。
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畑中氏初の現代小説…だそうです。
今時の少年はこんな素直じゃないし、口も悪い。
主人公が 男の子っぽい女の子 なら話しはスンナリだと思う。
かなり無理があると思うのは私だけだろうか?
内容的には…一応ミステリーなんだろうけど。
どんでん返しはミエてたから、迫力に欠けました。
勿体ないなぁってのが一番の感想。
主人公『夏貴』が親友の焼死の真相を暴き出そうとしたところ、思いもかけずに自らの出生の秘密を知ってしまう。
スケール的にどんどん大きくなって軸が『クローン』へとすり替わる。
お江戸ファンタジーの路線でお願いします。
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畠中さんの初の現代物。
ファンタスティックーミステリーなんでなんでもありと言えばありなのかなと思ったけど・・・正哉は話のポイントでもあるからもっと出てくるのかなとか思ったらあっさりいなくなるんでその辺はちょっとしっくりこなかったけど
東さんとの仲をいい物にするのには仕方なかったのなかとも思ったり・・・。
でも話がちょっと突拍子も無くてそこが・・・ってカンジでしたが
夏貴と東さんの会話とかが良かったなって思う。
いい親子になりそうな予感。
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ストーリーはそこそこ面白いが、ありえない設定を二つ重ねたことでリアリティを損ね、「あるかもしれない」という説得力を欠いてしまった。
作者がそれに気づいたのか、或いは不必要だと思い直したのか途中で軌道修正。携帯電話に乗り移った友人の幽霊は消えてしまった。
登場人物の出し方が中途半端。人間関係も半端。
「しゃばけ」以外では割と面白いネタだっただけに残念。
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最初は面白くて期待していたのに、段々と強引な展開と推理になって行く感は否めない。しかも結局最初の方の人間関係やら感情やらが置き去りにされている感じ。期待外れ。
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出版社/著者からの内容紹介
家族を助けるため燃え盛る家に飛び込み、そのまま正哉は帰ってこなかった。親友をしに追いやった放火犯の正体を必死に追う夏貴がつかんだ恐るべき真実とは? ファンタスティックな長編ミステリ。
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うーん。期待はずれ。クローンとか死んだ中学生の親友の魂が残された携帯に宿るとか、水で発火する化学物質だとか、いじり方次第ではすごい面白いテーマになりそうなピースは嵌まっているのに、なんとも消化不良。ぜんぶ中途ハンパ。。。畠中さんはやっぱ時代ものが秀逸かなぁ。これはこの段階で作品として発行OKになったのがフシギなくらい未完成感。とにかくしゃばけの作家だから売れるだろという見切り発車か。正哉は魂のりうつってまで現世にとどまったかと思えばあっさり後半でてこないし。和美ちゃんもこのままかいな。犯人もちょこっと描写がでてきたぐらいの人だしどんでんがえし感も皆無。しかもなによあのイブキアイコ。。。(唖然)。東はちょっとまともなキャラではあったけど、背負ってるものも無理矢理感だし、夏貴これからガンバレよ生きろよというエールを送る気にもなれない。まあ、クローン人間が実際に赦される世の中になったらどうなるか、みたいな議論するときに、こういう話ありますよ、と参考までに思い出す程度かしら。ほんとにごめんなさい、オモシロク、は、なかった、です。
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主人公・夏貴の目の前で親友の正哉が焼死してしまいます。
残された携帯の中にあらわれた正哉に頼まれ、夏貴は不審な火事の原因を調べることになります。
携帯にあらわれた正哉の最後がなんだかあっけなくって悲しかったです…。
親友との謎解きから、親子での謎解きになっていったのが予想外だったけど、おもしろかったです。
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☆3つにするか4つにするかで3つ。
話的には面白かった。
「しゃばけ」シリーズの印象のまま作品は読まない方が良いと思います。
同じ作者か?と言うほど内容違います。
ああ云うほのぼの系ではございません。
テーマとしては人の命とは?と重たいものを扱っています。
帯に「ファンタスティックミステリー」とかありましたが全然ファンタスティックじゃないです。
リアルです。
どちらかといったらSF?サイエンス的なと言うかメディカル的なと言うか・・・
羊のドリーはどう思っていたのか・・・
と
そういう風に考えさせられる話だと思っているのに何故☆3つかと言うと
結構あやふやに書かれている部分が多かった事。
「しゃばけ」シリーズみたいに時代も妖怪物であると言う事であれば
あれくらいで良いのかもしれませんが
題材がリアルなのに主人公の心理描写や親友の事。あと母と婚約者(義父)の東の
関係があやふやに感じました。
途中から親友が出なくなったのも・・・
親友と解決しないのであれば親友が死んだ事により事件に事件に巻き込まれていく方が良いかな?と
親友が幽霊で出てくるって最初は妖怪が幽霊に設定変えただけか?思ってましたが
二人三脚で問題を解決する相手が途中から義父に変わってしまったので。
読みながら親友はどうした?思いました。
あと和美の件も中途半端に感じたし・・・
通りすがりキャラにしては結構突っ込んできたし、の割には最後まで出て来なかったし
と、そんな所がチョコチョコありましたので☆3つ。
でも内容的には考える作品ではありました。
特に義父、東さんの言葉は1つ1つが印象的です。
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畠中恵作品12冊目
クローン問題という多くの人が言及を避ける重たい主題を扱った小説。しょっぱなから母親は過干渉だわ、火事に飛びこむ親友を助けられずに焼死と相成るわ、自殺にはちあうわ、自分の家も放火にあうわ、携帯電話に意識だけ残した親友が消えるわ、突然母親は再婚すると言い出すわ、かなりシリアス。そしてシリアス度を決定的にするのは主人公が父親のクローンだという新事実!
