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ラバ通りの人びと みんなのレビュー
- ロベール・サバティエ (作), 堀内 紅子 (訳), 松本 徹 (訳)
- 税込価格:935円(8pt)
- 出版社:福音館書店
- 発売日:2005/08/04
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文庫
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紙の本
1930年代のパリ。庶民の生活の描写が秀逸
2020/06/24 22:16
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供の頃に読んだ本の再読がマイブームだ。紐解いてみたら、そのディテールの細やかさに、初読の頃の私は気づいてなかったかもと少し驚く。母の急死で孤児になったオリヴィエ少年の孤独な半年が、1930年代のパリの庶民の生活を背景に描かれている。特に、物語の中に登場する、当時の商品広告や看板、映画、歌などは、実際のものがきちんと描かれ、そのディテールの懲り方がこの物語の奥行きを深くしているような感じだ。特に、この物語の中でいちばん好きなのは、体の障害のため「クモ男」と呼ばれている男、ダニエルの部屋の描写だ。
「小さな部屋は修道院の僧房のようにすっかり白く塗られていて、ドアの内側に貼ってあるボッティチリの「春」の複製だけが飾りだった。汚れてべたついた古アパートの中とはとても思えない。(略)銅製のベッド、コップにさしたツゲの枝、琺瑯びきの洗面器と水さしが置いてある洗面台。」
この潔い住まいのスタイルにこころから惹かれました。ディテールの描写はおしなべてこんな風。
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