紙の本
はじめて解説に感謝しました
2020/12/21 15:05
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投稿者:くぼたま - この投稿者のレビュー一覧を見る
貫井作品を現在乱読中ですが、この」作品は「しかけ」がわかりませんでした。
解説を読んで、はじめてこの作品の「しかけ」がわかった次第です。
貫井作品は意図的に登場人物をフルネームにしたり名字だけにしたりして人間関係を悟らせず、最後のひっくり返すとくいのパターンがあります。
この作品は一番複雑でした。
またやられた。
私のように最後までわからないまま読了した人は、ほかにいませんか?
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熱心に信仰しようとも決して聞けることのない神の声。その声を聞く為に、日々考え、悩む主人公。
キリスト教をテーマにしており、そのテーマ自体はとても楽しく読める。文章もとても上手だ。
ただ、この人お決まりのワンパターンな仕掛けはちっとも楽しくない。下手だ。
この手の仕掛けは島田荘司や綾辻行人にでも任せて、いい加減他の方向でも模索してください。
繰り返しになるが、テーマと文章は大好き。素敵です。
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宗教的なことが多く書かれていますが、無宗派のアタシにも理解しやすかったです。すごい。
解説を読んで初めて全てが理解できたなんてお恥ずかしいのですが、解説を読むまで「は?」「はぁ?」と悩んでしまいました。ゲヘ。
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宗教をテーマにしたミステリー。
やや消化不良になつてゐたやうな氣がするのは私だけだらうか?
2004年5月24日讀了
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全能者・絶対者・超越者という三部構成の末明かされる真相とは?
宗教における神という深遠な存在をテーマにしつつ、ミステリと融合させていく著者の力量に感服。
予型論=タイポロジー、聖痕=スティグマという暗喩も感じられる構成・文章は当に計算しつくされたミステリ。
しかし、それ以上にミステリ評論家・鷹城宏氏の解説を読んで、著者の思惑の一端を垣間見れたような気がした。
浅学を恥じると共に、到底著者・解説者には遠く及ぶはずも無い。
旧教(=カトリック)ではなく、新教(=プロテスタント)を舞台にした父子の神への信仰。
プロテスタントの教説「預定説」。
神は救済する人を予め選定済で、預定せざる者はいかに徳行を重ねようと、神の祝福に与ることは出来ない。
この信仰に早乙女は悩み、反駁する。
神の教えを人に説く身でありながら・・・
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貫井氏の十八番、叙述トリックが駆使された作品。内容はイマイチ。私のように宗教に疎い方にはオススメできない。
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キリスト教と貫井徳郎に惹かれて買ったもの。
父と息子の異様なまでの共通点にぞっとして父子の判別がつかなくなる感じ。
そこはすごいといえばすごいがもう少しストーリーが練られたものだったらもっとよかった。
貫井氏は宗教がお好きなようです。どちらかというと信仰心とかに重点。
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キリスト教を独自の解釈で綴った作品。神とは個とは正義とは…人としての原罪の重さを感じる味わい深い作品。
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―神の声が聞きたい。牧師の息子に生まれ、一途に神の存在を求める少年・早乙女。彼が歩む神へと到る道は、同時におのれの手を血に染める殺人者への道だった。三幕の殺人劇の結末で明かされる驚愕の真相とは?巧緻な仕掛けを駆使し、“神の沈黙”という壮大なテーマに挑んだ、21世紀の「罪と罰」。
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満足感のある一冊でした。『慟哭』を思わせる叙述トリックが鮮やか。基本的には同じなのに、しっかりハマってしまい、「やられた〜」という気分。『慟哭』では同一人物の時間をずらすことによってのトリックだったが、今度は親子2代という違う人物を使ってのトリック。読んでいて、「あれっ?」という瞬間はあったが、些細なことだし、作中人物の記憶違いの問題なのかな〜と、読者がスルーしてしまうように作られているところが巧妙だと思った。
内容については解説が全て語ってくれていると思うので、もはや言うことはありません。
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ミステリー長編。
神とは一体・・・。それを一途に考える牧師一家に起こる悲劇。神は本当にいるのか?もしいるのなら、なぜにこんなに人間を苦しめるのか・・・。
え〜そりゃないよ。ってのが読後の感想。途中から飽きてきて斜め読みしてしまったし、何より読み終えるのに約3日かかりました。それなのにあのオチ。
結局は神はいるのかっていうのを考え続ける親子の話って感じ。一応謎っぽい仕掛けはありましたが、すぐに分かってしまったしな〜。
今まではハズレだな〜と思う貫井作品でも、一気に読ませるものがあったし、読んだ後『読まなきゃ良かった』とか思ったことはなかったんだよね。
でもこれは・・・読んだ後思わず『時間返せ』ってボヤいてしまったもん(笑)
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ううーん…嫌いな話ではないのですが、彼がその行為に至るまでの考えがちょっと短絡なんじゃないのとか信仰と矛盾する倫理観に対しての葛藤がもっとあってもいいんじゃないのとか、そのあたりどうなんでしょう。この話に関しては他のひとがどういう感想を抱いたのか興味があります。
続きがあったら読みたいなあと思いました。なんかもったいないっていうか、もやもやするっていうか。
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慟哭以来、この方の本はけっこう読みました。
今はちょい離れてますが。
わからんでもないが、よくわからない気がした話でした。
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牧師の息子として生まれ、常に神の存在とは何なのかを幼い頃から深く考えながら育ってきた早乙女。また、彼は無痛症・・・つまり、痛みを感じることができない身体だったため、自分は人間だけが持つ特権をもっていないのではないか、想像力を持たない動物と同レベルではないのだろうかというコンプレックスもあり、幼い頃から”痛み”というものに人一倍興味もち、小動物に対して”痛み”を与えて観察するという行為を繰り返していた。
3部構成になっているこの物語。それ自体にもトリックがしかけてあり楽しませてくれるのだが、宗教における神の絶対的な存在と、それを信じるが故の疑問、葛藤、そして行動。重いテーマながら、それが3部にわたって一貫して書かれていて、このトリックがなくても十分読み応えのあるものだと思う。自分は宗教とはほぼ関わりなく生きてきたが、早乙女のように生まれた時から教会にいるという環境では、神とはこんなにも絶対的な存在で、これほどに人生に影響を及ぼすものなのか。
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2008/10/8
デビュー作の「慟哭」は非常に面白かったのに、その後に読んだこの人の作品はどれもいまひとつ。久しぶりに読んだこれもやっぱりダメだった。退屈で仕方ない。頑張って最後まで読んだけど。
教会に生まれた牧師の息子が「神の愛」を求めるあまり殺人に走る。父と子、繰り返される過ちと罪。もうね、文章からしてなんか仕掛けてあるんだなーという感じがダメだ。淡々としているのに、それがまたわざとらしさ満載で。
でも最後まで読んだ後に解説読んだら面白かった。解説って時々当たりがあるから好きだ。というわけで単行本ではなく文庫版をオススメします。