だけどそれを補って有り余る面白さがある。
主人公は過呼吸に陥りやすく、ちょっとパニックになるとすぐに気絶しかけるような子で、いろんなことを思い悩んですぐに思考の渦に嵌っていくし、死んだ親友の携帯に向かって語り続けたりする精神的もろさがあるけど、それが重たくなりすぎないストーリー展開がいい。
とにかくテンポよくストーリーが進み、謎が気になって気になって最後まで進む。ミステリー、というよりは多分家族とのかかわりとか人の考えとか倫理とかそんなものに主眼が置かれている。
そして準主人公ともいえる義理の父親となる「おっさん」の言うことがいちいち格好いい。もしかしたら理想論かもしれない、でも正論を言い切れる潔さがいい。こんな人が身近に居たら、耳に痛いことを言われる子も知れないけれど、それでも頼りになれていい人生を遅れそうな気がする。
「お前は一人の人間だ。それだけだ。一生懸命生きていればいいんだ。そうだろうが!」───まさに、そう。単純明快。だからいい。
いろんな人物が出てくる、スターのような扱いをされる腕のいい医者も、子どもを愛する母親も、未来を憂える大人も、たくさん出てくるのに、一番正論を吐くのが、真っ当とは言いがたいホストの職についている人物だなんて、皮肉で面白いなぁと思った。また彼自身が自分で「自分と折り合いをつけるために、人生の半分くらいの時間をかけちまった凡人だ。」と言うのがいい。正しいことを言うのが偉い人じゃなくて、普通の人だってことはありうることだ。
殆ど出てこなかった人物が犯人だったり、結構な重要人物なのに前半だけで登場が終わったりするのが難点といえば難点かも。
でも読みおわったあと、満足して「ああ面白かった!」といえる。
しゃばけシリーズとは一味も、ふた味も違う。ほのぼのとはいえない、どこか手に汗握り身につまされるところもある。だけど多分、そういう張り詰めた感が、思い悩みもがき苦しんで助けをかりながらも自分の手で光明を握り締める人間がすきだ。しゃばけシリーズも面白いけど、体が弱いという厳然たる物理的な理由ゆえにそこから抜け出そうと必死にもがこうとはしない若だんなとは、ちょいっと毛色が違うかな。
私の中では今まで読んだ畠中恵作品ベスト1。
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「生まれてこなかったほうがいい命なんかない」よく言われるフレーズだが、科学の暴走によって生まれた命は守られるべきなのか。この作品当時よりも命が粗末にされている現代、突きつけられている問題はとても重たい。時代設定が未来でなく現代なので、突拍子のないストーリーながら物語に入っていきやすかった。最後に持ってきてもよさそうな種明かしが途中で入ってきてここからどう話が進むのかと思ったが、サスペンス色の濃い病院の脱出劇で締めくくられている。せっかく中学生が主人公なのだから、そちらではなく少し青春ぽいところがあってもと思わなくもない。最初怪しい人物だった義父の豹変振りが一番印象的だったかも。
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「しゃばけ」とは全く違う,という感想もあるようですが,「反魂香」の現代語訳ってもしかして「クローン技術」?と思い至りました。
死んだ親友が携帯電話に現れるのは,謎の解明を主人公に託すためと考えれば,途中で消えるのもうなずけるかな。ホストの東さん,実は超伝統のある家の出身で,びっくり。礼儀にうるさいし。いいキャラですね。
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音村夏貴は時々過呼吸の発作に見舞われる中学生。親友正哉の家が火事になり、彼が焼死した。両親を助けようと夏貴の目の前で燃えさかる火のなかに飛び込んでいったのだ。不審火だった。嘆き悲しむ夏貴の耳に親友の声が聞こえてきた。彼の遺した携帯から。そして画面には死んだはずの彼の顔が…。不審火の真相を調べてほしいと彼は言う。家のなかに火の気はなかったし、消火活動も終盤に近づいて、なお激しく燃え上がった不可解な火事だった。放火なのか?なぜ正哉と彼の両親は死ななければならなかったのか?携帯から語りかける友人との二人三脚で、夏貴が探り出した驚愕の真相は…?
畠中恵、初の現代小説。ファンタスティック・ミステリ。
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あらすじを読んだ感じでは、設定からして畠中さんらしいなぁと思ったものですが、思ったより全然重いお話でした。現代モノというのを差し引いても、しゃばけシリーズとはだいぶ雰囲気が違います。
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少し消化不良。亡くなった親友が宿る携帯があの形で失われるのが残念。正哉本人も納得できる形であって欲しかった。
義父となる東が予想外にいい男だったけど。それでも母親の心情の変化が唐突すぎる。
話の背景が大きすぎたかなと感じた。
でもとても読みやすく一気に読み終えました。