紙の本
独特の文体
2015/09/13 19:12
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここには6篇の短編が収められている。野坂昭如独特の文体は健在である。特に表題作の「死刑長寿」が傑作である。
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「エロ事師たち」「火垂るの墓」で知られる野坂昭如の短編集。
正直よくわからなかった。
そんな感想だとそれこそ何がなんだかわからないのでもうちょっと言うと、
文章は面白かったが、話自体が面白いとは思わなかった。
また読み返してみようかな・・・
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言わずと知れた大御所の短編集。
しかし、この文体はいただけない。
とにかく読みにくい。まさに老人が思いつくままにつぶやいた言葉を書き起こしただけのものと思えるほどに。
話の内容もまったく面白みがなく、ただ設定だけを考えて、それを独特のスタイルで説明していくだけで作品が終わる。
もしかしたら私の理解力が足りないだけなのかもしれないが、短編集なのに最後まで読み切ることができないほどの書籍であった。
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明治生まれなのに体はいたって健康、視力も聴力も問題なし。100を超えてなお元気に生き続ける死刑囚の彼には欲が無い。さて、欲にまみれた堀の外では 彼の存在を利用して自分の考えを世に広めようと躍起。けれど彼はどこ吹く風、飄々と相手をする。そのやり取りが非常に面白い。このコンセプトでここまで書きあげられるのは、さすが本物の空襲体験者。これが反対側で「火垂の墓」になるんだから、野坂昭如すごいよなぁ。
独特の文体は日本語として非常に興味深いし、高尚な語彙が現れるたびに野坂昭如って頭いいなぁって思う。その力を全力でくだらなさに向けていているからさらに面白い。非常に楽しめた一冊。
帯には「文壇最後のカリスマ」とあった。間違いないと思う。
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一つのながーいセンテンスの中で息つかず前のめりに話が進みまして、これが複数人の会話であれば特定の一人がずっと話している状態と同じであり、そうなると周囲は呆れるわけですからこちらも呆れるくらいに語り続けてるんです。こういうパターンだとオチが決まった…て感じだったりするんですが、野坂昭如はオチすらこの辺でいいか、みたいな切り方で、実は先もあるんだろうなあという気持ちにさせます。いくつかのタイトルはちょっとSF的でもあります。