紙の本
ゾルゲ事件登場
2023/11/25 23:58
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
史実に沿いつつ、手塚治虫が繰り広げる日本とドイツの3人アドルフの物語も後半。
物語としてはフィクションだが、当時の日本の世情はもちろん、同時期のヨーロッパの様子も描かれていて興味深い。3巻にはなんとゾルゲ事件も登場し、アドルフたちの運命と交錯する。最後に峠がアドルフの母と再会。いいところで終わるから4巻を読まざるを得なくなる。
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第二次世界大戦前後、ナチスの台頭から終焉までを背景として、日本とドイツで繰り広げられる人生劇場。アドルフ・カウフマン、アドルフ・カミル、アドルフ・ヒットラーの3人を主軸に添えた、ドイツ人、ユダヤ人、そして日本人の悲しい物語。手塚治虫作品の中でも最も頻繁に読み返す作品のひとつです。文庫本に収録されている、関川夏央による解説が秀逸。
今年2008年は手塚治虫生誕70周年。『アドルフに告ぐ』に限らず、改めて各作品が再評価されることでしょう。
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親の教育よりも思春期の体験により正義感の有無が決まり、その後の人生も左右してしまう。これは感受性の問題だろうな。
子供たちが成長し信念を持って自立的に行動するようになってきたので、登場人物が複雑に絡み合い、話しに深みが出てきた。
ヒトラー文書がゾルゲ事件に関係してくるとは。あと1巻で話が終わるのか?
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前半はアドルフ・カウフマンのドイツでのナチス教育の中で見せる人間らしさが悲しみを誘う。後半、密書を巡る動きでソ連(と言うのも懐かしい)のスパイ組織が動き出したが、すんでのところで特高や憲兵が立ちふさがった。そんなシーンを読んでいる時に頭の中ではドリフのコントが浮かんでくる。後ろから迫るお化けに客席から「志村、危な~い!」なんて言葉が飛んでくるように、読者は登場人物に「もう少し賢いやり方があるんじゃない?」というドキドキ感を抱くのだ。
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戦時下の様子や渦中にいる人々の心情を想像することもできると思う。
「メモ」を巡る多くの登場人物の生き様や接点がご都合主義的に描かれていないので、読み応えがあるし、物語が大きく動いている第三巻となっている。
歴史にifはないけれど、「もし~ならば」と思うシーンが幾度となくやってくる。
濃密なストーリーを味わえるのではないだろうか。
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本多大佐は息子が秘密文書の受け渡し役になっていることを知ったとき自殺に見せかけて殺してしまう。一方でアドルフ・カウフマンは混血児であることから忠誠心を試され、あろうことか親友の父親を撃つことに。自分の立場を守らなければならない者たちの悲痛な決断が切ない。
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舞台はドイツへ。
アドルフ・カミルの父イサーク、ユダヤ人救出のためドイツへ。旅券をなくし、捕えられる。ヒットラーユーゲントになっていたアドルフ・カウフマン、イサークを殺す。ユダヤ人少女エリザ一家を亡命させようとする。エリザのみドイツを脱出、家族は収容所に送られる。カウフマン、ヒトラーの小性に。エリザは神戸に着く。カミルは文書を本多大佐の息子(ソ連のスパイ)に託す。ゾルゲが捕まり、本多大佐の息子に捜査の手が。本多大佐、息子を射殺。
峠草平と由紀江再会。
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どちらのアドルフも大きくなったな…
峠さん以外の男女の駆け引きみたいなのも増えて、やっぱ手塚治虫の作風って大人っぽいんだなと実感
ヒットラーの気狂いっぷりを手塚治虫はこう描いたのか…