紙の本
国土を失った日本人のその後、そして、地球環境のその後も描かれるのか?
2022/01/30 22:54
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
TVドラマ化をきっかけになのか、書店でよく見るようになった『日本沈没』。その続編があったのを遅ればせながら知った。物語は、25年後を描く。上巻は、長いエピローグのごとくで、なかなか物語の核芯が見えてこない。とりあえず長い伏線を確認する思いで読み進み、最終章近く。異常気象による大雪の中で巻き起こるハードボイルドな展開。そして、国連で働く女性の目を通して、描かれている、移住後の日本人の姿。
地球のあちこちに散って暮らす日本人のその後は、下巻で詳しく描かれるのだろうが、そこに、地球環境のその後もきっと。かなりスケールの大きな物語になりそうな感じです。
さっそく下巻を読み進みます。
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あの「沈没」があれだけで終わるはずもなかった。
2012/02/21 17:02
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投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
沈没していく日本を克明に描写した、著者の名作「日本沈没」。本書は日本列島が水面下に沈んでから25年後の、日本人の「それから」を描いた作品である。
災厄で故郷を離れざるを得なかった人々。しかし望郷の念は強くとも、次の世代は「日本」という土地を知らずに育っていく。そして他国の人の目は・・。社会的な問題は当然続いただろう。そして地学的にもあの「沈没」があれだけで終わるはずもなかった。
本書が書かれたのも第一部からおよそ30年後。プロジェクトチームを立ち上げ、執筆は谷甲州。複数の場所での進行や理論をきっちりと練り上げて踏まえるところなど、構築は小松さんの味を強く感じる。しかし文章そのものは存外淡々と書かれているという印象であったのは、それが執筆者である谷さんの味、ということであろうか。
世界中に分散した日本人の活動や諸外国の対応を描くので、舞台は地球全部に広がっている。そして日本沈没の次に起こるべき出来事もさらにスケールの大きなものになっている。
国土が無くなっても、国家は存在できるのか。着の身着のまま避難させられ、役所も移動しながら「戻りたい」「忘れない」想いを持ち続けている、現実に存在している人たちの姿がどうしても重なって見えてしまう。この第二部もハードなSF小説であるとともに、「こんなときにはこうなるかもしれない」という想定のシミュレーションとしても読めそうである。
前作の主要登場人物がやはり重要人物としてでてくるので、前作はやはり読んでおきたい。前作で離れ離れになった主人公と婚約者のその後にも一つの結末があるので見逃せない。
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どこへ向かうか日本は
2020/08/11 07:44
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投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一部の上下巻を読み終え、随分前に買い置きし、一度読み終えていた「第二部」を再読。
手元にある文庫版が刊行されたのは、小松左京没後。あの東日本大震災のあとである。
正直なところ、第一部ほどの「不安感」や「恐ろしさ」と言った、危機迫る感じはない。しかし、あちこちに散らばった「異変後の日本領土」「日本人」、そしてそれを取り巻く「諸外国から見た日本」、「日本人を恐れる現地人」・・・
。
まるで、戦時中や災害発生時の混乱ぶりと同じではないか。違うのは、日本か否か、日本国内か否か、だけだろう。
日本の「面影」を思いつつ、周辺国の思惑が錯綜するのが第二部・上巻の主題だろうか。
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お使いに行くのに読むものが無くて
本屋で目についたので購入。
ちょー!しかけチラ見せで上巻終了してしまった
また近所に下巻がない罠なのか?
