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灰色の北壁 みんなのレビュー

文庫 第25回新田次郎賞 受賞作品

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みんなのレビュー58件

みんなの評価3.7

評価内訳

58 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

山とそれを登る行為を背景に、3つの異なる味わいの作品が楽しめる。

2020/08/26 08:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

山とそれを登る行為を背景に、3つの異なる味わいの作品が楽しめる。過酷な冬山を舞台に時間を巧みに重ね合わせて山男たちの輪廻を描いた『黒部の羆』。初登頂を巡る疑惑という謎を軸に、山男たちの思いやり優しさを描いた『灰色の北壁』。山で遭難死した息子を取り巻く人々の人生を描いた『雪の慰霊碑』。いずれもミステリー色の濃い作品ながら、いずれも異なる味わいを持っており、「山」という視点でも十分に楽しめる。『灰色の北壁』は良くある設定ながらも誰が何を守ろうとしたのかという結末に流石と納得。『黒部の羆』は時間を巧みに重ね合わせた展開に読み進むうちに混乱をきたし、種明かしでは騙された感が強いがそれでも捨てがたい魅力がある。著者は山経験は無いにも拘らず、過去に『ホワイトアウト』(1995年)という山岳活劇を著しており、著者の多彩さを示す作品ともいえる。

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紙の本

冬山登山の醍醐味を味わえる本格的山岳小説3編

2010/04/11 21:34

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

山岳小説といえば、新田次郎であるが、『ホワイトアウト』で名を馳せたのがこの真保裕一である。山岳小説も種々ある。警察小説や探偵小説の舞台を登山に求めたものや、小説の一部として登山や山岳地帯を設定したものなどである。

 本書は3編の短編から構成されているが、すべて登山に関するものばかりである。主題は登山者の心理や登山に挑む人間の有り様などに限られており、本格的な山岳小説といえよう。

 3編は「黒部の羆」、「灰色の北壁」、「雪の慰霊碑」というタイトルが付けられている。最初の「黒部の羆」は、登山者の功名争いにまつわる心理が主題であるが、山岳警備隊も登場する。どんでん返しが読者をあっと言わせる。そういう意味では冬山登山の描写とストーリーの意外性にエンターテイメント性が溢れている作品であろう。舞台は北アルプスの剣岳である。

 2つ目の「灰色の北壁」は、雰囲気を分けるために活字の字体を3種類駆使するという珍しい構成となっている。世界的なクライマーとその登頂実績に関する秘話に焦点が当てられている。登山者というよりは冒険家に近い。著名な世界的な難所への挑戦とその実績にまつわる疑惑の謎解きである。

 最後の「雪の慰霊碑」は、若くして遭難死した息子を慰霊するために、同じコースを辿ろうとする父親の話である。この3話のいずれも雪と氷の中を登り詰める冬山登山であるが、冬山は自然との戦い、あるいは自分との戦いがテーマになるのだろう。夏山になると相手は自然というよりは誰か別の人間との戦いになるのであろか。ガイドブックにある計画通りに登山を行えるような山行は小説にしにくいのかもしれない。

 私は冬山の経験はないので、使われる登山具などは不勉強でよく分からないのだが、迫力のある描写で大いに楽しむことができた。私にとってはこの程度の短編が丁度よいような気がした。

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紙の本

山岳ミステリー

2008/03/10 10:06

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る

山岳小説というのは、いつ頃から書かれるようになったのだろうか。
本書によると、日本の登山ブームというのは1950年代頃に始まったそうなので、きっとその頃から書かれ始めたのだろうと思われる。たくさんの山岳小説が書かれる中、数々の傑作を生み出したのが新田次郎さん。その新田次郎さんの功績を讃え、ネイチャー物等を対象に設立された賞が、新田次郎賞。その第25回受賞作が、この「灰色の北壁」である。
真保さんの山岳物、といえばかの傑作「ホワイトアウト」を語らねばなるまい。雪深い山奥のダムを占拠したテロリストと戦う、一人のダムマン。その戦いは想像を絶し、本のこちら側でさえぶるっ!と寒気を覚えたもの。あっという間に大人気となり、織田裕二主演で映画化もされた。あの作品から、真保ファンになったという人も多いのではなかろうか。
その真保さんが新田次郎賞を受賞した作品というのだから、期待は大きく膨らむ。本著は「黒部の羆」「灰色の北壁」「雪の慰霊塔」の三つの短編が収録されている。基本テーマは「遭難」。雪山では死に直面するこの「遭難」にスポットを当て、人間はその時何を考えどう行動するのか。そして残された者たちの苦難はどれほどの物なのか、をどっしりとした文体で書き上げている。
非常に読みやすく、ストーリー展開もそれぞれ飽きさせなかったのだが。山岳「ミステリー」としたのはもしかしたら賛否両論あるかもしれない。
「黒部の羆」では最後の最後に、あれ?と思わされる。それまで感情移入してきた主人公が、実は・・・的な感じ。うーん、私はちょっと裏切られた感があったかも。「灰色の北壁」では最初からフォントを三つに分ける、という手法を取っている。私はこれには「どんなトリックがあるのか・・・」的に身構えさせられて、ちょっと読みにくかったかも。最後の「雪の慰霊塔」も最後にええっ?となるのだが・・・これも素直にああ良かったなァ・・・にはならない感じ。どうも感情移入がしにくい部分があり、その点はちょっと私的には、頂けなかったかも。

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2008/05/07 12:15

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2008/01/20 11:53

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2008/03/15 15:02

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2009/04/09 21:27

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2009/04/01 15:40

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2009/12/27 08:50

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2010/01/22 11:33

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2010/09/23 17:14

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2010/11/20 10:18

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2011/07/21 14:14

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2011/03/06 19:06

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2011/02/19 00:00

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