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訳文はかなり古い感じだけれど、普通に楽しめた。
ただ"今"この作品を読む価値があるかと言われれば微妙な気がする。あくまで古典かなぁ、と。
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『外套』
ドストエフスキーやトルストイの好む"素朴な純潔さ"が特徴的で、ゴーゴリの影響力の強さを感じさせる。
外套の新調という、人によっては些細なことに対する思い入れの深さは共感出来る。
『鼻』
自分の鼻がいつの間にか逃げ出して五等官になっている、という到底あり得ない話だが、写実的な文章のおかげで不自然さを感じさせず面白い。
作者自身も言っているように、
この世には不条理なことは幾らでもあるのだから、このような話もあり得なくも無いのかもしれない。
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いるんだよなぁ~こういうさえないやつって。この小説はうだうだいうもんじゃなくて単純にこういうもんと思って楽しむことが大切かなと思う。
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ロシア文学というとどうしても重厚なイメージがあるが、これは短いせいもあり、軽快で読みやすい。ゴーゴリが表現したかった雰囲気を、翻訳がうまくそれを掴んでいるせいもあると思う。
「外套」は抑えた筆致で、哀れで滑稽ですらあった貧しい下級官吏の悲哀を描き、人間愛を訴えた作品。
「鼻」は、荒唐無稽な話を徹底した写実で、面白おかしく描いた作品。
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好きだなー、個人的には。ロシア文学にしてはポップだし、くど過ぎないので、さらっと読める。日常がいつの間にか非日常となる、安部公房路線のポップシュルレアル。おもしろい!
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『外套』は笑っていいのか泣いていいのか・・・
『鼻』は安部公房のようなシュールな感覚。悪くない。
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ロシアの文豪ゴーゴリの有名な二編。
簡潔な文章の中にありったけの不条理が突っ込んであり、一気にノックアウトされた。いずれの作品も、あまりのことに笑わされてしまう。
『外套』における、小市民アカーキイの哀愁。『鼻』における、コートを羽織って出歩く鼻。ナンセンス、やりたい放題、でも絶妙なバランスで破綻を来さず、立派な文学作品として成立している(この事実もまたナンセンスな気さえしてくる)。
本棚に置いておきたい一冊。
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【概要・粗筋】
年収の三分の一もする外套を新調した哀れで貧しい下級官吏の姿を描く「外套」と、朝目が覚めたら鼻がなくなっていて、その鼻を探す男を描くナンセンス悲劇「鼻」の二つの短編を収録。
【感想】
近代ロシア文学の傑作短編と評判の「外套」は、期待したほどではなかっ。た主人公の下級官吏の哀れさはよくわかる。しかし、現代日本人である私と主人公の境遇はあまりにもかけ離れていて、ピンとこない。物語としても面白いものではなかった。
それに対して「鼻」の方が物語としては楽しかった。自分の鼻が服を着て街を馬車に乗ってウロチョロしているのを、持ち主(?)が探すという馬鹿馬鹿しいところが。
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世界史に出てきた一作。
まったく不可解な出だしだが、最終的にぐんぐんと引き込まれていった。
自分がこうなったらどうするだろうと少し不安になる暗いリアルな描写だった。
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おもしろかった!!
「鼻」はほんとうにナンセンスコミカル小説??なにか比喩性があるとおもうんだけどー
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ロシア文学の根底にある寒さよりもサキのような皮肉に満ちていた。
欧州に留学していたためか、どこか温かい。
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愛すべき人間。おもしろかった。
さくっと読めるから、ロシア文学が長いから嫌いって人にもおすすめしたい。
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やっとゴーゴリ読みました。
『鼻』
ゴーゴリ22才のときの作品。
ある日起きてみると鼻がなかった!鼻は外套を着込んで五等官として歩いているし、パンを切ったら鼻が出てくるしはちゃめちゃな小説。ワケワカラン、けどオモシロッ。
一番おかしいのは鼻がなくなったって広告を出せって言う主人公だっていうこと。これを22才で書いたのかあ、でも現代で書いても古いだけなのかな……。
『外套』
『鼻』よりもはるかに作品として面白い。うだつのあがらない主人公がペラッペラの外套が新しく仕立てられるのに夢を持つ。その夢がはじめて着たその日の夜の宴会の帰り道に、はぎ取られてショックで死んでしまう。それから夜な夜な幽霊になって街を彷徨い、上官の外套をはぎ取る、という作品。
何よりも、キャラクターが愛おしいなあ。はぎ取られたところでは「アアッ、ヤッパリ」って思った…絶対うまくいかないんだよね、ってさ……。
でも、一番印象的なのは宴会の荷物置き場の場面。外套が踏まれて埃だらけになって落ちていて、それを主人公が拾うんだよね。すっごく寂しい。中年の男の後ろ姿が目に浮かんだよ。
兎に角ロシアの小説ってなんで読むと頭が痛くなる。雪が降って寒いし辛いしなんか暗いし。でも、今の日本の現代ものもそんなのばっかりだね……。
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外套
哀れな独身中年男の人生。。。
多くのものを望んだわけでもないのに悲しき運命だなあ。
鼻
カフカの変身を思わせるような不思議な題材だけど
ところどころの話の逸れ方はアメリのようだった。
娯楽として読みやすいしファンタジックでおもしろかった。
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図書館で前から気になっててやっと読んだ。
ゆかいゆかい。読んで良かった。
鼻を楽しみにしてたけど思いのほか外套が良かった。ずっと漂ううらかなしさ、救いのなさ。
冬にこの話が読めて季節ぴったし!ラッキー
鼻はぶっとんだストーリーをこんなまじめに書き表せるなんて、ゴーゴリこりゃ賢い人だ~という感想。