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独白するユニバーサル横メルカトル 平山夢明短編集 みんなのレビュー

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みんなのレビュー146件

みんなの評価3.4

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2008/06/12 07:52

残虐というだけにとどまらない、狂気に優しいストーリー。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

仰天、の一言に尽きる一冊。
そもそも、本書を手に取ったきっかけが恩師の『仰天の一冊です』というメールだった。なんて事を思いつく作家なんだろう…と半ば放心した程だ。

表現がグロテスクだし、けれども狂気の沙汰という一言で片付けられる代物でもない。生々しい表現に眉間に皺を寄せたりもしつつ、けれどもページをめくる指は止まらなかった。なんと言ったら良いのだろうか…狂気に優しいと言った方が的確のように、私には思える。

特に『オペラントの肖像』は大好きな絵画に大きく関わっているストーリーで、一番印象的だった。目頭が熱くなったりもした。設定は、未来だろうか…?
FBIとかCIAを思わせる組織が古き美術を愛する物を陰で支持し、保管する者たちを摘発していく。最後の大きな展開には目を瞠るものがあった。凍っている物の中に、一筋の優しさのイメージである。ミレーの絵が、切ない。

先が分からず息を呑む展開も敬服である。決して予測がつかない。特に、目を背けたくなるような拷問を与えなくてはいけない男の話が哀れだった。拷問を望んでやってきた女の子、その子に心理を乱され、そして明かされた事実。けれども、その真相は闇の中である。それが分からないのが、また良いところなのではと思う。普段は、きちんと後が分かった方がスッキリする性分なのだが、本書はそういう面では楽しめたといえる。

普段はグロテスクな表現を好まないのだが、本書は狂気に終わらないので楽しめたストーリーもいくつかあった。かと言って、また読み返そうとは思えない。一度読み通して、ガツンと強い衝撃を受けて、仰天したらそれで良いと思う。始めから最後まで、仰天続きの異様な一冊だった。

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低い評価の役に立ったレビュー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/04/19 23:22

頑張ってはみたんです

投稿者:さあちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 何故この本を読もうと思ったのか・・・それは2006年このミスのベスト1に輝いた作品だからだ。やっばねえミステリファンとしてはそこは押さえておきたいじゃない。で感想はというと・・
 内容的にはレクター博士や地獄の黙示録を彷彿されるものや特に表題作なんて視点がなかなか凝っているなあと思われるものとか変化にみちた短編集である。しかしその果てしない暴力と残酷な描写の先に光り輝く宝石の様な本質が私には見つけることができなかった。残念である。
 40代無党派層に属する平均的おばさんである私の感性ではついていけなかった。尚読後に料理をするのは妙に生々しいので避けた方がいい。

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146 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

残虐というだけにとどまらない、狂気に優しいストーリー。

2008/06/12 07:52

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

仰天、の一言に尽きる一冊。
そもそも、本書を手に取ったきっかけが恩師の『仰天の一冊です』というメールだった。なんて事を思いつく作家なんだろう…と半ば放心した程だ。

表現がグロテスクだし、けれども狂気の沙汰という一言で片付けられる代物でもない。生々しい表現に眉間に皺を寄せたりもしつつ、けれどもページをめくる指は止まらなかった。なんと言ったら良いのだろうか…狂気に優しいと言った方が的確のように、私には思える。

特に『オペラントの肖像』は大好きな絵画に大きく関わっているストーリーで、一番印象的だった。目頭が熱くなったりもした。設定は、未来だろうか…?
FBIとかCIAを思わせる組織が古き美術を愛する物を陰で支持し、保管する者たちを摘発していく。最後の大きな展開には目を瞠るものがあった。凍っている物の中に、一筋の優しさのイメージである。ミレーの絵が、切ない。

先が分からず息を呑む展開も敬服である。決して予測がつかない。特に、目を背けたくなるような拷問を与えなくてはいけない男の話が哀れだった。拷問を望んでやってきた女の子、その子に心理を乱され、そして明かされた事実。けれども、その真相は闇の中である。それが分からないのが、また良いところなのではと思う。普段は、きちんと後が分かった方がスッキリする性分なのだが、本書はそういう面では楽しめたといえる。

普段はグロテスクな表現を好まないのだが、本書は狂気に終わらないので楽しめたストーリーもいくつかあった。かと言って、また読み返そうとは思えない。一度読み通して、ガツンと強い衝撃を受けて、仰天したらそれで良いと思う。始めから最後まで、仰天続きの異様な一冊だった。

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紙の本

饗宴の刻、喰らう宴の触覚

2007/10/04 01:48

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねねここねねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

現代の人という種の生態的に…、一般普及が広められたもの。
多く「善良なる」市民が持つ、倫理は無いが論理がある。
幻想から肌身に迫るゴシック、赤黒い褐色の血とぬらぬらしたもの。
妙なる闇黒の饗食。蟲の視点の世界観。
それは論理ではありつつ、肉感的に個人に迫る。
匂いと触覚を伴い、おぞましい、醜く妙なる生体を通して…。

