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愛し愛されることを誰よりも望む彼は、愛する術を知らない。
愛を求めて彷徨うニシノユキヒコの生涯を描いた短編集。
すべては彼に係わった女たちによって語られてる。
恋の「冒険」に意味を見出すのはいつも、
越えられない孤独の淵を覗いてしまった女たち。
ニシノユキヒコ、この男はホント、哀しき魔性の色男だ。
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主人公が少し自分とかぶっているような気がしました。
心のそこからひとを好きになるとかってね。
文章自体も好きです。
ほかの川上さんの本も読んでみたいです。
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苦い。
各章それぞれで語られるニシノユキヒコが別人であったら良いのにと思ってしまうぐらい、苦かった。
他人との温度差なんてあることが当然なのに、どうして好きになった相手にはその温度差を埋めることまで欲してしまうのだろう。
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川上弘美の淡々としたタッチが好きだ。ニシノさんの逸話の中でも「おやすみ」が一番好き。昔の彼女にだまって合わせたユキヒコに「鈍感男」「デリカシー欠如男」「大人子ども」と起こりながら泣いてしまうマナミに感情移入。好きな男に振り回されて、可愛い女になってしまう瞬間の自分って…愛しいものです。
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きっとニシノユキヒコと恋をしたら別れるのだろうけれど、その後に残るのは後悔とか苦い感情だけじゃないって、おかしな確証がある。
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ニシノユキヒコという男性を学生時代から年配になるまで10人の女性からの視点で描かれている。
とーってもかっこよくて優しくてもてるのに、最後には女性から別れを言われてしまう。
読んでると、恋してしまうのですが、でもきっと私もダメなんだろうなぁ。切なくなります。
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ニシノユキヒコ。なんてあまいヒトなんでしょう。
女がして欲しいことを、なんの苦もなく自然にくみ上げることのできる男。かわいさとあどけなさと凶暴さを持ち合わせる男。きっちりしていて、優しい言葉をささやくことの出来る男。でも、ちゃんと真正面から女性を愛せない男。
そんな彼とのひとときを過ごした10人の女性の話で綴られた連作短編集。
本当にかわいそうなニシノくんなのだけど、私は正直、あまりこの作品には心を動かされませんでした。
しかし、川上さんの世界観は、ちょっと素敵です。川上さんの文章は本当に、流れるように自分の中に入ってきます。淡い感じのある文章なのですが、でも一語一語に強さがある。それにすごく読者は惹かれてしまう、私はそんな風に感じました。
川上さんの本は、あと「センセイの鞄」を読んだのですが、あちらは私にはすごく合うらしく、ぼろぼろと泣いてしまいました。(詳しくはまたレビューします)
きっと、私がニシノくんを愛せなかったからだろうなぁ、と思うのです。
だから、ニシノくんを愛した女のヒトたちに共鳴できずじまいだったんですね。ちょっと自分が残念(笑)と思ったくらいです。
だから、オススメなのはオススメです♪
読み進めるたびに、ニシノくんというヒトが見えてくる、それが面白く、深いです。
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いなさそうで実は結構世の中にいるタイプの男、ニシノユキヒコ。飄々として恋人には頓着しないタイプなのだけれど、彼女が己の前から去ろうとする度に「やはり一緒にいたい」とはらはら泣く、そんなニシノユキヒコ。いつまでも懲りないニシノユキヒコ。死んでまで未練を残して昔の彼女の目の前に現れるニシノユキヒコ。川上弘美はやはり面白い。
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ニシノユキヒコより、彼と関係した10人の女性がそれぞれ魅力的だった。女性たちの心情がとてもうまく描かれていて、共感できる部分も多かった。(2006.12.6)
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2006/12購入。2006/12読了。
読み終わって「なんじゃこりゃー」と言いたくなるほどこっぱずかしい本だった。女性の理想像(?)たるニシノユキヒコを、いろいろな女性視点から眺めた連作集。なんだか、願望が透けて見えて、恥ずかしかった。イマイチかな。
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ガキの頃、そして今の自分・・・。
恋愛のあり方っつーのかな?どうあったかっつーのかな?
現在過去、自分の異性に対する感情を再確認したくなるよね。
コレを読むと。
正解なんてドコにもないにさ・・・。
川上弘美・・・初めて読みました。
いいですね。
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文庫化されたときからずっと気になっていて、ついに読んでみた。こんなふうにもてるわけではないし、こんなにスマートでもないけど・・・とか思ったり思わなかったり。いや全然思わない。っていうか、これをひねれないか考えているんだけど、ひねらないから小説として成立するんだろうか?分からない。・・・と途中まで読んだときに思ったけど、最後まで読んだら違うということが分かった。ニシノユキヒコの苦悩は逆だなあ。彼は責任を取らないことに責任を取っているからの苦悩なんだな。このさとりをひらいても自分には何の影響も及ぼさないんだろうけど、川上弘美の意図と全然違うところでちょっと恋愛の本質に近づけたような気がするのでよかったよかった。
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切なさの混じる恋多き男ニシノユキヒコとつきあった複数の女性からの視点で描かれる連作短編集。一瞬下世話なイメージをもったが、作者は川上弘美であるから、軽やかで時折ぐさりとくるある意味リアルな物語になっているので問題ない。自分が女性だったら、おそらくもっと楽しめただろうと思った一冊。
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一人のユキヒコという男をいろんな女の人がそれぞれ語る話。ちょっと面白い。ユキヒコは、一人の女の人を愛せなくて悩んでるけど、それでもモテる。もてすぎ。誰でもいいんかい?!ってなくらいにもてる。でもちょっともの悲しい。切ない。そんな感じ。おばあさんが語るとこが面白かったな。
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お気に入りのブログでいいよって紹介されてて読んでみたけど、なかなかよかった。
話の内容よりも、文章がやわらかくて、きれいで、よみやすい。また川上弘美の本を読みたい!!と思わせられた。ただ、私はニシノさんのような男にはハマりたくない。