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さよならバースディ みんなのレビュー

  • 荻原 浩 (著)
  • 税込価格:1,76016pt
  • 出版社:集英社
  • 発行年月:2005.7
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー45件

みんなの評価3.5

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/08/10 23:26

主人公真のように純粋な気持ちで女性を愛したいものである。

投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

山本周五郎賞受賞第一作。受賞作『明日の記憶』と同じようにシリアス系の作品。
ただし本作はミステリーテイストも含まれている。
タイトルにもなっているボノボ(ピグミーチンパンジー)のバースディは東京霊長類研究センターで生まれた天才子ザル。
人と会話の出来る有能猿である。
主人公で大学助手の真や彼の恋人で大学院生の由紀たちが進める「バースディ・プロジェクト」であるが、ある日由紀が飛び降り自殺してしまう。
本作で描かれてるのは明らかに大人たちのヒューマン・ドラマである。
出世欲の強いのは横山秀夫氏の警察小説に登場する人物達だけではない。
本作に登場する大学教授たちもそうだ。
ある意味彼らの方が俗物的なのかもしれないな。
彼らにとってはバースディは単なる実験動物にすぎない。
対照的に真や由紀にとってはバースディは我が子のように可愛いのである。
バースディに対する接し方・考え方のコントラストが全編を通して支配し、物語をより感動的なものとしている。
多少、細部にわたり説明不足の点もあるかもしれない。
というかもっと他の登場人物の描写の枚数が足りないと言うのが正直なところ。
この物語の主人公真には荻原氏特有のユーモアはいらない。
なぜなら彼には誰にもない優しさを持ち合わせているから。
それだけで読者は満腹になるのである。
あらためて荻原氏は読者の味方であると認識した。
いや小市民であるわたしの味方であると言った方が適切なのであろうか(笑)
世の中がどんなに変わろうとも信じきってまっすぐに生きることの尊さを諭してくれている。
主人公真のように純粋な気持ちで女性を愛したいものである。
話の内容的にはこぢんまりとまとまりすぎているかもしれない。
しかしそのあとは読者がどう受け入れるかによって凄く感じ方が変わってくると言える。
たとえば、ちょっと謎めいた存在の由紀である。
彼女は、プロポーズされた日に自殺するのであるが、やはり安達先生とのことでかなり良心がとがめたのが事態を急がせたのではないかと思ったりするのである。
あとは読んでのお楽しみかな(笑)
真の人生を心から応援したい。
彼には由紀の分も幸せにならなければならない使命があるから・・・
活字中毒日記

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低い評価の役に立ったレビュー

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/10/20 20:19

二打席連続本塁打を期待しちゃあいけないんでしょうが『明日の記憶』というホームランあとの凡打ですね。ミステリとしてもSFとしても、意外性は皆無、感動零。どうしたんでしょ

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は、結構好きなんですね、荻原浩。ただし、評判になり私も読んだ『明日の記憶』ではなくて、かなりまえに読んだ『誘拐ラプソディー』がいいです。子供と大人のちょっとずれた会話、なんだかクレヨンしんちゃんをもっと素直にしたような小さな伝助の吐き出す「ふぁ〜」「コケコッコー」「トレントレン」「ンガッ」「けぽ」といった言葉が楽しくて仕方がないわけです。
荻原浩=『明日の記憶』と思っている人には、一読を薦めますが、今回の本で重要な役割を果たしてくれるのは、ボノボ、別名ピグミーチンパンジーのバースディです。歳は三歳九ヶ月とありますが、正直、人間にすればどのくらいなのかは分りません。ま、伝助と似たようなもの、と思えばいいかもしれません。ただし、力はあります。
とはいえ、主人公は人間です。年齢がはっきりしない、という点は困るのですが、30前後で大学の助手である田中真が大役を務めます。そして真の共同利用研究員で、バースディの言語能力を引き出す装置を考案したのが理学部の大学院生である由紀、年齢は多分25歳です。
で、彼らの功績を自分の売名に利用しているのが霊長類研究センター心理研究セクションの主任教授である野坂で、もう一人が大友教授。彼らに資金を提供しているのがSES財団という単純な構図。で、この実験の成功を聞きつけて、野坂に取り入り、センターに出入りし始めたのがライターの神田祐介。舞台となる研究センターがあるのが東京の西端、奥多摩町の山間。
センターは真が所属する大学が中心となり、この地域のニホンザルを観察する拠点から、現在は霊長類全般の研究を行っています。SESとは日本特殊教育教会で、教育産業界の大手、学心社のオーナー高杉ファミリーが中心となって設立した財団法人。で、真たちの研究は、わかりやすく言えば「もともと知的障害児の言語教育システムの開発」のためのものであったといいます。
動物を使った言語研究、ああ、『アルジャーノンに花束を』か、って連想する人は多いでしょう。どろどろした部分も似ています。ただし、このお話に限れば、ユーモアも感動もありません。松田行正の手になる装丁、私は好きですが、内容は・・・、ちょっとないかなあ。ミステリとしてもありふれているし。
初出は、「青春と読書」、2003〜2004の間、連載されたものだそうです。一般に、出版社のコマーシャル誌に掲載された作品は、小粒なものに終るケースが多いのですが、内容はともかく、ボリュームと造本は立派です。その分、期待したのですが、空振りの印象は否めません。扱ったテーマが悪かった、そう言っておきましょう。

