紙の本
影響された
2020/03/12 19:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
桐野作品はいつも最後にもやもやする作品が多い中、この小説は今後の主人公の楽しい生活がイメージ出来た。もちろん、老いていく一方の中で、辛いことや、腹立たしい事も少なくないだろうけど、今まで頼りにしていた旦那様を亡くして、逞しくなった主人公には楽しい生活が待ってる様な気がしてならない。読んでスッキリとし、自分もしっかりと生活していかなきゃ!と思える作品。
紙の本
ま、こんなものか。。。。
2018/10/03 06:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Masetto - この投稿者のレビュー一覧を見る
急死した夫になんと十年来の愛人がいた! というあれこれと成人した息子と娘、そのパートナーたちとの関係や 今まで仲良くやってきた高校時代の友人3人との関係、夫の死後いろいろあるうちに知り合った人との関係とか 今までごくごく平凡な生活をしていたはずの敏子の前に いろんな事やら人やらが現れる。 でも、夫の死後一年足らずのうちに なんか落ち着いてきたみたい。 おもしろくは読んだ。まったく同感か?というとちょっとわからないけど。
投稿元:
レビューを見る
これはねー、ほんとにもぅ…
主人公の感情を不必要に言葉で説明しないとこがいい。
終わり方が、決着つけずに余韻を残してるのもイイ。
結婚、子育て、老後を考えさせられた。
わたし何となく長生きしそうやからな〜。
どうしよう。
不安になった。。。
投稿元:
レビューを見る
夫の愛人と修羅場を演じるなんて、これが自分の人生なのか。こんなにも荒々しい女が自分なのか。カプセルホテルへのプチ家出も、「あなたをもっと知りたい」と囁く男との逢瀬も、敏子の戸惑いを消しはしない。人はいくら歳を重ねても、一人で驚きと悩みに向き合うのだ。「老い方」に答えなんて、ない。やっぱり、とことん行くしかない!定年後世代の男女に訪れる、魂の昂揚を描く。第5回婦人公論文芸賞受賞作。
投稿元:
レビューを見る
上巻同様、サクサク読めます。
『本当のことを言わないのは、自分たちの時間を守っているからかもしれない』という最後のほうの一文は、やっぱり深いです。
投稿元:
レビューを見る
2007.10.25-26
定年後世代の男女に訪れる、魂の昂揚を描く。
究極のドロドロ。一人じゃ生きていけんなー。
投稿元:
レビューを見る
確かに、発生する事件や主人公を取り巻く状況は深刻で、決していい状況とは言えないし、ある意味エグイ内容とも取れるのだけれども……。
程度はともかく、普通にわりと周辺で聞くような話じゃないか? 明日は我が身なんじゃないの?
ありえない話じゃないよねぇ、と。
主婦じゃない私が書くのも、ちゃんちゃらオカシイかもしれないのだけれども、それでも敢えて書せて頂くと、わりと一般的な主婦がいつだって隣り合わせとしている内容だな、と冷静に感じた。
いや、主婦だけではなく、不倫、子供との溝、老後、認知症、友人との関係…etc。全てが上手く行ってる人なんて、なかなか居ないだろうし、それぞれの立場で、それぞれが何らかの、大なり小なりの軋轢の中生きているわけだから。自分だったらどうするか。自分が子供だったらどうするか。登場人物それぞれに自分を当てはめながら読み進めると、なかなかに考えさせられました。
萌え、というと最近のいわゆるアキバ系の単語を彷彿させてしまうようになったけれども、本来植物の芽などが芽吹くことを差しているわけで、これはまさに魂の萌える様なんだなーと、読後に妙に納得。
ははあ、なるほど。
ホワイト桐野ワールド(あとがきより)とは良く言ったものだわ。
他の桐野作品にあるような、救い様のない読後感の悪さ(お好きな方には申し訳なし)はなく、むしろ清々しささえある……と書くと言いすぎかも知れないけれども、しみじみと読後をかみ締めることができた一作でした。
私自身は困難の中での主人公のある種の健やかさというか、女性の生命力のようなものを感じることが出来て心地よかった。