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前作から33年も経ており、いつ出るんだろうずっと思っていて諦めていたら、いつの間にか出てた。あの「異変」の後、日本列島は完全に消滅、日本人は世界各地で彷徨い、ばらばらになりながらもそれぞれの道を模索している。各地に入植して、各地の人々との軋轢を超えながら逞しく生き抜く人々。
海外に住んでいることもあり、妙に共感や現実感を持って読めた。日本人の有り方や、方向性を色々と考えさせてくれる。
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第一部の日本脱出後の日本人って、その後どうなったんだろう・・・と思っていたので、第二部が出ていることを知ってすぐ買いました。それにしても33年ぶりって。相変わらずの迫ってくるような設定と文章力で、またもや酸素不足に陥りました。発生する問題は現在おこっているものと通じるものがあり、余計に引きこまれます。上巻を読み終わって、あれもこれも問題だらけで、どうやって解決するのよ!という思いを抱えて下巻に取りかかりました。
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今思えば、「日本沈没」はハードSFの傑作だったと思う。映画化されたり社会現象化してしまったりで、個人的には評価する目が曇っていたのかもしれない。第二部を読みかけて、改めてそう思った。
本来書きたかったのは「沈没」そのものではなかった、という小松左京氏の言葉が頷ける。日本が沈没した後、世界各地で懸命に生き続ける日本人の姿は、今日的課題を含んでずしりと重い。読み始めると、目を離すことができない。
SFの大きな働きのひとつが、シミュレーターとしての働きである。まさにこの本は、世界と日本人を考える上での、巨大な思考実験となり得ていると思う。
この作品は、小松左京氏の原案を元に、氏を中心とするチームが取材とミーティングを続け、最終的に谷甲州氏が執筆したという。自然科学と社会科学にまたがる、リアルで迫力のあるプロットは確かに小松左京氏のものだが、全体にある乾いた筆致は、谷甲州氏のものだろう。谷氏の作品も愛好しているだけに、そのあたりもうれしい本である。
2009/4/18
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地球シミュレータと、メガフロート どう使っていくの?ってのが、おもしろい。
小松左京の世界にどっぷり
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海底に眠る日本遺跡からスタートするワクワクの続編。
はっきり言おう
面白くなかった
メガフロートにスパコンによる地球大気象予測システム・・・・。乗れない。作者が言うように国土をなくした日本人の漂流物語である。あっけない第二部の終了だった。
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中田首相はまぁ良いとして,小野寺君が出てきませんよw 登場人物が多く,場面切り替えも頻繁,一色版が頭にあった第二部より話を追いにくい。。。
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一作目の日本沈没がとても面白かったので、期待して購入しましたが、読んでいてワクワクせず、ちょっとがっかり。解説が長いのしょうがないけど、読む楽しさがなかった。小野寺やレイコのその後のちょっと期待したのですが、二人の設定にがっかり。渡老人の孫娘、娘の設定もなんで?って感じでした。第一作の登場人物のその後って感じのほうがよかったかな。上巻で止まってしまい、なかなか下巻を読む気になりませんでした。
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第二部 上巻
小松さんではなく谷さんです。
やっぱり違いますね。
基本構想は小松さんとかいろいろな人と一緒に練ったようですが、書く人が違うとだいぶ印象が変わります。
話の転換のさせ方とかがだいぶ違う感じ。
事変から25年後
場面はどんどん変わり、その後の日本の状況や”今”が描写されていきます。1部で出てきた人達も物語を紡いでいきます。
中国、ロシア周辺での事変がこれからどるのか。
これから日本はどちらに向かうのか。
それから小野寺は出てくるのか?
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小松左京「日本沈没」のその後の物語。国土を持たずに政府を維持する日本と世界各地での日本人集団の物語。「日本沈没」は、科学と人間の物語でSFの醍醐味を楽しむ作品ですが、この第二部は、SF色はあまり出てきません。上巻は、物語の進行が少々まどろっこしいかなぁ。
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谷甲州という人が本文を書いているらしいけど、句読点を打つ箇所が変なので非常に読み辛いです。読む気が失せてしまい、下巻がなかなか進みません。小説家なら、日本語の文章力を磨いていただきたいです。
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日本沈没を読んで、第二部が後にリリースされていることを知った。
第二部は日本沈没から30年後の未来。世界各地では日本人の入植を
巡って様々な問題が発生していた。
祖国が無くなるとこういう運命をたどることになることがよく分かる一冊。