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紙の本

主人公真のように純粋な気持ちで女性を愛したいものである。

2005/08/10 23:26

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

山本周五郎賞受賞第一作。受賞作『明日の記憶』と同じようにシリアス系の作品。
ただし本作はミステリーテイストも含まれている。
タイトルにもなっているボノボ(ピグミーチンパンジー)のバースディは東京霊長類研究センターで生まれた天才子ザル。
人と会話の出来る有能猿である。
主人公で大学助手の真や彼の恋人で大学院生の由紀たちが進める「バースディ・プロジェクト」であるが、ある日由紀が飛び降り自殺してしまう。
本作で描かれてるのは明らかに大人たちのヒューマン・ドラマである。
出世欲の強いのは横山秀夫氏の警察小説に登場する人物達だけではない。
本作に登場する大学教授たちもそうだ。
ある意味彼らの方が俗物的なのかもしれないな。
彼らにとってはバースディは単なる実験動物にすぎない。
対照的に真や由紀にとってはバースディは我が子のように可愛いのである。
バースディに対する接し方・考え方のコントラストが全編を通して支配し、物語をより感動的なものとしている。
多少、細部にわたり説明不足の点もあるかもしれない。
というかもっと他の登場人物の描写の枚数が足りないと言うのが正直なところ。
この物語の主人公真には荻原氏特有のユーモアはいらない。
なぜなら彼には誰にもない優しさを持ち合わせているから。
それだけで読者は満腹になるのである。
あらためて荻原氏は読者の味方であると認識した。
いや小市民であるわたしの味方であると言った方が適切なのであろうか(笑)
世の中がどんなに変わろうとも信じきってまっすぐに生きることの尊さを諭してくれている。
主人公真のように純粋な気持ちで女性を愛したいものである。
話の内容的にはこぢんまりとまとまりすぎているかもしれない。
しかしそのあとは読者がどう受け入れるかによって凄く感じ方が変わってくると言える。
たとえば、ちょっと謎めいた存在の由紀である。
彼女は、プロポーズされた日に自殺するのであるが、やはり安達先生とのことでかなり良心がとがめたのが事態を急がせたのではないかと思ったりするのである。
あとは読んでのお楽しみかな(笑)
真の人生を心から応援したい。
彼には由紀の分も幸せにならなければならない使命があるから・・・
活字中毒日記

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紙の本

泣けるが薄い!