読み手は選ぶかも知れないけれども、個人的にはおススメです。
投稿元:
レビューを見る
<夫の愛人と修羅場を演じるなんて、これが自分の人生なのか。こんなにも荒々しい女が自分なのか。カプセルホテルへのプチ家出も、「あなたをもっと知りたい」と囁く男との逢瀬も、敏子の戸惑いを消しはしない。人はいくら歳を重ねても、一人で驚きと悩みに向き合うのだ。「老い方」に答えなんて、ない。やっぱり、とことん行くしかない!定年後世代の男女に訪れる、魂の昂揚を描く。第5回婦人公論文芸賞受賞作。>
カプセルホテルのフロントの野田に上巻で「幸せな悩み」と言われていたけれど、多分この主人公は幸せな方で、恵まれてる方なんだと思う。
主人公の心模様は読んでいて面白かった。
2008.2
投稿元:
レビューを見る
第5回婦人公論文芸賞受賞作。
夫を突然亡くした59歳の女性。様々な喪失体験との戦い。
平凡な主婦が直面せざるを得なくなった現実。
結局は,新たな自分探し,生き方探し。
直面すると思うと不安はあるが,どこかでまだ先と思っているもの。
平凡に思っていた生活は問題と向き合っていなかっただけ。
長い間,向き合わないとその問題は水面下で大きくなっている。
この気付きは,年齢に関係なく大切なことだと感じる。
投稿元:
レビューを見る
60歳を前に夫に先立たれ。。。
ってうちの母さんじゃん!!と思って敬遠していたんだけれど、
あ、これ、私の話だ!!って感じだった。
何でも知ってたはずの夫のことは実は何も知らなかったことに気付き、
結局、自分だけが頼りなんだと自覚し、
知らないところへ行くこと、知らない人と出会うことの楽しみを知る。
普通の主婦がほんの半歩だけの逸脱し、
新しい世界―その世界は混沌としているけれど―を見る
ふつうのお話も結局は桐野ワールド。さすが。
投稿元:
レビューを見る
↓の下巻。
本棚増やしたいので下巻も掲載しちゃった笑
読んでいて快い内容ではないけど将来自分が初老になったときのために、というかんじです。
2007,july
投稿元:
レビューを見る
四捨五入すれば自分も50代の主婦である。
私が主人公の立場になったらどうするだろう?
でも今現在、充分女としても楽しんでいる私なので、
夫の愛人問題が出たとしても、
案外すんなり受け入れられそうな気がする。
タイトルと内容がシンクロしないと思えたが、
作品としては読み応えがあり、一気に読めた。
投稿元:
レビューを見る
社会勉強(?)になった。遺産相続、自分の墓、浮気、老後の人間関係…。
知らないことばっかりだったんでおもしろかった。でも昼間の連ドラ見てる感じがしないでもない。
桐野夏生の本にはホントに性格の悪い人ばっかり出てくるけど、実際世の中そういうもんなんですよね。タブン。
投稿元:
レビューを見る
おーなんだかさらっと読みたかったのに
なんだか教訓を多く得た、得てしまったような。。
上巻での敏子はなんだかいらっとする。
主婦だとか夫に先立たれたとか環境や状況抜きに
この手の女が嫌い。。
しかしそんな彼女が下巻に行くにつれて変貌を遂げるのです。
あくまで彼女なりの変貌なので大袈裟なものではないのだけど
敏子自身で敏子の枠を破り周囲をびびらせる様子にはやや快感。
生々しさはさすが桐野さんです。
けどなんか物足りない。ドラマや映画化もされてるそう。
やや大衆向け作品と言った感じ。
投稿元:
レビューを見る
本を読んでこんな気持ちになったのは初めて。なんといったらいいのか・・・素直に心にしみたとしか表現できないのがもどかしい。母が今主人公と同じ世代。自分にはまだ遠いことのようだけど、こんな気持ちになるものだろうなと主人公の心にどっぷりつかってしまった。終盤、どの場面・どの台詞というのでもなく急に涙腺を刺激された。OUTとは全く別の桐野ワールドにまたはまりました。OUTでは現実離れしたような展開、理解するのが難しい愛情表現など、所詮物語なのだと言う想定で読んでいたが、これはまさに現実そのもの。自分も老いたとき絶対に同じ寂しさを感じるだろう、その時どうするだろう?と考えた。あと30年経ったときに読んだら号泣してしまうかもしれない。