異世界には異世界なりの統合がある。
傑なる芽生えと眼映えの録。
論理と行為の間隙のもの、闇の存在と状態を映す。
異世界から手を引く誘惑、高い鳴き声。
他界であるところの高さ。鳴き声は絞殺された鳥の叫びか鳥葬の愉悦か。

不規則な数列の中で素数が自己主張を始める快と不快。
夢魔の退廃的悪夢。現実の構成因子が酩酊する。
螺子の軋みはそのままに異形の世界が幕を開ける。
それらは奇形さながらに反して人間的にもある。
論理的、数学的にもありながら、肉を思わせる人間的。
異形を以っての人の声、悪意を残す人間的。
善意や悪意や苦や絶望、愉悦を他は感じるかい。
見たくないものにざわめく蟲。闇を抱える心中の存在。

闇を持つもの、溶け込んだもの。美しい声、嘆きの色。
闇に司られたものの饗宴。
か細いこころの領域が、幻惑の闇に侵される。
漆黒ではない、もやもやとしつつ粘着の。
犯されるものの快と不快。しかれども、聖と邪は紙一枚の。


薦められない、囚われる本。
味わいたい方はごゆっくり。
宵のとき、酩酊し時空が歪む酔いをあらわに。

愛嬌でされど蛇足をつけるなら、
ドグラマグラの狂いまで残すは感覚、温度だろうか。
人間的でありつつも、大衆的、多少機械的な智の狂騒。
されどまだ、湿りは少し乾いている。
反すれば、それへの近さを感じたものとし。

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紙の本

帯文より

2006/08/24 00:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ビーケーワン - この投稿者のレビュー一覧を見る

恐怖か快楽か。
残虐か諧謔か。
嘔吐か感涙か。
……地獄の超絶技巧師・平山夢明は激しく読者を挑発しつづける。
断言しよう。凄まじき傑作集である。
——綾辻行人

狂気に優しい平山夢明が紡ぐ、優しい狂気の迷宮八つ。
癖になります。
——京極夏彦

神です、神
——柳下毅一郎

本年度日本推理作家協会賞受賞作
凝視せよ。ここにあるのは宝石だ。
実話怪談のスーパースター・平山夢明の恐るべき結実。圧巻の第一短編集。

【警告】
本書は読書時、脳内麻薬物質エンケファリン、β-エンドルフィンが大量放出される可能性があり、その結果、予想外の多幸感、万能感に支配されることがあります。衒学的な推計によると是に拠る平山本に対する依存性は読了者は非読了者に比べ約2倍から4倍高くなります。

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紙の本

何と言ってもタイトルがいい

2007/02/23 00:54

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:katu - この投稿者のレビュー一覧を見る

言わずと知れた2006年の「このミス」国内1位作品である。相当にグロいと「このミス」にも書いてあったため、購入するのは躊躇われ図書館で借りた(順番が回ってくるまでにかなりかかったが)。

確かにグロい描写や残酷な描写も多いが、全部が全部そうだという訳ではない。トマス・ハリスのハンニバル・レクターもののパロディとも言える「卵男(エッグマン)」や江戸川乱歩の『人間椅子』を彷彿とさせる表題作の「独白するユニバーサル横メルカトル」などはなかなかのアイディア作品だ。特に「独白するユニバーサル横メルカトル」がいいね。まずタイトルがいい。これだけで半分成功しているようなものだ。もちろん内容も凝っている。何せ地図の独白で成り立ってるんだもんなあ。

グロさや残酷さが炸裂している「Ωの聖餐」や「怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男」もいたずらにグロかったり残酷だったりするわけではなく、物語としての「肝」がきちんとある。

「このミス」1位に値するかどうかはともかくとして、この短編集のレベルがかなり高いのは間違いない(生理的にだめだと思う人もいるとは思うけど・・)。

k@tu hatena blog

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紙の本

頑張ってはみたんです

2007/04/19 23:22

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:さあちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 何故この本を読もうと思ったのか・・・それは2006年このミスのベスト1に輝いた作品だからだ。やっばねえミステリファンとしてはそこは押さえておきたいじゃない。で感想はというと・・
 内容的にはレクター博士や地獄の黙示録を彷彿されるものや特に表題作なんて視点がなかなか凝っているなあと思われるものとか変化にみちた短編集である。しかしその果てしない暴力と残酷な描写の先に光り輝く宝石の様な本質が私には見つけることができなかった。残念である。
 40代無党派層に属する平均的おばさんである私の感性ではついていけなかった。尚読後に料理をするのは妙に生々しいので避けた方がいい。

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2006/10/19 15:43

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2006/11/06 12:22

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2006/12/19 01:00

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2006/12/24 06:45

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2006/12/24 12:32

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2007/01/06 21:50

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2007/01/08 10:01

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2007/01/12 00:19

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2007/03/28 18:45

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2014/06/22 05:55

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