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紙の本
師弟の出会い
2006/06/29 23:41
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
平将門と言うのは現代においても異様な人物といっていいだろう。何せ、大手町の一等地に社を構えているのだから。明治以降、移転しようとして災難が降りかかったと言う話に事欠かない。
歴史は常に勝者のものである。古事記にいう、まつろわぬ神々というのは、体制に従わなかった地方豪族たちだともいう。そういう観点から見れば、怨霊として扱われた将門も、体制に都合の良くなかった人物だったと言うことなのだろう。本作も、そんな視点から描かれている。
主役は平将門のようだが、実際の主人公は賀茂保憲であり、平貞盛である。それぞれが、将門を認めつつも、それぞれの鬱屈した感情で彼に立ち向かう。その状況を見て、笑っているのは一体誰なのだろうか。
良作とは思うが、最後だけは納得行かない。あのような展開にするのならば、途中で別の展開にすればよかったはずであり、苦労して陰陽術などに理屈をつけたのに、矛盾した行動と言える気がする。…まあ、楽しく読めたからいいけど。
紙の本
脇キャラの逆襲
2005/11/21 19:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の三雲岳斗さんは、私の認識では、「M.G.H.」で、知られる作家さんで、どっちかというと、ハードSFの作家だと、認識していたのが、
ハイパー伝奇時代小説の本作で、認識が一転。
大変身と、言う感じで、大変驚いています。
本作は、イントロの平将門の乱が、平定されるところから始まりその後、話しは、甲斐や、信濃の国で展開するのですが、登場する人間たちが、これまた、多種多様で凄いの一言です。
忍者に、陰陽師、神仙思想で大陸の方術使い
(こういうのに、詳しくないので、間違っていたら
ごめんなさい。)
屈強な僧兵、菅原道真の末裔、平将門の親族、そして、勿論鬼王丸
と、いう名の名乗る、死んだはずの平将門。
これらが、入り乱れて、戦います。
そして、ラストには、なんと、安倍晴明まで、出てくるサービスぶり。
平将門って、首だけが、飛んでの首塚があったり、もう充分すぎるほど、物語性のある話しや伝説を我々に与えてくれていますが、今回は、平将門本人より周りにキャラ立ちの脇役を配置しその相乗効果で、将門を盛り上げており、もう、詰め込みすぎの感ありの、一冊です。
ここ最近では一番読書前と読後感のギャップが大きかったかもしれません。
歴史の事件の違う一面から光をあてた新解釈と
違い、とにかく、考えられるだけのエンターテイメントの要素を
入れてみたと、言う感じ。
知らない間に、大変身をとげた三雲岳斗さんの、今後に注目すべきこと、
間違いなしです。
因みに、本書は、雑誌「本の雑誌」で今年の上半期
のベスト本10冊に選ばれていました。
紙の本
再読感想。
2017/03/12 09:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
陰陽師を含めた術士のあり方、術についても合理的な説明をつけているのが面白い。
そして能力あるものが認められても、それが権力者に便利に使われるだけという政治構造のあり方が妙にリアル。現代社会批判にも通じるものがある。
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