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源氏物語の時代 一条天皇と后たちのものがたり みんなのレビュー

第29回サントリー学芸賞 受賞作品

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みんなのレビュー38件

みんなの評価4.6

評価内訳

  • 星 5 (22件)
  • 星 4 (7件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
38 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

紫式部がサブカルチャー作家だった頃

2008/04/13 14:51

21人中、21人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うみひこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 また一条帝の時代についての、魅力的な本が出た。
この時代、いってみれば、一条帝の時代は、清少納言と紫式部の時代でもあり、いかに藤原道長が権力を握っていったかという時代でもある。
著者は、歴史を読む資料として公家の日記だけでなく、『枕草子』『源氏物語』『栄華物語』などの文学の中に読み込まれたものの相互的な影響を見ることによって、絢爛豪華な時代の様々な側面を読み込んでいくことを可能にした。 こうして、著者の視点で一条帝の時代を眺めていくと、「同時代」に生きた人々の豊富さに目を瞠る思いがする。
一条帝は、その姿が『枕草子』と『紫式部日記』に、実に鮮やかに描かれている天皇だ。笛の名手で、茶目っ気があり、いたずら心に富んだ若々しい帝でありながら、真面目で冷静で、常に己を抑える物静かで思慮を重ねる人物。そんな姿が、そのどちらの作品からも窺える。    
その人生を作者と辿りながら、気がつくのは、定子后の時代、彰子后の時代と、読み分けてしまうことの危険さである。二人は同時に后であった時代があるのだ。
更に重要なことは、作者が明らかにするように、『枕草子』は、定子后が宮廷にいるときに書き上げられ流布されたものではないということなのだ。定子后が死去して10年後にも、まだ書き継がれ、人々に読まれていた。そしてそれを読みながら、「昔はよかった」と、回顧する人々が、現実に宮廷内に多数いたということだ。
そんな時代に宮中に女房として仕えていたのが紫式部だった。そして、彼女の描いた物語は、その時代ではサブカルチャーにすぎないという作者の指摘を考えると、『紫式部日記』と、『源氏物語』後半部の成立の秘密が見えてくるのだ。
そう、宮廷内の出来事を書きつづる清少納言の指からは、いまだ週刊誌的な回顧録が流れ続けている。定子后の時代はよかった、定子后のいる後宮はお洒落だった気が利いていた。帝と定子后は愛し合っていた。そんな文章が貴族たちの間に流布しているときに、定子后をいまだ恋い慕っていることが目に見えている一条帝と結婚していたのが彰子后だったのだ。そして、その立場を、同情の眼で見守っている女房紫式部がいた。
そういう視点に立って、『紫式部日記』を読むと、彼女の愚痴や悪口の意味が、実に現実的になってくる。これは、現在形の悪口なのだ。無くなってしまった後宮や去っていった清少納言になぜ悪口で追い打ちをかけるのだろうという疑問が、ここにひとつの答えを持つのだ。
有名人の清少納言の描く華やかな定子后の後宮の姿に異を唱えられない紫式部。道長が高貴な血筋のお嬢様ばかりを彰子后の女房に集めたせいで、気の利かないお高くとまった同僚たちに囲まれて、自分までもが居心地悪かった紫式部。華やかな調度に囲まれながらもきまじめな彰子后の後宮。そこに、主流の教養である「和歌」や「漢詩」ではなく、サブカルチャーに過ぎない「物語」作家である紫式部がいるという図式は、実に眼からウロコの情景なのだ。
冒頭にまるで、推理小説のような「登場人物」表があるこの本は、見やすい系統図があったり、登場人物の邸宅位置の地図(安倍晴明ファン必見)があったり、最新の清涼殿平面図があったりして、実に至れり尽くせりに、読者をこの時代に導いていく。
ただ、欲を言えばあと一つ欲しかったのは、「年表」である。是非、お手近の年表に書き込みしながら読み薦められることをお薦めしたい。(私は作者が、資料にあげている倉本一宏著の『一条天皇』の年表に、いろいろ書き込んで、同時代性ということを深く再認識して楽しんだ。)
新しい視点でこの時代を楽しめること請け合いのこの本は、研究書としては破格に定価も安く、資料として是非手元に置くことをお薦めしたい。


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紙の本

深い思い

2020/01/07 19:26

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

永井路子さんの「この世をば」、田辺聖子さん「むかし、あけぼの」を読んでこの時代に興味があったのでとても面白かったです。一条天皇の、出家した定子皇后への深い思いに心打たれました。定子皇后の 第一皇子が、たとえ数年でも即位できれば良かったのにと思います。道長の年齢からすると待てなかったのでしょうが。彰子中宮の人柄も伝わってきました。

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紙の本

ステキな物語。

2020/12/27 13:05

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る

断片的に知っていた平安時代のエピソードをまとめてくれる良書。それぞれ、誰がどの人の母で、父で、どういう経緯で対立があったのかを史料に基づいて解説してくれる。すばらしいです。

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紙の本

良かったです!

2018/07/31 05:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よござんす☆ - この投稿者のレビュー一覧を見る

小説仕立てになっているので、とても読みやすかったです。
平安朝の一条帝とその前後の時代のことや、源氏物語が書かれた背景がよくわかるようになっています。
中宮の藤原彰子が、平安時代としてはとても長寿だったのには驚きました。

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紙の本

天才の皇族と貴族

2017/07/09 21:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る

一条天皇の優秀さがよくわかった。この時期の天才は今の時代でも輝くだろう。

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2008/05/31 23:03

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2008/08/06 19:41

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2009/09/24 16:32

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2009/03/02 15:52

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2009/12/02 09:33

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2010/08/18 19:53

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2011/06/08 19:41

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2011/07/02 16:31

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2011/07/02 23:54

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2009/07/14 12:50

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