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悪魔と博覧会 みんなのレビュー

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みんなのレビュー7件

みんなの評価3.4

評価内訳

7 件中 1 件~ 7 件を表示

紙の本

やっぱりパリ博覧会ですよね、有名なのは。でも、アメリカではシカゴ博のほうが愛国的にも知名度が高い。ま、外から見ると今も昔もシカゴはマイナーな存在なんですけど

2006/07/09 23:33

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

表紙はちょっと見にボンデージスーツを纏った女性が足を開くという何ともいかがわしい雰囲気のものですが、よく見れば女性曲芸師が単に仰向けになって足で机を回しているだけのもこの本の中身もエログロ皆無のシカゴ万博を描くノンフィクション。
ちなみに、ちょっとアブナイ雰囲気のカバー写真は Stev Pyke/photonica/amana、装幀は坂田政則だそうです。造本はともかく、洋書のムードがプンプン漂ってきます。
扇情的なところ皆無の読みやすい翻訳は野中邦子。あとがきにある読み始めたら止まらなくなったという彼女の発言は、読んだ人だけが共感できるものかもしれません。理解を助けるために巻頭に著者の言葉と、主要登場人物二人の文が出ているので引用しておきます。
「十九世紀末のシカゴ、工場の煙と汽車の喧騒のさなかに二人の男が住んでいた。二人ともブルーの目をしたハンサムな男で、ともにみずから選んだ職業に並みはずれた腕前をもっていた。(中略)一人は建築家で、ニューヨークのフラットアイアン・ビル、ワシントンのユニオン・ステーションなど、アメリカの有名な建築を数多く手がけた。もう一人は殺人犯だった。その後の歴史において何度も登場することになるアメリカの原型の先駆ともいえる存在、すなわちと会の連続大量殺人犯である。」 エリック・ラーソン 物語を始める前に
「けちくさい設計図を描くな。小さなプランには人の血を沸きたたせる魔法がない」 ダニエル・H・バーナム 一八九三年シカゴ博覧会建設総監督
「私のなかには生まれつき悪魔がいた。どうしても人を殺さずにはいられない。詩人が霊感を得て歌わずにはいられないように」 H・H・ホームズ医師 一八九六年の告白
話が展開する1890年頃とは、どのような時代だったのでしょう。有名なジャック・ザ・リッパーの五件の連続殺人事件が起きたのが1888年です。その翌年、1889年にはパリの万博が行なわれ、特に、その目玉である高さ300メートルを越える鉄製の塔エッフェル塔は、フランスが建造物の分野における世界一の座についた証として、アメリカを圧倒しました。ちなみに、この年、日本では大日本帝国憲法が発布されています。
そして翌1890年、シカゴの人口は百万を越え、アメリカでニューヨークに継ぐ第二の都市になっていました。この時、主人公の一人ダニエル・バーナム43歳、建築事務所の共同経営者で途中で亡くなることになるジョン・ルート40歳。もう一人の主人公ホームズことハーマン・ウェブスター・マジェット30歳。シカゴ万博に景観設計で参画したフレデリック・ロー・オームステッド68歳。そして危険な男パトリック・ユージン・ジョゼフ・プレンダーガスト22歳、とりあえず以上が重要人物です。
そして1893年の万博を迎えるまでの3年間で、彼らの人生はシカゴ同様大きく変っていきます。ある人は道半ばにして病に倒れ、あるいは成功して富を得、はたまた身分を偽り罪を犯し、名声を失い人を転落をし、騙され捨てられ、事故や事件で命を落とします。そして翌1894年には、日本は日清戦争に突入していくのです。
張りぼてでしかなかった万博の実態は今も昔も、洋の東西も変わりはありません。遅れる工事、運営者たちの足の引っ張り合い、開場当初の入場者の少なさと、経営危機、危険と隣り合わせのイベント。面白そうだとなれば、事情など無視して押し寄せる群集、暴利を貪ろうとするホテル業者・・・。それらが淡々と描かれていきます。
本の案内の多くは、この作品があたかも連続大量殺人犯シリアルキラーを描くものかのように謳っていますが、それは実際とは違います。あえていうならば、主人公はシカゴ万博、といっていいかもしれません。

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2013/03/08 09:15

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2013/11/20 09:24

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2014/02/21 22:28

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2016/04/02 18:57

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2017/03/14 14:55

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2022/07/03 20:07

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