紙の本
歴史好きなら必読の小説である!
2011/05/19 22:24
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投稿者:ゆい吉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
豊臣治世時の奥州仕置きの際に、三戸城主南部信直に対抗して、その家臣で南部一族である二戸城主九戸政実が反旗を翻したことにより、蒲生氏郷を総大将とする豊臣軍が二戸城を包囲し、劣勢ながらも策を用い堂々と戦い、部下全員を助けるという誘降の謀計にかかり斬罪とされた話である。
サブタイトルに秀吉に喧嘩を売った男とあるが、まさしくその言葉通りで、板東武者の心意気で劣勢ながら豊臣軍を打ち破り、勝利するかと思われた。
豊臣という勝者の歴史に抹殺されたすばらしき武将『九戸政実』を取り上げ、世に知らしめてくれた作者には、本当に頭が下がる思いである。
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九戸政実
2020/06/09 09:58
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
やはり最終巻は一番面白かったです。少しでも気になったら読んでほしいです。数ではかなわないと権力にすり寄る者達は「火怨」の赤頭など思い出しました。1,2巻では歯がゆい所もありましたが男九戸政実は凄かったです。
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天下人に抗った天晴れな九戸党の生き様
2019/03/16 14:15
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
天下人秀吉に最後に抗った九戸政実を描いた大作の最終巻。
ついに十万の秀吉軍を迎えるに至り、五千の兵をもって二戸城で迎え撃つ。城に押し寄せる敵をことごとく打ち払い、敵を翻弄する九戸党の姿は痛快そのもの。現在は九戸城と呼ばれる戦いの舞台にも訪れたくなる。
そして、ついに迎える終焉の時。九戸政実はじめ九戸党全体の、その最期まですがすがしく天晴れな生き様に心を打たれる。
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天を衝く3
2020/09/02 11:03
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
蒲生氏郷を総大将とした10万の軍がやってきた。九戸党は奇襲で局地戦に勝利し意気軒昂であった。そして九戸は籠城作戦に出る。籠城でも九戸軍は強さを発揮し蒲生軍を打ち破る。戦が長引けば10万の豊臣秀次軍も到着する。
九戸政実はどのような行動をとるのか。
天を衝く3作はどれも読み応えがありました。戦の原因から始まり、戦の終わりまで
武士の生き方等にちょっと感動しました。
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東北の地に生きる人々、そして武士の壮絶な歴史ロマン。
時代背景は『火怨』→『炎立つ』→『天を衝く』と続く。
格好良い生き方の男達に惚れますよ!涙しますよ!引き込まれますよ!
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著者の郷土に対する強い思いを感じさせる陸奥三部作最終章『天を衝く』最終巻。このシリーズの主人公は変らず熱くて惚れる。
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目前に迫る十万の豊臣秀吉軍。日本中がひれ伏した敵に、わずか五千の兵で九戸政実は喧嘩を売った。策を尽くし、鍛えた武力で敵を翻弄する九戸党。誇りをかけた最期の戦いを待ち受けていたのは―。『炎立つ』『火怨』からつづく、陸奥の男たちの熱き魂を描いた歴史巨編「三部作」が、万感の最終幕を迎える。
2009.6.2読了
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・1/6 読了.読むスピードが加速してしまった.夜を徹して読んでしまい、眠くてしょうがない.それにしてもいつもハッピーエンドなんだかハッピーじゃなかったんだか、ちょっと爽快でちょっと残念な終わり方である.この人の特徴なのかもしれないが、できたら思いっきり爽快に終わってくれる物語があってもいいような気がする.そのうちそういう作品を読むかもしれないから、期待していたい.
