紙の本
ついつい読んじゃうんですね。そういう意味で上手いんでしょうが、なんだかテレビ見てるときのノリなんですね。一歩も出ていない。それに、カバー写真。レトロじゃなくて古臭い。何だか仲間で楽しんじゃってるつーか
2005/11/19 17:01
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直、安っぽい写真だななんて思いますね。完全に1970年代でしょう。ここでギターを抱える少女が、きっと主人公に擬せられているんでしょうが、ムード、合ってないですね。ふるーい自費出版本、或はむかしマリファナやってました、風ですよね。このカバーでこの本を手にする人は少ないだろうなあ、私はそう思います。新潮社装幀室には珍しいハズシタデザイン。ちなみに、モデルは中ノ森バンドの Ayako Nakanomori で、奥付にはスタイリストも含めてもっと詳細なデータが載ってます。興味ある方はどうぞ。
で、主人公は二人。まず、巨乳グラビアアイドルを要することで経営の建て直しに成功した芸能事務所「フェイス・プロモーション」に勤めて3年になる宮原祐司がいます。自分がマネージャーになった女性を上手く売り出すことが出来なくて自信喪失気味のヘタレで元バンドマン、29歳。
で、もう一人がそのうだつの上がらないスカウトマンに眼をつけられることになる19歳のギター担当の柏木夏見がいます。彼女が「疾風ガール」です。彼女が所属するバンドがペルソナ、ヴォーカルが美形でカリスマのカオルこと城戸薫、ベースがシンこと木村仁志、リーダーはドラムスのハタヤンこと畑中出。で、夏美の付き人が少女真緒で、薫の同棲相手が塔子。ちなみに薫と塔子はお似合いの美男美女のカップル。
で、宮原はひょんなことからペルソナのステージを見て、夏美の才能に舌を巻き、このままにしておくのは勿体無い、何とか自分の手でプロにしたいと思うのですが、いかんせん、自分の事務所は巨乳以外は受け付ける気がない。そこでヘタレ男の煩悶があります。天才を前にした凡人の苦しみ。
構成は、プロローグ、1から5章とそしてエピローグ。各章の扉には歌詞らしきものが載っています。多分、パラノイアの持ち歌なんでしょうが、どうもこの類のものは歌にしてこそ聞けるものの、活字で示されると、その稚拙さに違和感んというより嫌悪感を抱きますね。これがなくても構成上は全く問題なにのですから、やめたほうがいいのではないでしょうか。
誉田哲也は1969年生まれ、学習院大卒。2003年『アクセス』でホラーサスペンス大賞特別賞受賞。
新潮ケータイ文庫に連載されたものに加筆訂正。
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音楽関係の話ありの推理小説てきな感じでかなり面白かった。
これは音楽好きな子なら読んでも損はない。
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中ノ森BANDのボーカル・文子をモデルにした小説。池袋が舞台ということもあって、物語に入り込みやすかった。
主人公・夏美のサバサバした性格と思いっきりのいい行動は正に疾風のごとく。
中ノ森ファンはもちろん、ロック好きにもおススメの一冊。
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『下妻物語』は現代の日本の少女をとことん戦うキャラクターに変えて痛快無比だったけれど、ここに今度は小説というかたちで、少女ヒロインがまた一人誕生した。現代日本のメディアに露出される少女たちの馬鹿さ加減を毎日見せつけられていればこそ、こうしたタフガイならぬタフガールの登場が、おじさんたちの救いになっているのかもしれないけれど。
夏美はインディーズ界をメジャーめがけて駆け上りつつあるロックバンド、ペルソナ・パラノイアの天才的ギタリスト。彼女の一人称と、芸能マネージャー祐司の三人称を交互に綴りながら、物語はエネルギッシュに進行する。
この作家『アクセス』でホラーサスペンス大賞で特別賞を受賞している。その作品については、欠点も見られるものの、こと現代を描く才能という意味では、きらりと光るものを確かに持っていた。本書では、そのあたりを存分に発揮し、久作とはがらりとジャンルも空気も変えて、一気に勝負をかけてきた。
何よりも魅力的なヒロイン造形がこの作品の成功の核である。バンド仲間たちの個性も、芸能プロダクションやライブハウスの大人たちについても、しっかりした人間描写があるからこそ、世界が活き活きしている。
ロックバンドの世界に関する情報の質についても興味深く読ませてもらった。
ジェン・バンブリー『ガール・クレイジー』(2000年、河出書房新社)を読んだときに、少女魂のしなやかさに惚れ込んで、独り絶賛してしまったことを久々に思い出した。『男殺しのロニー』のように、殺し屋たちを手玉に取る大人の女の格好よさも気持ちがいいが、大人になりかけていない(だからこそまだなんにでもなれる)少女の疾走ぶりは、さらに嬉しい。
元気をもらえる本であるけれど、十代ゆえのデリカシーを思い出させてもらえる、ちょっと痛みを伴って、じんわり涙腺を刺激される作品でもあったりする。この微妙な空気の流れを描ける作家っていうだけで、ぼくにはとても貴重な存在という気がする。作家はこうでなければ、という感性が確かに存在することへの安心感とでも言おうか。
一応青春小説みたいに扱われているが、広義でミステリーと言えると思う。謎を探り出す探偵役を夏美と祐司がこなしているといった構図に見えないこともない、という。
ちなみにカバー写真が気になる。中ノ森BANDという実際にる少女バンドなのだが、そのギタリストがこの作品のイメージにぴったり過ぎる。読中にカバー写真を眺めながらっていうスタイルは、ぼくの場合あまりなかったはずなんだが……。
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『武士道シックスティーン』の誉田哲也作品の中で、評価が高かった作品ということで読書。
・あらすじ
愛器の真っ赤なギブソンをかき鳴らすペルソナのギタリスト・夏美。彼女をスカウトしようと芸能マネージャー・祐司が必死になる中、ペルソナのボーカリスト・薫が突然の自殺を遂げる。
まぁ普通でした。漫画のような軽い雰囲気で、夏美も『NANA』に出てくるような女性。漫画とか映像化するとそれなりに受けそうな雰囲気はあるけど、軽さのためか心に響くものはなかったような…。
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好きな作家さんなだけに本当は読むのやめようと思っていたんですが...
