紙の本
和風ファンタジー
2016/09/08 22:24
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投稿者:楽しい家庭菜園♪ - この投稿者のレビュー一覧を見る
マモルの家は、先祖代々裏山の稲荷山神社の巫女をつとめる家系。
ある日そのマモルの家に、腰まで伸びた長髪に和服と言う一風変わった美青年が下宿することに。
それをきっかけに、稲荷山をレジャーランド開発から守る活動を始めるマモル。
はたして開発は防げるのか、そして稲荷山神社とマモルのと深い関係とは・・・
ファンタジーと言うと、剣と魔法とドラゴン・・・って感じで洋風なイメージがありますが、
日本的な自然と八百万の神、そしてもののけの類ってのも悪くないです。
『戦記』と言うだけあって、闘う場面があるのですが、別に剣を使う闘いじゃないのにドキドキします。
この本を読んだ後は、神社に行った時や自然に触れた時、これまでとは違った気持ちになるかもしれません。
大人でも楽しめる作品です。
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今年文庫になったばかりですが、91年にこの作品で第32回講談社児童文学新人賞を受賞してデビューとのこと。
中学生のマモルは先祖代々、裏山の稲荷神社の巫女を務める家柄。
ある日、着ながし姿でふさふさと髪の長い美青年・守山が下宿人としてやって来て、山と古墳をレジャーランド開発から守る運動を始めます。
守山の正体は…!?
わかりやすい文章で、ファンタジー的なシーンもなめらかに描写されて違和感なく、うまいものです。
跡取りとして頑張る素直な少年と意外な協力者、抗議運動の顛末とファンタジーにしては社会性があり、珍しいほど現実的に話が転がっていきます。
後に市議にまでなっている前向きで行動的な資質が生かされている物語ですね。
ちょっと前の空気のような気もしますが、シンプルな良さは今にも通じるのではないでしょうか。
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小学生の時の夏休み推薦図書でした。10年以上経って待望の文庫化。人間の環境問題への態度は10年前からそう変わってはいない気がしますが最近の異常気象を見ると環境は確実に悪い方へと進んでいると思いました。
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めったに児童文学は読まないけどこれは好き。子供と大人という組み合わせが好きなので、マモルと守山さんがかわいくて仕方ない。読みながら、にこにこしたり涙したりで、本気で外で読むんじゃなかったと後悔した。笑
でも皆かわいくて一生懸命で純粋で、少し自分が嫌になったりした。
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講談社文庫で出ていますが、もともとは児童文学。
でも大人でも楽しく読めると思います。
この本もジャケ買い。
表紙の波津淋子さん、大好きなんです。
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たつみや章さんという方は存じませんでした。
平積みしてある本の中でひときわ目立ってたので読んでみました。
ファンタジーに入るのでしょうか?
美形キツネの守山さんとマモルくんが自然を保護するために戦う話。
ほわぁ〜と読めるんだけど奥が深い。
そしてちょっと切ない。
最後、守山さんとマモルくんが同級生になって・・・よかったって思いました。
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山が哭く。海が泣く。ぼくに、この嘆きが止められるだろうか。
帯のこのフレーズが忘れられません。てっきり本文からかと思ったんですが、違ったようです。誰なのかしら、作者は。
一体何年待ったことか、やっとやっとの文庫化です。一度読んだハードは手を出しずらくて…。
たつみやさんの神様3部作の第1弾。といっても、3冊が連作なわけじゃないんですけどね。
自然破壊への警鐘を主題にしたこの作品は、稲荷神社の神とその御使い狐と巫女の一族である人間が、山を守るために大きな会社と闘います。小学校高学年向けくらいの児童書なんですが、この戦いで主人公たちは負けてしまいます。山は崩され、稲荷神は後退。守山さんが死んじゃうときはうるうるしちゃいました。ファンタジーなのに夢がないけど、そこがまたガツンとくるんですよね。人は結局、自分たちのために自然を守らなくてはならない。偉そうに、地球のために自然を守るとかなんとか言ってんじゃない! それこそおごりじゃないか、なんてラストにもガツンとやられましたよ。
重い話ですが、守と守山さんのかけ合いだとか鴻沼さんのキャラクタが明るくしてくれてます。鴻沼さんステキ!
全体的に、元々小学生向けなのでメッセージがかなりダイレクトで、思春期を過ぎた今再読したんですが、ちょっとベタベタしましたが、やっぱり大好きな一作です。中高生に読んで欲しい。
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「先祖代々、裏山の稲荷神社の巫女(みこ)を務めるマモルの家にやって来た奇妙な下宿人。長髪に和服の美青年・守山初彦は、山と古墳をレジャーランド開発から守るために動き出す。彼に連れられ、マモルがまみえた太古からの存在とは?」というお話。児童文学ですが今見ても普通に面白いです!文庫版の方をペタリ。
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環境問題関連の話だけどこの物語の出す結論が個人的には好きです。自然を守るなんて人間のおごりにすぎない。その美しさに、恐ろしさに圧巻される。というのが人と自然のあり方なのだと思えます。というかぶっちゃけ耳をだしちゃう狐に萌すぎました。
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先祖代々、裏山の稲荷神社の巫女を務める家系に生まれた少年が、神社の御使いさんや山の主と交流するお話。児童文学なので、かなり軽いタッチで展開してゆく中にも日本人の宗教感覚がよく表れている。とかく批判的になりがちな環境問題をテーマにしていながら、「自然を敬い愛する気持ち」という本質的な姿勢の描き方が爽やかな読後感を与える1冊。
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基本的に好きなテイストなんですが、“大人も思わず読んでしまう”児童文学としてみると「もう一息!」という感じ。
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波津淋子さんの表紙だったので。
児童文学…という感じ。実際そうかな。
前向きな姿勢で良いな。読み終えた後の感じは好き。
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中学生の主人公のモノローグが必要以上に子供子供しすぎてて辟易しました。文章はだいぶ拙いと思うけど、大人の事情もちゃんと描いていて、盲目的な自然保護主義とか安易にパーフェクトなハッピーエンドとかに持っていかなかったところに好感。
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環境破壊をテーマにした児童文学です。
大人にも読んでほしい1冊だと思いました。山の悲鳴が聞こえるようです。
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中学生ぐらいに読んでいたかったかもしれない本。でも今読んだから良かったところもあったと思う。山を守るために頭を下げたり命がけで闘ったりする守山さんが一番好き。首をかしげるしぐさが動物っぽくてすごくかわいい。キツネ大好き。これを読んでアゲが無性に食べたくなったので食べちゃった。児童文学だけどシュールなとこがあったり、大人が読んだ方がいいんじゃないかというところもあったり。神様って信じなければ消えちゃうんだなぁと思った。※ネタバレ 守山さんがストーリーの三分の二ぐらいで死んじゃったのがめっちゃショックだった。守のお母さんのことがわかったところで感動していたら…。でも生まれ変わってほっとした。鴻沼さん(弟)が企業に勝てないとわかっていても闘うところがどうしても悲しい。(20091021)