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2011/6/22 Amazonより届く。
2012/3/12 一日で読了。
いよいよ、秀吉軍との勝つ見込みのない闘い。勝つ見込みのない闘いなのに、実質上勝ちを収める政実。終わり方は、高橋さんもあとがきに書いてるように少しあっさりしてるけど、これで良いように思う。
それにつけても、今、苦難に立ち向かう日本で、このように戦略を立て、工夫をし、実践してくれる政治家はいないものか!世の中見渡せば、本作品での秀吉、氏郷みたいな人物の多いことよ。少なくとも私は政実的に生きて行きたい。
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信長が天下統一へ動き出した頃、陸奥の南部家では内紛が続いていた。九戸党棟梁であり新たな時代を予見し、戦の天才である『九戸政実(まさざね)』は、ついに宗家を見限る。北の鬼が一族郎党を束ねて東北の地を駆け巡り、日本中がひれ伏した10万の豊臣秀吉軍にわずか5000の兵で喧嘩を売った。策を尽くし、敵を翻弄する九戸党。誇りをかけた最期の戦いを待ち受けていたのは・・・。「火炎」「炎立つ」に続く陸奥(みちのく)の男たちの熱き魂を描いた歴史巨編3部作の最終章。歴史の本流にはでてこない反骨の男の生き様。滅びの美学として小説としては面白いが、先見性・大局観という意味では主人公としては少し無理があるかも。
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自分自身の実家が九戸城跡地で(住所も「城の内」です!)(^^; 地元もいいところの話、九戸政実は秀吉に最後まで抵抗した最後の武士、としての知識程度でしたが。実家を立てる際にヤジリの残ったままの頭蓋骨が出てきてけっこう騒いだことも覚えております。なので一度読みたかったのでした。Ⅰ〜Ⅲ一気!でした。小学生の時、「竜馬がゆく」を読み、一生の宝物、と思い、龍馬の生き方にあこがれて、今の自分があります。が、この「天を衝く」をその頃に読んでいたら、生き方自体変わっていたかもしれません。それくらいインパクトがあります。まあ、今の年になってから読んだから、、なのかもしれませんが、、。この生き方 今からでもあこがれとしていきたいと思います。作者高橋克彦さんと同様、「心は九戸党」をこれからの座右としていこうと思いました。
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中央に屈せぬ奥州。
九戸政実は、しかし、この本以外では、こんなふうに“大物”としては描かれていないだろう。
これも、勝った側の作った歴史の結果なのだろうか。
まあ、それにしても痛快な物語だった。
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秀吉軍10万人にわずか5000人で南部の義を守るために戦った九戸政実。知徳体が全て備わった希有な存在。魅力は人知を越えた戦略戦術が満載。更に合戦時の飛び交う無数の数の音が躍動感に彩りを与えている。その気になれば伊達政宗と手を組んで秀吉に対抗できるだけの勢力を持てたはずなのに・・。疑問が解消するのはクライマックス時の和尚の言葉。 「人が人であることを問う事の無意味さ 」 流石筆者が7年間かけて書き綴った大作。 水滸伝を彷彿させます。いや~一気読み。圧巻の☆×5。
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もう東北の正史はこれでお願いします!な、熱い東北時代物。
高橋克彦さんの東北三部作の〆に当たる本作は、
戦国時代末期の「武士の終焉」を
ロマンと熱量あふれる文章でがっつり描いています。
とにかく熱く、血がたぎるお話なのですが 、
文章の歯ごたえも抜群で、かなり消耗します。
ようし、読むぞ!と、気合を入れて一気読みするのがオススメ。
なお、本作の前には、東北三部作の「火怨」「炎立つ」を読んでおくと何倍も楽しめるかと思います。
作中で出てくる過去の戦いに言及された時、
「貞任がやったアレか!」といった具合に、
ぐっとくることうけあいです。
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2012-121
陸奥シリーズ最終章。
九戸党の最後は潔くて格好いい。
政実と実親。
どちらかが南部の棟梁になっていたら今の東北はどうなっていただろう。
でも、今の東北を見ていたら陸奥の炎は今も生きているんだなぁと思う。