この方なりにどうロックを書いていくのかなーという興味には勝てず...。
そしてやはり失望。
ロックに対する想いやかかわり方が違う以上、価値観や表現方法の違いが
あって当然なのですが、やっぱりこういう感じになっちゃうんだよね。
ロック+ガーリー小説! ってことでいうとガーリーの部分はまだ、面白く読めるんだけど
これがロック小説かっていうと....ねぇ。
作品の中に楽曲の詩なんて入ってきた段階で、イメージが付いてしまうし
その時点で興ざめ。コミックではありますが、TO-YやBECKがそれなりに
成功したのは、作品中にその楽曲の詩を入れなかったことだと思うんスよね。
それなりに調べたり取材したんでしょうが...やっぱり薄っぺらい。
この部分は譲れない(笑)。
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バンドのお話。
中ノ森バンドのフロントの女の子がモデル、とのこと。
調べてみると、解散しとるんやのう…。
バンドって大変なんやのうやっぱり。
面白かったです。
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バンドを辞め芸能事務所で働き出した29歳の祐司。
偶然出逢ったバンドの女の子・夏美に惹かれる。
祐司目線と夏美目線で交互に描かれる。
ある事件が起きて、後半は謎解きとなるのかと思ったけれど
あくまで軸はバンド物語だった。
【図書館・初読・9/17読了】
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「武士道」もそうでしたが、男の子(特におじさん)のつぼを押さえた、女子キャラクターがうまいです。
悪くない、悪くない。
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■09117.
<読破期間>
H21/9/4~H21/9/5
<本の内容>
あたし、夏美。19歳、んでギタリスト。
愛器の真っ赤なギブソンで、大好きなメンバーとぶっ飛んだライブの毎日…ずっと続くと思ってた。
魂の底からリスペクトしてたボーカルの薫が、突然自殺するまでは。
真実を確かめなきゃ、死んだなんて認めない!
気弱な29歳の芸能マネージャー・祐司を引き連れ、今あたしは走り出す—。
あたしが連れてってあげるよ、ビートと熱狂の果てまで—ロック&ガーリー系青春文学、誕生。
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あたし、夏美。19歳、んでギタリスト。愛器の真っ赤なギブソンで、大好きなメンバーとぶっ飛んだライブの毎日…ずっと続くと思ってた。魂の底からリスペクトしてたボーカルの薫が、突然自殺するまでは。真実を確かめなきゃ、死んだなんて認めない!気弱な29歳の芸能マネージャー・祐司を引き連れ、今あたしは走り出す―。あたしが連れてってあげるよ、ビートと熱狂の果てまで―ロック&ガーリー系青春文学、誕生。 (amazonより抜粋)
面白いです。
まさに疾風の如く駆け抜けていった物語でした。
誉田さんの小説は面白いです。
テンポもいい。展開も飽きが来ない。
夏美がこれからどうなっていくか、素直に楽しみになる一冊でした。
人気な理由がわかります。
オススメですね。
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なーんか、納得がいかないんだよなぁ…。
タイトルのイメージそのままに、疾走感のある話だった。
キャラクター一人一人が、はっきりしていて、愛すべき感じ。
バンドだし、割とマンガの『NANA』に近い感じのイメージだった。
でもなんか、納得いかないんだよなぁ…。
夏美の圧倒的な才能を前に、絶望し、自殺してしまう薫。
その死を乗り越えるのが、なんか簡単にできすぎてて…。
私だったら、乗り越えられない。ドロドロに引きずってしまうだろう。堪えられない。
もちろん、そんな話は誰も読みたくないだろうから、小説としては、薫の死を受け入れて、それでもなお天辺を目指そう、というラストが安心できる話なのだろうけど。
でもやっぱり、納得できないなぁ…。
この小説を読むには、私は曲がりすぎてるのかもしれない。。
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天才ギター娘。天才ってのがよく描けていると思います。そうそう、周りにいる凄い人達ってちょっとズレているっていうか、価値観、判断基準が凡人と根っこのところで違うんです。
主人公の女性が魅力的で楽しい青春小説ですが、あこがれのボーカルの自殺原因については、読んでる途中から、ばればれであるのが残念。
どんでん返しを期待していたが、それはなかった。
バンド音楽の魅力の表現がググっときました。
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誉田哲也にしては、ちょっと味気ない終わらせ方と中だるみ。
バンドマンの心境やトップに登り詰めていくしがらみや人間模様は、かなり興味をもって読んだだけに…
図書館で借りる。
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年末から読んでて、年内に読了したかったけど新年一発目になってしまった。久々の誉田さん。わたしやっぱり誉田さんの青春系小説はあんまり好みじゃないんだけど、誉田さんの書く文章と景色が好きだから読むことにします。バンドのお話なんだけど、わたしも昔、ちょこっとお遊び程度にバンドやってたから、なんだかいろいろ懐かしかった。専門用語は全然分かんないけど、ライブの感じとかスタジオの雰囲気とか、ちょっとは分かる。ああ、こんな感じだったなあ、とか自分が夏美みたいに才能があったら楽しかっただろうなあ、とか考えた。ちょっとミステリー要素もあるけど清々しい、青春系でした。これ続編もあるらしいのね。ガール・ミーツ・ガール、今度読もう。