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登場人物は私たちが思っている粗野というイメージを覆す穏やかな人たちだ
2019/01/28 12:27
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この短編集はとび職、ごみ収集作業員、GS店員、引っ越し業者、清掃業、火葬場の従業員と登場人物は世間ではあまり人気のない職種というかできるなら働きたくない職場に勤めている。この人たちを作者はあとがきにもあるように「日頃から、肉体の技術をなりわいとする人々に敬意を払って来た。いつか私自身にも技術と呼べるものが身に付いたら、その人たちを描いてみたいと思っていた」ということらしい。それぞれの作品に出てくるそれらの登場人物は私たちが思っている粗野というイメージを覆す穏やかな人たちだ。どうしてもその職業にしておかなくてはいけないというわけではないような気もしないではないが、さすがの仕上がりだ
紙の本
滋養豊富、
2015/08/28 20:43
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投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る
風味絶佳。 モデルになったキャラメルは皆さんご存知のもの。
読後、まずこのキャラメルを見る目が変わる(笑)
そして、今回もカッコいい文章だったと思う。
しばらく後、例のキャラメルがお気に入りらしい後輩に、
その箱、商品名の両側になんて書いてあるか知ってる?と訊いたら、全くご存じなかった。
「滋養豊富 風味絶佳。」 「?…ほんとだ、すげぇ!!」
そこはかとなく、尊敬と好奇心が入り交ざったキラキラ視線を浴びて、
「山田詠美は、間違いなくカッコイイ。」と、確信を得た。
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ここに出てくる男の人は皆肉体労働に従事している。こういう恋愛小説でそういう職業の人が出てくることって少ない気がします。でも、この小説だとそれぞれの仕事がとても素敵な仕事に感じられました。たぶん、登場人物自身がその仕事が好きだ、ということがよく描かれているからなのでしょう。6編のお話が入った短編集ですが、私が好きなのは「夕餉」。コイノカオリでもそうでしたが、やはり料理をしながらあれやこれやを思い出す、という小説は好きなのかも。料理の場面ってなんか好きですね。
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文庫出たので購入。肉体労働従事者を主役に据えた恋愛小説集とのことで、6編収録。「夕餉」好きでした。「海の庭」も好き。
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エイミーが綴る言葉に潜んでいる何か、を
感じるという意味では
短編の方が断然好みだなーと改めて思った。
肉体の技術を生業とする人々、恋の味・人生の味。6粒。
甘くてとろけそうになったり、切ない何かを思い出したり。
『アトリエ』が1番印象的で、泣けた。
表題作に出てくる不二ちゃん、いかすよね。
be a gentleman!と言っていたけど
かつ不埒であるべき、でしょう。
精神がクロゼットフリーク・・そんな男の子が、良いよね。
あとがきも、素敵だったし
解説は、高橋源一郎さん。これも好き。
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久々の山田詠美です。山田詠美はわたしの20代のころの愛読書でした。彼女が世に出てきた時、彼女の作品はまるでふしだらな物のように取り上げられることも多かったと記憶しています。でも実際に彼女の作品を読むと彼女が信じる事、人として大切な事ってこういうことなんじゃないの、と力いっぱい叫んでいる、という感じで、弱いところもダメなところもさらけ出して潔く立っているという風情の作品でガツンと頭を殴られたような衝撃でした。今回の作品も彼女のコアな部分は変わらず、でも昔の体当たりな感じとは違って洗練された語り口で語られている短編集だなというのが感想。やっぱ好きだ、山田詠美、と思った作品でした。
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『アニマル・ロジック』以来じゃあないかな。山田さんの著作をしっかり読んだのは。あの頃とは少し違うけれど、やはり独特な彼女の空気感が漂う6編の短編集。
おそらく、意図的なものだとは思うのだが、どの作品もラストがぶつ切りである。はじめは違和感を感じる演出のような気がしていたが、こうすることによって、読後感を面白いものにしていると思う。
一歩先の足場が無かった、そんな感じの読後感。
1つ1つの話がちょうど良い長さなので、楽に読める1冊。
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うまいなぁ、山田詠美さん。
ほれぼれしながら、読みました。
好きな短編は、「間食」と「風味絶佳」
でも、あれ?「間食」って何だか吉田修一っぽくないですか?
食べることと、SEXすることは似てる、と誰かが言ったけど、
そうだよなぁ、
なんてことを考えながら読みました。
文句なしに面白かった。
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鳶職、清掃作業員、ガソリンスタンドのアルバイト、引っ越し作業員、汚水槽の作業員、火葬場の職員。
職人の域に踏み込もうとする人々から滲む風味を、独特の言葉で小説に埋め込んだ六篇の小皿料理。
人間の陰の部分を鮮やかに描き出し、誰もが持つ狂気を美しく見せてくれる。
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「たったひとりにだけ、いやといいは同じ意味になるんだよ」
このたった36ページの短編を、映画化しようと思った感性が凄いと思った。
恋の酸い甘いが両方味わえます。
グランマすてきな人だなぁ。
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久々に読んだ山田詠美*゜
あっとゆう間に読み終えました!!
やっぱりおもしろい!!
魅力的な登場人物がたくさん☆
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作中にでてくる登場人物はどの人物もみんな魅力的。異性に対する感情の描写はすごく生々しかった。すきになれないのは読み終わったあとにすっきりしないからなのかなぁ。あえての余韻なんでしょうが。
私にはこの情緒溢る美しい小説には入っていけなかった。まだまだなんですねぇ。
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短篇集。ひとつひとつ、流石にエイミーです。
表題の話しは、米軍基地近くに店を出す、おしゃれなおばあちゃんとガソリンスタンドで働く孫の話し。
切れ味いいです。
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短編集なので、いちお切ないに分類したけど、いろんな気持ちになれます。
「風味絶佳」は映画にもなった作品。短編を映画にするのって、すごいなー。
私的には1番最後の作品が好きですね。可愛くて。
最初のほうのは、ちょっとだけ、ゾクっとします。なんというか、エゴ満点で。
エイミー先生のすごさを改めて感じられる作品集でした。
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この人の作品に関していつも思うのは、
「よくできてる話だな」
ってこと。
この本は恋をテーマにした短編集なんだけど…
私にはちょっと…
「よくできてるな」
で、感想終了。
決して面白くないわけじゃないんだけど。