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みんなのレビュー26件

みんなの評価3.6

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紙の本

個人的には、シリーズ中最高の出来だと思う。伸坊の真摯な態度、弟子を見守るかのような河合の優しい対応、お互いが高めあう、学問はこれでなくちゃあいけません

2004/11/04 21:15

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「南伸坊が各分野の第一人者と語り合うシリーズ。今回は日本で初めてユング派精神分析家の資格を取得した河合隼雄に、心について教えを乞う」個人講座。

生物学、免疫学、解剖学に続く本だけれど、伸坊の理解がどんどん深まっていくのがよくわかる。

予習と13の講話からなる構成で、各講、そのテーマについて先生との話から、南がそれをどう理解したかが書かれ、それについて河合から答えのような長い説明が入り、先生の一言というまとめで終わる。伸坊のイラストが各講にはいって、内容も高度なのに読みやすい。これはシリーズの姿勢もあるだろうが、とくに河合の考えに合致しているからだろう。

話は、催眠術、心理学の科学性、心理療法の実態、人間の行動、人間関係、箱庭、ロールシャッハなどどれも身近なものばかりだが、河合のわかりやすい説明もあって、スンナリ頭に入ってくるところがありがたい。さらに言えば、南伸坊が真面目で、自分のできる範囲で少しでも正確に理解しようとする姿が心地よい。

面白いのは矢張りフロイトだろう。フロイトの精神分析というのは、あくまで、人間の心理を理解する一つの解釈に過ぎないが、それをめぐって対立があり、ヨーロッパとアメリカでは受け容れられ方が異なることがうまく説明されていて、次第にアメリカのカウンセリングの背景にあるものが浮き彫りにされてくるのは、その道の人には常識ではあっても素人には大変ためになる。

また、心理療法が、医学と教育という二つの流れからなっているというのを読むと、なぜ文学部の先生がこの分野で発言をしている理由がよくわかる。ま、医学者と違って文学者だから、責任がないから気楽だろうなあというのは、私の偏見だろうけど。それから、「ガイダンス」という日常使っている言葉が、教育用語だということも、この本で初めて知った。

また、精神分析というのはあくまでフロイト個人の手法というか考えをいうので、アドラーは個人心理学、ユングは分析心理と名乗り、折衷派というのもあって、皆がそれぞれ独自の名前をもつというのも、心理学を理解するうえでは案外重要なことかもしれない。正直言って、武道や空手の流派争いを連想するのが一番近いかもしれない。学問なんざぁ、所詮そのレベルのものではある。

心理療法における転移と逆転移、それが生むであろう複雑な人間関係なども真剣に語られる。ここらは、ハーストの事件と関連付けたりすれば、もっとわかりやすい。うーむ、京極夏彦の関口巽などは、この症例に近いのかもしれない、などと納得。

それから、箱庭療法の結果について、伸坊が芸術家としての発言を短絡的にしてしまうのに対し、河合がそれを嗜め、次回に伸坊が素直に反省をするくだりや、物語の重要性を南が指摘したのに対し、自分で言いながらそれを重要視してこなかったことを反省する河合という、先生と生徒が互いに高めあっていく姿は、大げさな表現だけれど、感動的である。

ともかく、南伸坊の切れのよい解説と深い理解が印象的で、それはシリーズ中でも最高ではないかと思ってしまう。そのせいか、どれが先生の言葉で、どれが生徒の言葉か分からなくなる。分かるといわない素直さも心地よい。まだ奥があるということの面白味、学問の楽しさが伝わってくる。それがあとがきで、今後の勉強会への参加するという南の言葉に繋がっていく。このシリーズは、もしかすると私たちの科学離れを止めるものになる大変なものかもしれない。

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2004/10/11 22:40

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2004/10/23 00:51

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