2006/07/04 22:02

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る

バースディとは東京霊長類研究センターのボノボ(ピグミーチンパンジー)。このバースディは人と会話ができる。「バースディプロジェクト」に関わる真。一緒に働く由紀に結婚を申し込んだ日、あろうことか由紀は飛び降り自殺をしてしまう。
何よりこのバースディがかわいい。真や由紀たちはバースディを自分の子どものように可愛がります。研究のために利用されるバースディがかわいそうになってきます。それがわかっていながら、愛情をもって接する真と由紀。その切なさも伝わってきます。
そんな研究も恋人由紀の飛び降り自殺というショッキングな出来事で暗転。ここからドラマはなぜ飛び降りたのかに変わっていきます。目撃者はバースディだけ。人と会話できる能力を最大限利用し、真相を究明しようとします。
研究対象という動物と人間のエゴ。真も悩みながら、真相にたどり着きますが…。切ないんですよね、本当に。
切なさと裏腹にバースディを大学部内をの権力争いの描き方や、安達先生と由紀との関係などもう少し枚数を使って欲しいかった。前半が非常に良かったと思ったのはわたしだけでしょうか。真相も予想どおり。途中でわかってしまいました。
真とバースディとの会話「マコ 、メ、 ミズ」というのがずっと残り続ける作品です。
動物を主人公とし、その愛情が痛いほど伝わってきます。本当に可愛い。かたや人間はなんて勝手なのだろうと思える作品でした。
しかし、荻原さんだけにもう少し重厚さを求めたい気がするのです。十分には楽しめる快作といったところでしょうか。

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紙の本

二打席連続本塁打を期待しちゃあいけないんでしょうが『明日の記憶』というホームランあとの凡打ですね。ミステリとしてもSFとしても、意外性は皆無、感動零。どうしたんでしょ

2005/10/20 20:19

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

私は、結構好きなんですね、荻原浩。ただし、評判になり私も読んだ『明日の記憶』ではなくて、かなりまえに読んだ『誘拐ラプソディー』がいいです。子供と大人のちょっとずれた会話、なんだかクレヨンしんちゃんをもっと素直にしたような小さな伝助の吐き出す「ふぁ〜」「コケコッコー」「トレントレン」「ンガッ」「けぽ」といった言葉が楽しくて仕方がないわけです。
荻原浩=『明日の記憶』と思っている人には、一読を薦めますが、今回の本で重要な役割を果たしてくれるのは、ボノボ、別名ピグミーチンパンジーのバースディです。歳は三歳九ヶ月とありますが、正直、人間にすればどのくらいなのかは分りません。ま、伝助と似たようなもの、と思えばいいかもしれません。ただし、力はあります。
とはいえ、主人公は人間です。年齢がはっきりしない、という点は困るのですが、30前後で大学の助手である田中真が大役を務めます。そして真の共同利用研究員で、バースディの言語能力を引き出す装置を考案したのが理学部の大学院生である由紀、年齢は多分25歳です。
で、彼らの功績を自分の売名に利用しているのが霊長類研究センター心理研究セクションの主任教授である野坂で、もう一人が大友教授。彼らに資金を提供しているのがSES財団という単純な構図。で、この実験の成功を聞きつけて、野坂に取り入り、センターに出入りし始めたのがライターの神田祐介。舞台となる研究センターがあるのが東京の西端、奥多摩町の山間。
センターは真が所属する大学が中心となり、この地域のニホンザルを観察する拠点から、現在は霊長類全般の研究を行っています。SESとは日本特殊教育教会で、教育産業界の大手、学心社のオーナー高杉ファミリーが中心となって設立した財団法人。で、真たちの研究は、わかりやすく言えば「もともと知的障害児の言語教育システムの開発」のためのものであったといいます。
動物を使った言語研究、ああ、『アルジャーノンに花束を』か、って連想する人は多いでしょう。どろどろした部分も似ています。ただし、このお話に限れば、ユーモアも感動もありません。松田行正の手になる装丁、私は好きですが、内容は・・・、ちょっとないかなあ。ミステリとしてもありふれているし。
初出は、「青春と読書」、2003〜2004の間、連載されたものだそうです。一般に、出版社のコマーシャル誌に掲載された作品は、小粒なものに終るケースが多いのですが、内容はともかく、ボリュームと造本は立派です。その分、期待したのですが、空振りの印象は否めません。扱ったテーマが悪かった、そう言っておきましょう。

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2005/10/17 16:07

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2006/01/17 20:58

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2006/12/07 23:24

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2006/12/09 17:18

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2006/12/18 19:37

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2007/11/03 02:30

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2007/12/01 14:51

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